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GSアライアンスが印刷方式で作成できる量子ドット太陽電池を開発

GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd.:脱炭素社会に向けた最先端の研究開発を行う化学会社/代表取締役:森 良平 博士(工学))の岩林 弘久 研究員と森 良平 博士(工学)は、同社で合成、研究開発している量子ドット、電極材料などを応用し、次世代型太陽電池である乾式の量子ドット太陽電池を簡易的な印刷手法で開発しました。


量子ドット太陽電池の概念図


人口爆発が原因の1つともなっている地球温暖化、資源枯渇などの環境問題は深刻であり、生態系を破壊する壊滅的なレベルになりつつあります。石化燃料に依存しない再生可能エネルギーを利用するのは、このような環境破壊を抑制することができる方法の1つであり、世界中で実用化、研究開発が活発に進んでいます。再生可能エネルギーのうちの1つである地球上にふりそそぐ、ほぼ無尽蔵でクリーンな太陽光エネルギーを利用する太陽光発電はとても有効な手段です。


太陽電池は大きく分類すると、現在最も市場に広く普及しているシリコン型を含め、化合物系、研究開発段階の有機系、ペロブスカイト型などいくつか種類がありますが、量子ドット太陽電池は理論的変換効率がシリコン型の2倍以上の75%にも達するという次世代型太陽電池です。


量子ドット(Quantum Dot)とは、量子力学、量子化学に従う独特な光学特性を持つナノスケールの微細結晶であり、通常は1~10nmの直径で、数十個から数千個ほどの原子や分子で構成される物質です。ナノ結晶のサイズによってバンドギャップの調節が可能で、粒径に依存した特徴的な発光特性を保有します。つまり、サイズを変化させることで発光波長の調整が可能で、太陽電池、ディスプレイ、LED、センサーやバイオイメージングなどの医療用途を含め、さまざまな用途での応用が期待されています。


GSアライアンスにおいては、これまで各種の量子ドットや量子ドット複合材料、量子ドットインクなどを研究開発してきており、本件の量子ドット太陽電池も、電極などの材料を含め、ほぼ自社で合成した材料を用いて簡易的な印刷手法で開発しました。変換効率は約1%強と低いものの、今後は各種の量子ドット、電極、電解質材料の種類、印刷手法などを最適化して変換効率の向上を検討していく予定です。


当社は本件の太陽電池を含め、脱炭素社会に向けた具体的な技術(100%天然バイオマス系生分解性樹脂、コーティング材料、塗料などの天然由来の化学製品群、次世代型二次電池、太陽電池、CCU : Carbon Dioxide Capture and Utilizationの技術など)を提供することをビジョンとしています。UNIDOのプラットフォームであるSTePPやWIPO GREENなどの国連関連機関に登録されている技術もあります。またGSアライアンスは現在、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指すスタートアップ企業の育成プログラムに採択されており(2020年、UNOPS GIC JAPAN)、国連機関の支援の下、国内外の事業展開を進めています。



【会社概要】

商号  : GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd)

      冨士色素株式会社グループ

代表者 : 代表取締役 森 良平 博士(工学)

所在地 : 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-22-11

事業内容: 脱炭素社会へ向けた環境、エネルギー分野の最先端材料、

      技術の研究開発

URL   : https://www.gsalliance.co.jp/

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