木耐協 耐震診断結果調査データ(2022年3月版) 診断実施木造在来工法住宅の耐震性分布 ~全体/旧耐震/81-00~
2022.03.29 18:00
木耐協(正式名称:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合/事務局:東京都千代田区/理事長:小野秀男/組合員:全国約1,000社)は、木造住宅の耐震化を推進するために全国で耐震診断・補強を実施しています。
今回は、毎年発表している調査データ最新版(2022年3月版)として、実施した耐震診断のうち詳細を把握している28,381棟のデータをまとめ、全体としての耐震性の状況や旧耐震住宅・81-00住宅の耐震性の違い等を発表いたします。
今回は、毎年発表している調査データ最新版(2022年3月版)として、実施した耐震診断のうち詳細を把握している28,381棟のデータをまとめ、全体としての耐震性の状況や旧耐震住宅・81-00住宅の耐震性の違い等を発表いたします。
◆ 耐震診断基本データ
【対象の住宅】
・1950(昭和25)年~2000(平成12)年5月までに着工された木造在来工法2階建て以下の住宅
・木耐協で2006年4月1日~2022年2月28日の間に耐震診断を行い、詳細が確認できている28,381棟
・1950(昭和25)年~2000(平成12)年5月までに着工された木造在来工法2階建て以下の住宅
・木耐協で2006年4月1日~2022年2月28日の間に耐震診断を行い、詳細が確認できている28,381棟
【耐震性の評価方法】
・(一財)日本建築防災協会の一般診断法に基づいて行った耐震診断
・診断結果(総合評点)により4段階で集計(①及び②が現行の耐震性を満たしている住宅)
・(一財)日本建築防災協会の一般診断法に基づいて行った耐震診断
・診断結果(総合評点)により4段階で集計(①及び②が現行の耐震性を満たしている住宅)
◆ 耐震診断結果(全体)
「9割超」の住宅が現行の耐震性を満たさず
全体を見ると、総合評点が1.0を下回る、いわゆる耐震性が不足している棟数が91.6%となりました。耐震基準は「1981年6月」と「2000年6月」の2度にわたって大きく改正されています。耐震診断では、現行の耐震基準を満たしているかどうかで判断するため、以前の基準で建てられた住宅が耐震性不足であるのは当然ともいえます。
全体を見ると、総合評点が1.0を下回る、いわゆる耐震性が不足している棟数が91.6%となりました。耐震基準は「1981年6月」と「2000年6月」の2度にわたって大きく改正されています。耐震診断では、現行の耐震基準を満たしているかどうかで判断するため、以前の基準で建てられた住宅が耐震性不足であるのは当然ともいえます。
なお、本調査データでは1980年以前に建てられた建物を「旧耐震基準住宅」、1981年以降2000年までに建てられた建物を「81-00住宅(新耐震基準住宅)」と区分しています。本来であれば「1981年6月」をもって区分すべきではありますが、診断依頼者から詳細な建築時期を確認することが困難なケースもあることから、木耐協では上記のように区分しています。
続いて、診断結果を「旧耐震基準住宅」と「81-00住宅(新耐震基準住宅)」に分けて集計しました。
続いて、診断結果を「旧耐震基準住宅」と「81-00住宅(新耐震基準住宅)」に分けて集計しました。
◆ 耐震診断結果(旧耐震基準住宅)
耐震性が不足している割合が「約97%」
旧耐震基準で建てられた木造住宅は、最も新しい住宅でも築42年が経つことになります。現行の基準から考えると2つ前の基準である事や、築年数がかなり経過していることなど、耐震性が低い住宅が圧倒的多数であることがわかります。
旧耐震基準で建てられた木造住宅は、最も新しい住宅でも築42年が経つことになります。現行の基準から考えると2つ前の基準である事や、築年数がかなり経過していることなど、耐震性が低い住宅が圧倒的多数であることがわかります。
◆ 耐震診断結果(81-00木造住宅)
81-00木造住宅も耐震診断・補強が必要
新耐震基準のうち1981年から2000年までに建築された「81-00木造住宅」でも築41年~22年となり、現行の基準に比べると耐震性が低くなります。2016年に発生した熊本地震では、81-00木造住宅でも約2割が“倒壊・大破”しており、耐震診断・補強の必要性が高いことが分かります。
新耐震基準のうち1981年から2000年までに建築された「81-00木造住宅」でも築41年~22年となり、現行の基準に比べると耐震性が低くなります。2016年に発生した熊本地震では、81-00木造住宅でも約2割が“倒壊・大破”しており、耐震診断・補強の必要性が高いことが分かります。
◇ お住まいの耐震性については、木耐協へご相談ください
旧耐震基準住宅は98%、81-00木造住宅でも86%の住宅が現行の耐震基準を満たしていませんでした。木耐協では「81-00プロジェクト」として、この「81-00木造住宅」の耐震化を推進しています。耐震性を確認したい方、リフォームを考えていて耐震性向上も検討したいという方は、お気軽にご相談ください。
【81-00木造住宅とは】
2016年4月に発生した熊本地震では、1981年に建築された「旧耐震基準」の住宅だけではなく「新耐震基準」のうち接合部等の規定が明確化される以前の「81-00木造住宅」にも倒壊・大破といった大きな被害が見られました。このため、国土交通省の依頼を受けた(一財)日本建築防災協会が2017年5月16日に「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法」を公表しました。木耐協では、2019年12月より「81-00木造住宅」の耐震化を進める「81-00(ハチイチゼロゼロ)プロジェクト」に取り組んでいます。
※81-00プロジェクト
https://www.mokutaikyo.com/anshin/anshin06/
2016年4月に発生した熊本地震では、1981年に建築された「旧耐震基準」の住宅だけではなく「新耐震基準」のうち接合部等の規定が明確化される以前の「81-00木造住宅」にも倒壊・大破といった大きな被害が見られました。このため、国土交通省の依頼を受けた(一財)日本建築防災協会が2017年5月16日に「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法」を公表しました。木耐協では、2019年12月より「81-00木造住宅」の耐震化を進める「81-00(ハチイチゼロゼロ)プロジェクト」に取り組んでいます。
※81-00プロジェクト
https://www.mokutaikyo.com/anshin/anshin06/
【建築基準法と耐震診断の考え方の違い】
建築基準法では、耐震計算する際に想定する地震を大地震と中地震の2段階に分けています。大地震とは建物が建っている間に遭遇するかどうかという極めてまれな地震(数百年に一度起こる震度6強クラスの地震)のこと、中地震とは建物が建っている間に何度か遭遇する可能性のある地震(震度5強程度)のことです。「大地震時には人命を守ること」「中地震の場合には建物という財産を守ること」を目標とするのが、建築基準法の考え方です。
これに対し、耐震診断では人命を守ることに重点を置き、「大地震時に倒壊しない」ための耐震性確保を目標に据えることを明示しました。大地震・中地震という2段階を設定する建築基準法と異なり、耐震診断では大地震への対応という1段階で考えることになります。
建築基準法では、耐震計算する際に想定する地震を大地震と中地震の2段階に分けています。大地震とは建物が建っている間に遭遇するかどうかという極めてまれな地震(数百年に一度起こる震度6強クラスの地震)のこと、中地震とは建物が建っている間に何度か遭遇する可能性のある地震(震度5強程度)のことです。「大地震時には人命を守ること」「中地震の場合には建物という財産を守ること」を目標とするのが、建築基準法の考え方です。
これに対し、耐震診断では人命を守ることに重点を置き、「大地震時に倒壊しない」ための耐震性確保を目標に据えることを明示しました。大地震・中地震という2段階を設定する建築基準法と異なり、耐震診断では大地震への対応という1段階で考えることになります。
◇ 木耐協 組合概要 ◇
木耐協は、全国約1,000社の工務店・リフォーム会社・設計事務所などから構成される団体です。
【地震災害から国民の生命と財産を守るため、「安全で安心できる家づくり・まちづくり」に取り組み、耐震社会の実現を目指す】ことを基本理念とし、地震災害の備えに対する啓発活動や木造住宅の耐震性能向上のための活動を行っています。
団体名:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(略称:木耐協)
本部所在地:〒102-0083東京都千代田区麹町2-12-1グランアクス麹町7階
TEL:03-6261-2040
URL:https://www.mokutaikyo.com/
【地震災害から国民の生命と財産を守るため、「安全で安心できる家づくり・まちづくり」に取り組み、耐震社会の実現を目指す】ことを基本理念とし、地震災害の備えに対する啓発活動や木造住宅の耐震性能向上のための活動を行っています。
団体名:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(略称:木耐協)
本部所在地:〒102-0083東京都千代田区麹町2-12-1グランアクス麹町7階
TEL:03-6261-2040
URL:https://www.mokutaikyo.com/
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