特別企画展「泰西王侯騎馬図屏風と松浦屏風 ―越境する美術―」展を開催します
近鉄グループの文化事業である大和文華館では、4月8日(金)から5月15日(日)まで、「泰西王侯騎馬図屏風と松浦屏風 ―越境する美術―」展を開催いたします。
日本にキリスト教が伝えられたのは、16世紀半ばのことです。布教のために、人々の感性に直接訴える音楽や絵画が活用され、やがて日本人信者のなかに、洋楽器や西洋風の絵画を制作する者も現れます。徳川幕府による禁教政策がとられるまでの短い期間に、宣教師の指導を受けて描かれた絵画を〈初期洋風画〉と呼びますが、その代表作が「泰西王侯騎馬図屏風」です。
禁教令で〈初期洋風画〉の芽は摘まれますが、それでも、「松浦屏風」に描かれている女性たちが、ロザリオを首飾りにし、カードゲームに興じているように、洋物を愛好する風潮は根強く残りました。
本展では、サントリー美術館所蔵の重要文化財「泰西王侯騎馬図屏風」と、当館の国宝「松浦屏風」を軸に、東西の文明圏の境界を越えて行き来し、それぞれの地に根付いた美術工芸の諸相を眺めます。どうぞ、異国趣味あふれる造形の数々をお楽しみください。詳細は別紙のとおりです。
泰西王侯騎馬図屏風 サントリー美術館蔵
泰西王侯騎馬図屏風 サントリー美術館蔵
別紙
〈1〉展覧会について
1.名称 特別企画展 泰西王侯騎馬図屏風と松浦屏風 ―越境する美術―
2.会期 2022年4月8日(金)~5月15日(日)一部展示替あり。
3.休館日 毎週月曜日
3.開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)
4.入館料 一般 630円 高校・大学生 420円 小学・中学生 無料
5.主催 大和文華館
6.出陳品数 59件 うち国宝1件、重要文化財2件
主な展示作品 ●=国宝 ◎=重要文化財
一章 キリシタンの絵画
◎泰西王侯騎馬図屏風 桃山~江戸時代初期 サントリー美術館蔵
・婦女弾琴図 伝信方筆 桃山時代 大和文華館蔵
二章 輸出漆器と禁教下の異国趣味
◎南蛮屏風 伝狩野山楽筆 桃山時代 サントリー美術館蔵
※展示期間4月26日~5月15日
・南蛮屏風 江戸時代初期 サントリー美術館蔵
※展示期間4月8日~24日
●婦女遊楽図屏風(松浦屏風) 江戸時代前期 大和文華館蔵
三章 舶来ガラスとびいどろ・ぎやまん
・東印度会社帆船図硝子酒盃 オランダ・18世紀 大和文華館蔵
四章 自学自習の洋風画
・七里ヶ浜図 司馬江漢筆 江戸時代後期 大和文華館蔵
・オランダ海港図 荒木如元筆 江戸時代後期 大和文華館蔵
五章 越境する陶磁器とその意匠
・色絵菊花文八角瓶 有田(柿右衛門)江戸時代中期 大和文華館蔵
・色絵金彩柿右衛門写梅竹虎皿 マイセン窯 18世紀 大和文華館蔵
〈2〉会期中のイベントについて
1. 特別講演「《泰西王侯騎馬図》から読み解くイメージのグローバルな交通」
(1)日時・場所 2022年5月1日(日)午後2時から講堂にて
(2)講師 大阪大学大学院人文学研究科教授 岡田裕成氏
2. 日曜美術講座「南蛮人のいる風景」
(1)日時・場所 2022年4月24日(日)午後2時から講堂にて
(2)講師 大和文華館学芸部長 泉万里
3. 列品解説
(1)日時・場所 毎週土曜日午後2時から
(2)解説 大和文華館 学芸部
※何れのイベントも参加は無料ですが、入館料が必要です。
※講堂の最大定員を100名(先着順)とします。
以上
プレスリリース添付資料
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