日経BPコンサルティング調べ スマートフォンの国内普及率は18.0%、1年でほぼ倍増 ―携帯電話・スマートフォン“個人利用”実態調査2012」より―
2012.07.26 09:30
株式会社日経BPコンサルティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:戸田 雅博)はこのほど、「携帯電話・スマートフォン“個人利用”実態調査2012」の調査結果をまとめ、報告書を7月26日(木)に発行した。この調査は、2000年に開始し、毎年実施している。
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図1・携帯電話、スマートフォン利用者の内訳
今回、全132項目に対して全国の男女4,400人から回答を得た。携帯電話の満足度、携帯電話とスマートフォンの所有状況、コンテンツの利用状況、データ通信カードとタブレット端末の利用状況、メディア接触時間の比較のほか、「携帯電話・スマートフォンを介して行われる購買」(以下、“携帯流通マネー”)などに焦点を当て、個人が携帯電話・スマートフォンをどのように使っているかを明らかにした。
●スマートフォンの普及率、1年間で9.5%から18.0%に
携帯電話とスマートフォンの所有状況を尋ねたところ、「携帯電話(フィーチャーフォン)を1台だけ所有」している人は71.6%、「スマートフォンを1台だけ所有」している人は21.1%だった(図1)。携帯電話またはスマートフォンを組み合わせて2台所有する、いわゆる「2台持ちユーザー」は7.1%だった。
「2台持ちユーザー」の内訳をみると、「スマートフォンが主、携帯電話も利用」が最も多く45.0%、次いで「携帯電話の2台持ち」の29.1%だった。
スマートフォンの所有者についてみると、少なくとも1台はスマートフォンを所有している回答者は1,152人で、全体に対しての割合は26.2%だった。この調査では、性別と年代別の組み合わせで均等サンプリングしているため、総務省の人口統計と携帯電話の普及率などを考慮して国内の実態に合うように補正してスマートフォンの普及率を算出した。その結果、国内のスマートフォンの普及率は18.0%と推定できた。前回調査(2011年6月実施)では9.5%だったので、1年間でほぼ2倍に拡大した。
図1・携帯電話、スマートフォン利用者の内訳:
http://www.atpress.ne.jp/releases/28921/1_1.jpg
●総合満足度はKDDI(au)が1位、スマホに限ればソフトバンクが1位
今回の調査でも例年と同様、現在使用している携帯電話・スマートフォンの1台目と2台目を合わせた総合的な顧客満足度と、通話機能や料金体系、デザイン、機能、サービスなど27項目についての満足度を尋ねている。その中から「総合評価」、「通話品質」、「圏外の少なさ(どこでも使える/どこでもつながる)」、「本体価格」、「基本料金・通話料金」、「パケット代」の基本的な6項目についての満足度を指標化し、キャリア(通信事業者)別にレーダーチャートで表した(図2)。
主要4社の「総合評価」をみると、1位はKDDI(au)で20.5ポイント、2位はNTTドコモの17.2ポイントで、前回調査と順位は変わらなかった。ただし、両社の差は、前回調査では0.2ポイントのわずかな差だったが、今回調査では3.3ポイントとやや開いた。なお、イー・モバイルはサンプル数が少なかったため、集計対象外とした。
個別の項目では、KDDI(au)が「本体価格」で1位、そのほかの4項目で2位となり、全体にわたって満足度が高かった。NTTドコモは、「通話品質」と「圏外の少なさ」が1位だったが、残りの3項目が4位だった。ソフトバンクは「通話品質」など5項目が3位だった。
前回調査からスマートフォンに限定した満足度も調査している。スマートフォンの「総合評価」は、1位がソフトバンクで25.7ポイント、2位がKDDI(au)で18.8ポイント、3位がNTTドコモで12.0ポイントだった。項目別では、「通話品質」「圏外の少なさ」のいずれもKDDI(au)が1位(サンプル数が1桁だったイー・モバイルを除く)。報告書では、項目別の満足度を収録している。
図2・キャリア別総合満足度(1台目と2台目を合わせた満足度):
http://www.atpress.ne.jp/releases/28921/2_2.jpg
●“携帯流通マネー”は年間2兆5,000億円規模
本調査では、携帯電話やスマートフォンを介して利用している各種コンテンツの料金について尋ねている。各種コンテンツは具体的には、オンラインショッピング、ネットオークション、おサイフケータイを使った買い物や乗り物の支払い、さらに音楽、電子書籍、ゲーム、動画、アプリ・ウィジェットである。これらの回答をもとに、携帯電話・スマートフォンを介して流通している金額“携帯流通マネー”の年間総額を算出したところ、2012年6月時点で年間総額は2兆4,698億円と推定できる(図3)。前回調査よりも3%増えた。
“携帯流通マネー”の年間総額は、各コンテンツの利用料金と、総務省統計局の人口データ(平成24年1月1日現在の確定値)による性年代人口構成比、総務省「平成23年度通信利用動向調査」における各世代の携帯電話個人利用率をもとに換算して算出している。
図3・“携帯流通マネー”市場規模:
http://www.atpress.ne.jp/releases/28921/3_3.jpg
リリースの掲載ページ
http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/news/2012/0726sp/
【調査概要】
<調査目的>
携帯電話・PHS、スマートフォンの利用者(個人契約携帯電話ユーザー)のユーザー像を捉え、携帯電話やPHS、スマートフォンの利用実態と将来のニーズを探る目的で、本調査を企画。2000年7月に初めて実施して以来、2000年11月、2001年3月、2001年7月、2001年11月、2002年3月、2002年9月、2003年3月、2003年10月、2004年3月、2005年2月、2006年5月、2007年6月、2008年6月、2009年6月、2010年6月、2011年6月に続いて今回が18回目となる。
<調査方法>
Webアンケート調査 (2006年度までは郵送調査)
※ネットマイルの全国モニターを利用
<調査期間>
2012年6月22日(金)~6月27日(水)
<調査対象>
全国携帯電話ユーザー(PHSを含む)及びスマートフォンユーザー
<回収数>
4,400件
※男女ともに15歳以上5歳刻みで11段階(65歳以上は一括)。
各段階で200件ずつの合計4,400件
<調査機関>
調査企画・設計・分析:日経BPコンサルティング
※この調査での「スマートフォン」の定義は、携帯電話各社が「スマートフォン」と銘打って販売する機種の内、音声通話が可能な機種を指す。スマートフォンは、タッチパネル式キーボードなどを備え、iOS(iPhone)、Android、WindowsMobile、SymbianなどのOSを搭載する、アプリケーションをダウンロードしてインストールできるなど、携帯電話機(フィーチャーフォン)よりも一般的に自由度が高く、高機能のものとする。
ただし、画面サイズが7インチ以上の、いわゆる「タブレット端末」(iPadやOptimus Pad、Zoomなど)はスマートフォンから除いた。なお、本調査では「タブレット端末(3G通信対応)」についても別途、設問を用意して調査している。
<発行日>
2012年7月26日(木)
<報告書の形態>
バインダー形式 A4レポート(約500ページ)
CD-ROM(通常版には集計データと報告書PDFを収録/ローデータ版には集計データ、報告書PDF、ローデータを収録)
<価格>
通常版 … 315,000円(税込)、早期申込特価:283,500円(税込)
ローデータ版…1,050,000円(税込)、早期申込特価:945,000円(税込)
※早期申込特価は2012年9月末日までのお申し込みが対象となります。予めご了承ください。
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