CentOS8からの移行検討の一助に CentOSの代替として注目される『Rocky Linux』の 調査結果を公開 2021年9月22日に無料WEBセミナーも開催
オープンソースソフトウェア※1(以下、OSS)に特化したIT企業である株式会社デージーネット(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:恒川 裕康)は、2021年12月末でサポートが終了するCentOSLinux8※2(以下、CentOS8)の代替OSとして『Rocky Linux(ロッキーリナックス)』の調査検証を行い、評価と考察をまとめた調査報告書を2021年9月14日より当社ホームページにて公開します。
今までRed Hat Enterprise Linux(以下、RHEL)のクローンOSとしては、CentOSがスタンダードでした。
しかし、2020年12月8日にCentOSプロジェクトより、2021年12月末をもってCentOS8のサポートを終了するという発表がされました。
CentOS8の公式サポートが完了すると、2022年以降アップデートパッケージを入手できなくなることが予想されます。アップデートができなくなると、利用しているソフトウェアに脆弱性が発見されてもそのまま使い続けることになり、サイバー攻撃を受ける危険性が高まります。最悪の場合、個人情報などを盗み出されたり、システムごと乗っ取り外部から遠隔操作されるなどの可能性があります。
CentOS8はこれまで、2029年5月31日までサポートすると表明していたものが、2021年12月31日でサポートを終了するという突然の変更に、利用ユーザ内では混乱が生じています。これに伴い、新しいRHELクローンOSの開発プロジェクトがいくつか発足しました。複数のプロジェクトが発足する中で、『Rocky Linux(ロッキーリナックス)』は、2021年6月に正式版がリリースされたRHELのクローンOSです。
そこでデージーネットでは、CentOS8の代替OSとして『Rocky Linux』の調査検証を行い、CentOS8からの移行検討の一助となるよう『Rocky Linux』の評価と考察をまとめた調査報告書を公表します。また、2021年6月に公開したCentOS8の代替OSである『AlmaLinux(アルマリナックス)』との比較についても分かりやすくまとめています。
さらに、前回も大変好評いただきましたCentOSからの乗り換えOSに関するWEBセミナーを2021年9月22日(水)に開催します。今回は、新たに『Rocky Linux』の内容も含め、『AlmaLinux』との比較や代替OSの検討ポイントを盛り込んだ新たな内容となっています。
■調査報告書URL
https://www.designet.co.jp/download/#OS
■WEBセミナー申し込みURL
https://www.designet.co.jp/seminar/seminar.php?seminar_id=58
■Rocky Linuxとは
『Rocky Linux』は、RHELのクローンとして開発されたOSです。Rocky Linuxのプロジェクトは、CentOSプロジェクトの創始者であるKurtser gregoryを中心に発足しました。『Rocky Linux』はRHEL8から商標やプロプライエタリなソフトウェアを取り除いたOSです。このためオープンソースの範囲であれば、RHEL8やCentOS8と全くと言って良いほど同じ操作ができます。またサポート面においても、RHEL8と同じ2029年までのサポートを約束しています。
■なぜ『Rocky Linux』なのか
CentOS8の終了アナウンス後、最も早くリリースされたRHELクローンとして『AlmaLinux』が存在します。
『AlmaLinux』も『Rocky Linux』も共に、RHELのクローンとしてコミュニティベースで開発されているOSです。『CentOS』からの乗り換えOSには、『CentOS』が終了した背景として企業の意向が強く影響していると言われているため、コミュニティベースであることが重要視されています。『AlmaLinux』はコミュニティベースを謳っているものの、背後にCloudLinux Inc.がスポンサーとして存在しています。一方、『Rocky Linux』はコミュニティ中心として開発を進めていくことを強く念頭に置いています。『Rocky Linux』は体制作りなどに時間がかかり、『AlmaLinux』には出遅れる形となりましたが、2021年6月にRocky Linux 8.4として正式にリリースされました。そこで、デージーネットでは代替OSの候補として『Rocky Linux』の調査検証を行いました。
■評価ポイント
今回公開する調査報告書では、以下のポイントを基に調査検証を行い、評価としてまとめています。
詳しい調査内容や検証方法については、調査報告書をご覧ください。
1. RHEL/CentOSと比較した使用感
2. ソフトウェアの提供体制
3. アップデート提供スピード
4. CentOS8からの移行方法
5. Rocky LinuxとAlmaLinuxの比較
■Rocky Linuxの評価
『Rocky Linux』は正式リリースが遅れたことや、当初はセキュリティ情報の提供がなかったことなどが懸念点としてありましたが、それらを払拭する品質でリリースされていました。ミラーリポジトリ数など、『AlmaLinux』の方が優れている点もありますが、先にリリースされたことに起因すると考えられます。『Rocky Linux』はコミュニティの意見反映も行われていることから、今後は『AlmaLinux』との差も埋まると予想しています。
■WEBセミナー
デージーネットでは、CentOSの代替OSの検討ポイントや注意点などを盛り込んだ「『Rocky Linux』VS『AlmaLinux』 CentOS8の代替OS比較セミナー」を開催します。
日程 : 2021年9月22日(水)
会場 : WEBセミナー『BigBlueButton』を使用します
時間 : 15:00~16:00
講習費 : 無料
定員 : 50名
申し込みURL: https://www.designet.co.jp/seminar/seminar.php?seminar_id=58
■今後の展望
CentOS8の代わりにどのOSを使うかという問題について、安定的に開発・プロジェクト活動の継続が行われていくかが焦点になると考えています。デージーネットでは、代替OSの今後の動向にも注視し、『Rocky Linux』や『AlmaLinux』以外のOSも視野にいれながら、メリット・デメリットを踏まえた代替OSの提案をしてまいります。
■用語注釈
(※1)オープンソースソフトウェア
オープンソースソフトウェア(略称:OSS)とは、無償で利用でき、ソースコードが公開されているソフトウェアのことです。
(※2)CentOS Linux 8
CentOS Linux 8は、Red Hat Enterprise Linux 8と同じソースコードから作られた無償のディストリビューションです。
■デージーネットのサービス
1. システムの構築
デージーネットでは、OSSを利用したシステムの提案・構築を行っています。デージーネットで利用しているOSSは多岐にわたり、お客様に合ったOSSでシステム構築を行うことが可能です。
2. 導入後支援サービス
デージーネットでシステムを構築した場合、Open Smart Assistanceという導入後サポートを提供しています。継続してシステム管理のサポートを行うサービスで、以下のようなサポートがあります。
・Q&A(インストールしたOSSやソフトウェアの利用方法に関してのご質問にお答えします。)
・セキュリティ情報提供
・点検とチューニング
・障害調査、障害回避
・障害時オンサイト対応
・障害時システム再構築
・運用サービス
・ソフトウェアのアップデート
■会社概要
会社名: 株式会社デージーネット
代表者: 代表取締役 恒川 裕康
本社 : 〒465-0025 愛知県名古屋市名東区上社四丁目39-1
資本金: 4,000万円
URL : https://www.designet.co.jp/
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