山梨県笛吹市に「UCC山梨焙煎所」新設を決定 水素を熱源としたコーヒー焙煎技術の開発や 太陽光・水力等の再生可能エネルギーの活用を通じ、 カーボンニュートラルなコーヒー製造を目指す
2022.03.02 16:00
UCC上島珈琲株式会社(本社/神戸市、社長/朝田 文彦)は、山梨県笛吹市に「UCC山梨焙煎所」の新設を決定いたしました。これまで培った製造技術を凝縮した高品質・高効率な焙煎所運営を図るとともに、水素を熱源としたコーヒー焙煎を可能にする水素焙煎機の開発や太陽光・水力等の再生可能エネルギーの活用を通じ、「カーボンニュートラルなコーヒー製造※1」にチャレンジしてまいります。竣工は2024年上期を予定しております。
UCCグループは、2021年10月に新たな経営方針として「私たちの存在意義(パーパス)」「私たちの価値観(バリュー)」を制定し、コーポレートメッセージを「ひと粒と、世界に、愛を」へと一新いたしました。私たちが、より良い世界のためにコーヒーを通じてできることは何か、ステークホルダーの皆さまとどのように協働し新たな価値を創り出すかを考え、今回一つの大きなかたちとして「UCC山梨焙煎所」設立を決定いたしました。
新設する「UCC山梨焙煎所」の特長は以下の3点です。
1. 官民・業界の垣根を越えた連携で、水素を熱源としたコーヒー焙煎を可能にする水素焙煎機の開発や太陽光・水力等の再生可能エネルギーの活用を通じて、2030年に二酸化炭素排出量51%削減(2019年比)、2040年にカーボンニュートラルなコーヒー製造※1を目指します。
本件に関連し、山梨県企業局、東京電力エナジーパートナー株式会社、株式会社巴商会、東レ株式会社と共同にて、水素を熱源とした脱炭素エネルギーネットワーク「やまなしモデル」技術開発事業を開始します。
コーヒー焙煎の熱源においては、一般的にLNG等の化石燃料が使用されます。本熱源をクリーンエネルギーである水素に代替するイノベーションに挑戦してまいります。
2. これまで培った製造技術を凝縮し、最新鋭の設備導入やAI活用・更なるFA化を推し進め、高品質・高効率な焙煎所運営を図ります。
3. 従来の製品群に加えて、カプセル、フレッシュキューブ(小容量真空パック)、ワンドリップタイプ(一杯抽出)等、高付加価値製品の製造能力強化を図ります。
UCC上島珈琲は、焙煎所でのチャレンジ、協働・共創を通じて、コーヒー業界の発展、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
※1 カーボンニュートラルなコーヒー製造:本焙煎所におけるスコープ1、2の温室効果ガス(自社施設の燃料の消費、フロン類の漏洩、社有車の使用に伴う直接排出量及び自社施設で購入した電気・熱の使用に伴う間接排出量)において100%削減を実現すること。
■「UCC山梨焙煎所」概要
名称 :UCC山梨焙煎所
所在地 :山梨県笛吹市八代町南4277
敷地面積 :約34,814m2(総床面積12,000m2 予定)
稼働開始予定 :2024年上期
製造品目 :レギュラーコーヒー、コーヒーカプセル、
ワンドリップコーヒー、フレッシュキューブコーヒー
製造する主な製品ブランド:上島珈琲店、ゴールドスペシャル、職人の珈琲、
ドリップポッド、各種業務用ブランド
総事業費 :約143億円 (計画)
■カーボンニュートラルなコーヒー製造※1に向けたUCC山梨焙煎所におけるエネルギー活用の仕組み
1. 100%再生可能エネルギーを使用した電力を使用(1)
・山梨県で主力の水力発電等の再生可能エネルギーを使用した電気購入
・焙煎所屋根等に太陽光パネルを設置
2. 水素焙煎機のテスト機導入、実用化検討(2)
・水素を燃料とした小型・中型焙煎機を開発、2023年の実用化を目指す
3. 水素エネルギー活用に向けたインフラ整備(3)
・敷地内(オンサイト)で複数のエネルギーが供給可能な体制とし、最適供給体制を検討
■水素を熱源とした脱炭素エネルギーネットワーク「やまなしモデル」技術開発事業の概要
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下 NEDO)の助成事業の採択を受け、山梨県企業局、東京電力エナジーパートナー株式会社、株式会社巴商会、東レ株式会社とともに、小規模パッケージ化したP2Gシステムを開発し、国内の複数地点に整備することにより、 電化が困難な産業部門等の脱炭素化を目指す事業を開始しました。詳しくは共同リリース、NEDOホームページを参照下さい。
■関連URL
▼水素を熱源とした脱炭素エネルギーネットワーク「やまなしモデル」技術開発事業に関するプレスリリース
https://www.ucc.co.jp/company/news/2022/rel220302b.html
▼NEDO関連ホームページ