中小企業の SDGs経営がうまくいく “ちょっとの背伸び”とは?
藤田源右衛門 著『中小企業でもできるSDGs経営の教科書』より
浜松市でLPガス、太陽光、電力などのエネルギー事業を展開するエネジンは、SDGs経営に取り組み、お客様の数を増やしています。
人、物、金のリソースが十分でない中小企業がこの活動に取り組むとき、どのようにすれば、ボランティア活動で終わらず、成果をあげることができるのか。
同社代表である藤田源右衛門社長の著書『中小企業でもできるSDGs経営の教科書』よりポイントを紹介します。
人、物、金のリソースが十分でない中小企業がこの活動に取り組むとき、どのようにすれば、ボランティア活動で終わらず、成果をあげることができるのか。
同社代表である藤田源右衛門社長の著書『中小企業でもできるSDGs経営の教科書』よりポイントを紹介します。
現業、本業の延長でSDGsに取り組んでかまわない
当社は、最初からSDGsに取り組もうと思い、このような活動をしてきたわけではありません。本業で成果をあげるために行っていたCSR(企業の社会貢献)活動から、SDGsへの取り組みにシフトをしていきました。
結果として、このやり方は正しかったと感じています。なぜ、正しかったかといえば、きちんと成果が出て、継続することができているからです。
SDGsについて勉強する以前は、あまりにも大きな話で、地場の中小企業が取り組んだところで効果が見込めない、胡散臭いくらいに思っていたのが事実です。ですが、いまはやらない選択肢はない、むしろ、やらないとリスクが大きいというのが実感です。
SDGsのゴールから逆算して活動内容を決めて取り組む「バックキャスティング」は本来あるべき正当なやり方で、合理性がありますが、いざやってみると、そこで思考停止になってしまうことも多いように思います。
もしも、そこから先に進めなくなってしまったら、あまり難しく考えずに、現業、本業の延長で、ちょっと背伸びをして、SDGsに向けた取り組みを実行してみる。具体的には、地域の課題を、他の団体とパートナーシップを組むことによって解決し、広報活動を行うのです。
SDGsは世界共通のゴールです。そのため、他団体との接着剤になり、つながるうえでとても有効に作用します。
結果として、このやり方は正しかったと感じています。なぜ、正しかったかといえば、きちんと成果が出て、継続することができているからです。
SDGsについて勉強する以前は、あまりにも大きな話で、地場の中小企業が取り組んだところで効果が見込めない、胡散臭いくらいに思っていたのが事実です。ですが、いまはやらない選択肢はない、むしろ、やらないとリスクが大きいというのが実感です。
SDGsのゴールから逆算して活動内容を決めて取り組む「バックキャスティング」は本来あるべき正当なやり方で、合理性がありますが、いざやってみると、そこで思考停止になってしまうことも多いように思います。
もしも、そこから先に進めなくなってしまったら、あまり難しく考えずに、現業、本業の延長で、ちょっと背伸びをして、SDGsに向けた取り組みを実行してみる。具体的には、地域の課題を、他の団体とパートナーシップを組むことによって解決し、広報活動を行うのです。
SDGsは世界共通のゴールです。そのため、他団体との接着剤になり、つながるうえでとても有効に作用します。
これまでの取り組みにもう一つ目標を加えてみよう
また、SDGsは具体的であるため、既存の取り組みに「もう一つ目標を」と考えることができます。それが新たな展開や価値を生むことにつながるのです。
これまで当社では、毎年、CSR活動として、菓子袋の新たなパッケージ案を小学生から募集する「パッケージ企画」を実施し、子どもたちや保護者はもちろん、参加企業にとても満足していただいていました。
ところが2021 年は、SDGsの観点から「もう一つ」と再考してみました。
それが新型コロナ禍で仕事が減っていた障がい者就労・生活支援施設を運営するNPO法人の支援です。そのNPO法人とパートナーシップを組み、作品展示の準備作業を行っていただきました。
そして、それによって地域の方々や、参加企業の納得感もより一段上がったように感じます。
これまで当社では、毎年、CSR活動として、菓子袋の新たなパッケージ案を小学生から募集する「パッケージ企画」を実施し、子どもたちや保護者はもちろん、参加企業にとても満足していただいていました。
ところが2021 年は、SDGsの観点から「もう一つ」と再考してみました。
それが新型コロナ禍で仕事が減っていた障がい者就労・生活支援施設を運営するNPO法人の支援です。そのNPO法人とパートナーシップを組み、作品展示の準備作業を行っていただきました。
そして、それによって地域の方々や、参加企業の納得感もより一段上がったように感じます。
この企画への参加企業であり、当社とSDGsパートナーシップ協定を締結した、杏林堂薬局の小河路直孝社長からは「(私たちが)目指すところは、お互いの取り組みを通じて地域の発展に貢献していくことで一致しています」と、とてもありがたいコメントをいただきました。
皆様も、ぜひ既存の事業や取り組みに、「もう一つ」工夫を加えて、SDGsの実現に向けて、ともに進んでいければ幸いです。
皆様も、ぜひ既存の事業や取り組みに、「もう一つ」工夫を加えて、SDGsの実現に向けて、ともに進んでいければ幸いです。
著者プロフィール
藤田 源右衛門(ふじた・げんうえもん)
エネジン株式会社代表取締役社長
株式会社ハマネン代表取締役社長
1970年浜松市出身。早稲田大学商学部卒業。公認会計士として監査法人勤務後、(株)ハマネンに1998年入社、2001年代表取締役社長就任。2004年(株)ハマネンと丸善ガス(株)が統合してエネジン(株)発足、現在に至る。社名の「エネジン:ENEGENE」には、人(ジン)とエネルギー(エネ:ENE)の未来を創造(GENEsis:発生、起源、創世紀)する企業でありたい、という意思が込められている。
CSR 活動から発展した「地域貢献型SDGs ×パートナーシップ×広報活動」の取り組みが大きく注目を浴び、全国からの視察が絶えない。
著書に『なぜ、地域のお役に立つと会社は成長するのか』(あさ出版)。
株式会社ハマネン代表取締役社長
1970年浜松市出身。早稲田大学商学部卒業。公認会計士として監査法人勤務後、(株)ハマネンに1998年入社、2001年代表取締役社長就任。2004年(株)ハマネンと丸善ガス(株)が統合してエネジン(株)発足、現在に至る。社名の「エネジン:ENEGENE」には、人(ジン)とエネルギー(エネ:ENE)の未来を創造(GENEsis:発生、起源、創世紀)する企業でありたい、という意思が込められている。
CSR 活動から発展した「地域貢献型SDGs ×パートナーシップ×広報活動」の取り組みが大きく注目を浴び、全国からの視察が絶えない。
著書に『なぜ、地域のお役に立つと会社は成長するのか』(あさ出版)。
書籍情報
タイトル:中小企業でもできる SDGs経営の教科書
ページ数:272ページ 著者:藤田 源右衛門
価格:1,650円(10%税込) 発行日:2022年1月24日
ISBN:978-4-86667-324-0
http://www.asa21.com/book/b593472.html
ページ数:272ページ 著者:藤田 源右衛門
価格:1,650円(10%税込) 発行日:2022年1月24日
ISBN:978-4-86667-324-0
http://www.asa21.com/book/b593472.html
目次
プロローグ 中小企業のSDGsの取り組みを見てみよう
第1章 中小企業がSDGs経営に取り組むべき理由
第2章 SDGsの視点で自社の事業を再定義する
第3章 中小企業におすすめなのは17「パートナーシップ」
第4章 パートナーシップによるSDGs取り組みの実際
第5章 SDGsへの取り組みを知ってもらう方法
第6章 中小企業のSDGs経営が目指すべきもの
第1章 中小企業がSDGs経営に取り組むべき理由
第2章 SDGsの視点で自社の事業を再定義する
第3章 中小企業におすすめなのは17「パートナーシップ」
第4章 パートナーシップによるSDGs取り組みの実際
第5章 SDGsへの取り組みを知ってもらう方法
第6章 中小企業のSDGs経営が目指すべきもの
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