線路と道路両用の“交通手段” 世界初!DMV(デュアル・モード・ビークル)営業運行開始! 高知県東洋町『甲浦駅』で列車からバスに変身?! 旬を迎えた特産ぽんかんでおもてなし
2021年12月25日、線路と道路両用の乗り物「DMV(デュアル・モード・ビークル)」の世界初となる営業運行が、四国の東海岸、徳島県南部から高知県東部を走る「阿佐海岸鉄道」(本社・徳島県海陽町)で始まりました。
「DMV」は、列車が走る線路と道路の両方を走行できるよう、開発された車両のこと。徳島県の美波町「阿波海南駅」から高知県東洋町「甲浦(かんのうら)駅」まで鉄道として運行し、終着駅「甲浦駅」で車両をバスに切り替え、スロープを降りて道路を走ります。バスとなったDMVは「海の駅 東洋町」を経由し、土・日・祝は、室戸岬まで駆け抜けます。
阿佐海岸鉄道: https://asatetu.com/map/
「阿佐海岸鉄道」は、徳島県、高知県や沿線自治体などが出資する第三セクターとして1988年に開業。92年には年間利用者18万人にのぼりましたが、沿線の過疎・高齢化により近年は5万人前後に低迷しています。そんな窮地に立たされたローカル鉄道を維持するために注目したのが「DMV」の導入でした。
DMVなら、車両の開発、線路の設備などコストをかけず走らせることができます。国鉄時代に構想があった甲浦から室戸方面へ鉄道を走らせるという「夢」も、バスという形で実現することができるのです。まさに、持続的な地域の暮らしを守る新たな乗り物です。
開通初日の12月25日は、高知県東洋町の「海の駅 東洋町」で記念セレモニーが開催されました。地元特産のぽんかんジュースの鏡開き、ぽんかんの配布などが行われました。
セレモニーの様子はこちらの動画でご覧ください
https://www.youtube.com/watch?v=EgoBNtLRtmk
■世界初の瞬間「DMVのモードチェンジ」に出会える東洋町「甲浦(かんのうら)」ってどんなところ?
高知県の東の玄関口!光り輝く自然の宝物!ぽんかん&サーフィンの町!
四国山脈に守られた四国の東側斜面は、冬でも日当たりが良好で温暖な気候が特徴です。東洋町ではその特性を生かしてぽんかんの生産が行われてきました。12月は収穫シーズン真只中。DMVの開通を祝うかのように、甲浦の山がオレンジ色に染まります。芳香高い、甘みと酸味のバランスが良い“ぽんかん”で、観光客をお出迎えします。
■東洋町のぽんかんを引っ張るフクチャンFARM
生産者の高齢化によりぽんかんの生産者が減少する中、東洋町のぽんかん畑を守ろうと、2016年、建設業から農業に参入した「フクチャンFARM」。栽培から出荷はもちろん、加工品の製造販売も行っています。
甲浦駅の近くにある店舗ではぽんかんゼリー、ぽんかんピール、ぽんかんケンピ、ぽんかんジュースなどの加工品を販売。「東洋町を訪れた人に、東洋町の特産品でおもてなしをしたい!」と、社長ご夫妻。
国内でも珍しい“ぽんかん狩り”(1月下旬まで)の体験も受け入れています。
DMVの開通を記念して『フクチャンFARMフォトコンテスト』開催。(2021年12月25日~2022年1月10日)
期間中、DMVや阿佐海岸鉄道の魅力を撮影した写真を「#フクチャンポンカンとDMV」と付けて投稿した人に抽選でぽんかん20キロなどが当たります。
■フクチャンFARMの加工品
■DMVとコラボ商品、限定グッズを買うなら「海の駅 東洋町」
バスになったDMVが初めて停車する、「海の駅 東洋町」。開通を祝って登場したDMVのコラボグッズも販売されています。
近くの甲浦漁港で水揚げされた鮮魚や農産物のほか、「野根まんじゅう」などお土産品を販売しています。海を眺めながらグルメを満喫できる食事スペースもあり、店内で販売している朝獲れの魚の柵を買えば、刺身定食として食べることもできます。(ご飯110円、味噌汁110円)他に、ぽんかんソフトなどスイーツも人気です。
◆海の駅ならではのカスタマイズ定食
■他にもあります!東洋町おすすめ情報
・土曜にオープンする「野根キッチン」
ゆずで締めたご飯を使った押し寿司「こけら寿司」を提供する食堂が東洋町の野根地区に毎週土曜日にオープンします。何層にも木桶に詰め重ねながら作るのが特徴。150年以上前から伝わる郷土料理です。
・世界大会が開催されるサーフィンビーチ「生見(いくみ)サーフィンビーチ」
国際大会が開催されることで知られる西日本有数のサーフポイント。全国から愛好家が集まってくるほか、近年は移住者も増加中。
◆目の前に広がる「白浜海岸」には、夏には四国最大級の海上アスレチック「ビーチホッピング」も登場!海水浴で賑わいます。
◆シェアサイクル
甲浦駅、海の駅 東洋町、東洋町役場などにシェアサイクルのポートが設置されました。どのポートでも貸出・返却(乗り捨て)が可能なのでとっても便利。気軽に自然を体感することができます。
■週末はDMVで室戸へ
大地の営みと空海が悟りを開いた神秘の“海”と“空”
室戸半島を占める面積248.20平方キロメートルの室戸市全域が「室戸ユネスコ世界ジオパーク」に認定されています。
海底のプレートによる大地の盛り上がりが今も継続する場所で、昔から暮らし続けてきた地元の人々の知恵や工夫が体感できます。
●「室戸世界ジオパークセンター」…2011年9月に認定された「室戸ユネスコ世界ジオパーク」の拠点施設。ここで情報を入手し、フィールドへ出かけるのがおすすめ。
●「室戸のキンメ丼」…隆起で生まれた独特の室戸の地形は、深海が陸に近く、深海魚である金目鯛がすぐ近くで水揚げできて鮮度抜群。西日本一の漁獲高で、「キンメ丼」は室戸名物。
https://higashi-kochi.jp/gourmet/detail.php?id=149
●「道の駅 キラメッセ室戸 食遊 鯨の郷」…眼下には太平洋が広がる風光明媚な道の駅。地元名産の鮮魚や鯨料理などが味わえるお食事処『食遊-鯨の郷-』、鮮魚や朝採れの新鮮野菜・果物などの直売所『楽市』、クジラ漁の資料館『鯨館』が。ドライブの休憩所として利用可能。
https://www.kiramesse-muroto.jp/
●「むろと廃校水族館」…廃校となった旧椎名小学校を改修した水族館。地元の海水魚など約50種1,000匹を飼育。屋外プールと校舎内に設置した水槽には、ブリやサバ、カメなどがゆったりと泳いでいます。懐かしい机や椅子はそのまま。
https://www.muroto-kankou.com/search_spot/nature/s_18/
●「室戸ドルフィンセンター」…プールサイドからイルカに触れたり、ウェットスーツを着用してイルカと泳ぐ体験ができる施設。土産物屋やレストランを併設しています。
●「室戸岬」…日本八景にも選ばれた景勝地で、高知県を代表する観光スポット。地球の営みを体感できるほか、恋人の聖地認定のハート型モニュメントもあります。
https://www.muroto-kankou.com/search_spot/nature/s_1/
●「御厨人窟(みくろど)」…約1,200年前の平安時代、青年時代の弘法大師が悟りを開いたといわれる洞窟で、中には五所神社と呼ばれる社があります。
https://www.muroto-kankou.com/search_spot/nature/s_17/
●「ハイビスカス通り」…室戸市街地から岬へと続く国道55号沿いには、1.1kmに渡って約7,500本のハイビスカスが植えられています。開花の時期は6~11月と長く、鮮やかな真紅の花が、南国情緒をかもしだし気分を盛り上げてくれます。
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