KPMGコンサルティング、「KPMG 2021 CCO調査― コンプライアンスの責務における将来予測―」(日本語版)を刊行

KPMGコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:宮原 正弘、以下:KPMGコンサルティング)は、KPMGインターナショナルが、CCO(最高倫理・コンプライアンス責任者)を対象に実施した意識調査「KPMG 2021 CCO調査ーコンプライアンスの責務における将来予測ー」の日本語版を刊行しました。



「KPMG 2021 CCO調査―コンプライアンスの責務における将来予測―」(以下、本調査)では、さまざまな業界のグローバル企業を含めCCO約250名に対して、新しいグローバルなトレンドとそれらを取り巻くリスクに、どのように順応しているのかを調査しています。



【「KPMG 2021 CCO調査―コンプライアンスの責務における将来予測―」の主な調査結果】

世界的な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のまん延と、リモート環境下での分散した就業形態の進展によって、コンプラインスを取り巻く状況が変化し続けるなか、規制環境の継続的強化に対する政府のコミットメントと相まって、企業のコンプライアンス担当部門は、「自動化」や「テクノロジー」の活用を通して、新たに発生したリスクと、自社のコンプライアンスプログラムの改善を両立させる必要に迫られています。


1.変化するリスクへの対応 ~自動化とテクノロジーの使用が取組みの中核に~

強化すべき倫理・コンプライアンス活動について、回答者は、「自動化とテクノロジーの使用」が、コンプライアンスの取組みにおける中核となることを極めて明確に示しています。67%が、今後3年間でコンプライアンス機能における「自動化」と「テクノロジー」の活用強化を計画しており、これは最も多い回答です。


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CCOが着目する、重点的に改善すべき分野は、業界固有の規制に加え、個人情報保護および企業の秘密情報についての議論の高まりを反映し、「消費者保護」と「サイバー保護/情報保護」となっています。


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また、コンプライアンスの観点からESGを考慮する考え方が急速に広がっており、ESGについての取組みにコンプライアンス機能が参画し、推進することが求められています。回答者の半数以上(51%)が、「ESG戦略の計画立案」へのコンプライアンス機能の関与を示しています。


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2.コンプライアンス投資の予算と手法 ~特にテクノロジー関連予算が増加~

今回の調査では、今後数年間で強化すべき上位3つの活動の1つとして、回答者の67%が、「自動化とテクノロジーの活用」であると述べています。また、回答者の65%超が「自動化とテクノロジーの活用」は、倫理・コンプライアンス環境をサポートする活動のさらなる集約、または統合における上位3分野の1つであると述べています。


コンプライアンス投資の予算に関しては、回答者の半数近く(49%)が、「倫理・コンプライアンス部門の予算が前年比で増加する」と予測し、回答者の大多数(75%超)は、「今後3年間で特にテクノロジー関連予算が増加する」と見ています。同様に、「倫理・コンプライアンス部門の予算が増加する」と予測する回答者の75%以上が、「自動化とテクノロジーの活用」が最優先事項であるとしています。GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)ツールに投資をしてきた企業の多くが、「機械学習」や「人工知能」への投資を求めています。


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また、コンプライアンス部門での「自動化」と「テクノロジー」の活用を進めるための予算の用途について、圧倒的多数の回答者が、「データ分析」を「自動化」の可能性と優先度の両方に挙げました。


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3.ニューノーマル下におけるコンプライアンス ~データ分析の分野で専門性の強化が必要~

CCOは、さまざまなコンプライアンス部門の活動において、「自動化」と「テクノロジー」に重点が置かれている状況を受け、コンプライアンスチームにおいても、コンプライアンスに関する従来型のスキルと専門性を維持するだけでなく、これらの新しい分野に関する専門性を補完しなければならないと認識しています。CCOの54%が、「データ分析」を、既存のコンプライアンスチームの専門性を強化する必要がある分野として考えています。


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また、多種多様な従業員が、世界中でさまざまな部門に配置されていることから、企業はコンプライアンスのポリシーおよびプロセスの合理化と統合に、ますます重きを置くようになっています。回答者のおよそ50%が、コンプライアンスのポリシーとプロセスの平準化の取組みを進めていることを示しており、37%は、取組みを即座に実施する計画があると回答しています。


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のまん延による従業員の就業場所の変化は、サードパーティーリスクや情報保護など、特定のコンプライアンス分野の重要性を高め、かつ、リモートで分散した従業員への対応やモニタリングを含めた、新しいコンプライアンス上の課題をもたらしました。回答者の63%が、「従業員は今後出社とリモートワークを併用することになる」と予測し、10%は、「将来全日、またはほぼ全日リモートで業務を行うことになる」と考えています。



【回答者のプロファイル】

本調査に回答いただいたグローバル企業の249組織が所属する業界とその割合は、以下のとおりです。

ヘルスケア・ライフサイエンス:26%、金融(銀行・証券・保険):25%、製造・卸売・小売:24%、テクノロジー・メディア・情報通信:13%、エネルギー:11%。98%超の回答者が自身の組織内の役割について、コンプライアンスの最高責任者(例:CCO)、もしくは、その指名者であるとし、75%超が世界中に10,000名を超える従業員を抱える組織に所属していると回答。また、コンプライアンス部門/機能の規模は、50名まで:59%、51名から150名まで:28%、151名~400名:8%、400名超:5%と回答。


本調査の全文は、こちらからダウンロードできます。

https://home.kpmg/jp/ja/home/insights/2021/10/cco-survey-2021.html



【KPMGコンサルティングについて】

KPMGコンサルティングは、KPMGインターナショナルのメンバーファームとして、ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジー、リスク&コンプライアンスの3分野でサービスを提供するコンサルティングファームです。戦略、BPR、人事・組織、PMO、アウトソーシング、ガバナンス・リスク・コンプライアンス、ITなどの専門知識と豊富な経験を持つコンサルタントが在籍し、金融、保険、製造、自動車、製薬・ヘルスケア、エネルギー、情報通信・メディア、サービス、パブリックセクターなどのインダストリーに対し、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。

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