CentOS8からの移行検討の一助に CentOSの代替として注目される『AlmaLinux』の評価を公開 2021年6月18日に無料WEBセミナーも開催
2021.06.03 11:00
オープンソースソフトウェア ※1(以下、OSS)に特化したIT企業である株式会社デージーネット(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:恒川 裕康)は、2021年12月末でサポートが終了するCentOS Linux 8 ※2(以下、CentOS8)の代替OSとして『AlmaLinux(アルマリナックス)』の調査検証を行い、評価と考察をまとめた調査報告書を2021年6月3日より当社ホームページにて公開します。
AlmaLinuxの評価イメージ
今までRed Hat Enterprise Linux(以下、RHEL)のクローンOSとしては、CentOSがスタンダードでした。しかし、2020年12月8日にCentOSプロジェクトより、2021年12月末をもってCentOS8のサポートを終了するという発表がされました。
CentOS8の公式サポートが完了すると、2022年以降アップデートパッケージを入手できなくなることが予想されます。アップデートができなくなると、利用しているソフトウェアに脆弱性が発見されてもそのまま使い続けることになり、サイバー攻撃を受ける危険性が高まります。最悪の場合、個人情報などを盗み出されたり、システムごと乗っ取り外部から遠隔操作されるなどの可能性があります。
CentOS8はこれまで、2029年5月31日までサポートすると表明していたものが、2021年12月31日でサポートを終了するという突然の変更に、利用ユーザ内では混乱が生じています。これに伴い、新しいRHELクローンOSの開発プロジェクトがいくつか発足しました。複数のプロジェクトが発足する中で、『AlmaLinux』は他のプロジェクトより一足早く、2021年3月30日に正式版がリリースされたRHELのクローンOSです。
そこでデージーネットでは、CentOS8の代替OSとして『AlmaLinux』の調査検証を行い、CentOS8からの移行検討の一助となるよう『AlmaLinux』の評価と考察をまとめた調査報告書を公表します。
また、CentOSからの乗り換えOSに関するWEBセミナーも2021年6月18日(金)に開催します。
■調査報告書URL
https://www.designet.co.jp/download/#OS
■WEBセミナー申し込みURL
https://www.designet.co.jp/seminar/seminar.php?seminar_id=54
■AlmaLinuxとは
『AlmaLinux』は、RHELのクローンとして開発されたOSです。AlmaLinuxのプロジェクトは、CloudLinux Inc.という企業が母体になって開始されました。CloudLinux Inc.は、既にRHEL/CentOS互換の『CloudLinux OS』を提供している実績のある企業です。この知見を活かして『AlmaLinux』の開発を行っています。ただし、CloudLinux Inc.はスポンサーの立場で、『AlmaLinux』は独立したコミュニティによって開発されていると表明されています。
■なぜ『AlmaLinux』なのか
RHELのクローンOSとして提供されているOSは、『AlmaLinux』以外にも複数存在します。これらのOSを大きく分けると以下の2種類に分けられます。
・企業が主体で開発されているOS
・コミュニティベースで開発されているOS
『CentOS』が終了した背景には、企業の意向が強く影響していると言われているため、『CentOS』からの乗り換えOSには、コミュニティベースであることが重要視されています。
『AlmaLinux』はコミュニティベースを謳っているものの、背後にCloudLinux Inc.がスポンサーとして存在しています。この観点から、『Rockey Linux』が CentOS代替OSとして有力という見方もあります。しかし、『Rockey Linux』はまだRC版の状態のため、『AlmaLinux』より出遅れています。またコミュニティベースとはいえ、スポンサーがついていることに変わりはありません。今後大手のスポンサーが付くなどした場合に、コミュニティの動向が左右される可能性はあります。
このため、『Rockey Linux』も『AlmaLinux』もコミュニティベースを謳っているという点で大きな差はないと考えられます。そこで、デージーネットではCentOS8の代替OSとして、2021年3月30日に正式版がリリースされた『AlmaLinux』に着目し調査検証を行いました。
■評価ポイント
今回公開する調査報告書では、以下のポイントを基に調査検証を行い、評価としてまとめています。詳しい調査内容や検証方法については、調査報告書をご覧ください。
1. RHEL/CentOSと比較した使用感
2. ソフトウェアの提供体制
3. アップデート提供スピード
4. CentOS8からの移行方法
■AlmaLinuxの評価
デージーネットでは、『AlmaLinux』の動作確認やパッケージ提供の速度などを調べることで『AlmaLinux』に一定の安心感を得ることができています。『AlmaLinux』について、今後も継続して観察していくことは必要ですが、CentOS8からの乗り換え先のOSとして有力候補であると評価しています。しかし、AlmaLinuxプロジェクトからもいくつか注意喚起が出ているように、CentOS8からの移動時には、注意しなければならない点もあります。
■WEBセミナー
デージーネットでは、CentOSの代替OSの検討ポイントや注意点などを盛り込んだ「CentOS8の代替『AlmaLinux』検討・比較セミナー」を開催します。
日程 : 2021年6月18日(金)
会場 : WEBセミナー『BigBlueButton』を使用します
時間 : 15:00~16:00
講習費 : 無料
定員 : 50名
申し込みURL: https://www.designet.co.jp/seminar/seminar.php?seminar_id=54
■今後の展望
今後は、『RockeyLinux』の正式版リリース時に、同様の調査検証を行いたいと考えています。また、今回検証した『AlmaLinux』と『RockeyLinux』の比較なども行い、メリット・デメリットを踏まえた代替OSの提案をしてまいります。
■用語注釈
(※1)オープンソースソフトウェア
オープンソースソフトウェア(略称:OSS)とは、無償で利用でき、ソースコードが公開されているソフトウェアのことです。
(※2)CentOS Linux 8
CentOS Linux 8は、Red Hat Enterprise Linux 8と同じソースコードから作られた無償のディストリビューションです。
■デージーネットのサービス
1. システムの構築
デージーネットでは、OSSを利用したシステムの提案・構築を行っています。デージーネットで利用しているOSSは多岐にわたり、お客様に合ったOSSでシステム構築を行うことが可能です。
2. 導入後支援サービス
デージーネットでシステムを構築した場合、Open Smart Assistance という導入後サポートを提供しています。継続してシステム管理のサポートを行うサービスで、以下のようなサポートがあります。
・Q&A(インストールしたOSSやソフトウェアの利用方法に関してのご質問にお答えします。)
・セキュリティ情報提供
・点検とチューニング
・障害調査、障害回避
・障害時オンサイト対応
・障害時システム再構築
・運用サービス
・ソフトウェアのアップデート
■会社概要
会社名: 株式会社デージーネット
代表者: 代表取締役 恒川 裕康
本社 : 〒465-0025 愛知県名古屋市名東区上社四丁目39-1
資本金: 4,000万円
URL : https://www.designet.co.jp/
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