「職歴にブランクあっても優秀な女性人材はいる」と 考える企業は8割以上、「実際に採用して良かった」は過半数
~一方、ブランク経験ある女性の約3分の2がブランクをポジティブに思わず~
2022.06.14 11:00
株式会社ノヴィータ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:三好 怜子、以下 ノヴィータ、 https://www.novitanet.com/ )は、職歴にブランクがある女性人材に向けた支援サービスを立ち上げるにあたり、採用する「企業側」、採用される「個人(職歴にブランクがある女性)側」それぞれに調査を実施しました。
本調査において、ブランク期間とは離職期間のことを指し、継続的な仕事をしていない状態と定義しています。これには、次の仕事の予定が定まらない単発の仕事をしている期間も含まれます。勤務形態や収入の多寡に関わらず、在宅ワークや週1回数時間の仕事など、継続的な仕事をしている状態はブランク期間に含めていません。あわせて、職歴にブランクがある女性人材のことを、ブランク人材と呼称しています。
■本調査の目的
2018年の東京新聞報道によると、出産を機に仕事を辞める女性が年間20万人、正社員の離職率が3割なのに対し、非正規雇用の離職率は7割超という結果が出ています(※1)。また、2022年、パーソルホールディングス株式会社「アフターコロナの新しい働き方2022最新動向調査レポート」によると、求人を出しても採用できず困る企業がある一方で、仕事が見つからないと悩む求職者も一定数おり、企業と求職者の間で求める能力や資格、労働条件などのミスマッチが生じていることに起因する「構造的失業」が指摘されています(※2)。
(※1) https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/birth/1874/
(※2) https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/337/
ノヴィータはこの「構造的失業」を防ぐため、結婚・出産・自身の病気・介護などライフイベントがあっても働き続けやすい環境づくりに注力しています。同じ考え方で、2015年からは女性を中心とした働き方やキャリアをテーマとしたWEBメディア「LAXIC(ラシク)」、2020年からは駐在妻に向けたキャリア支援サービス「CAREER MARK」を運営。2021年には、自治体や教育機関と連携し、デジタルマーケティングを学ぶことで在宅など柔軟な働き方を実現しつつ、企業に求められる人材を育成する教育事業も立ち上げました。
これらの事業に加え、自社でもブランク人材を採用する中、ブランク期間があっても入社後に活躍する人材の存在に気づきました。そのメンバーはノヴィータ入社前、他社での面接にて、ブランク期間に取り組んだボランティア活動や培ったソフトスキルを「仕事をしていた期間のものではない」とみなされた経験があり、ブランク期間の存在をポジティブに捉えることは想像もできなかったといいます。
このように、ブランク期間があると就職しにくくなったり、もしくは就職を諦めてしまったりというギャップを目の当たりにし、解消できないかと考えるようになりました。
このたび、結婚・出産・転居等でブランク期間が生まれやすい女性に向けた支援サービスを立ち上げるにあたり、ブランク人材を採用したい企業ニーズがあるのか、またブランク期間があってもやりがいのある仕事をしたい個人ニーズがあるのかを、明確に定量データとともに示すことを目指し、調査を行いました。
■調査ハイライト
<企業向け調査>
1. 職歴ブランクがある中でも優秀な人材がいると考える企業は「8割」以上
2. ブランクがある方を実際に採用したことがあるケースは7割近くに
3. 採用した方のブランク期間で7割近くを占めたのが「ブランク3年未満」
4. ブランクがある方を採用して「良かった」のは5割以上、「悪かった」はわずか1割
5. ブランク期間が再就職後の仕事にどう還元されるのかについて、「予想以上な能力の高さ」「人間性や対応力の幅が広がる」などの意見
<個人向け調査>
6. 職歴ブランクがある女性の離職のきっかけで多いのは、「結婚」「出産・育児」で約半数。転勤、介護等含めたライフイベントが少なからず影響
7. 再就職までのブランク期間は「2年未満」が約6割
8. 求職活動において、約3分の2が、ブランク期間をポジティブに捉えられていない
■データサマリ
1. <企業>職歴ブランクがある中でも優秀な人材がいると考える企業は「8割」以上
職歴ブランクがある中でも優秀な人材がいると考える企業は「8割」以上
83.5%の企業の方が、ブランク人材のうち、優秀な人材・自社にマッチする人材はいると答えました。「ブランク期間があることはすなわちネガティブである」と思っていない様子が読み取れます。
2. <企業>ブランクがある方を実際に採用したことがあるケースは7割近くに
ブランクがある方を実際に採用したことがあるケースは7割近くに
過去にブランク人材を採用したことがある企業の方も66.7%にのぼりました。
3. <企業>採用した方のブランク期間で7割近くを占めたのが「ブランク3年未満」
企業が採用した方のうち、7割近くを占めたのが「ブランク3年未満」
「職歴ブランクがある方を採用したことがある」とお答えいただいた企業の方に、採用した方の中で最長のブランク期間をお聞きしたところ、3年未満が69.8%。ブランク期間は比較的短めです。
4. <企業>ブランクがある方を採用して「良かった」のは5割以上、「悪かった」はわずか1割
ブランクがある方を採用して「良かった」のは5割以上
「職歴ブランクがある方を採用したことがある」とお答えいただいた企業の方に、実際に採用してみてどうだったかをお聞きしたところ、良かったという意見が54.3%と過半数。悪かったという意見はわずか11.5%でした。
5. <企業>ブランク期間が再就職後の仕事にどう還元されるのかについて、「予想以上な能力の高さ」「人間性や対応力の幅が広がる」などの意見
職歴ブランクがある方を実際に採用してみた感想や、ブランク期間のリスキリング・仕事以外のインプットが再就職後の仕事にも還元されるかを聞いたところ、下記のような前向きなコメントが多く挙がりました。(回答より一部抜粋)
・コミュニケーション能力が長けている
・理論的な思考で粘り強く対処できる人材だった
・面接時の印象通り、柔軟性のある方で新しい事にも適応していただいた
・ブランクの期間中にも自主的に情報に触れており、多角的な見方をして、良い結果を出しているから
・予想以上な能力の高さ
・他業種や海外生活の経験者は、柔軟性があるので、仕事も早期になじみやすいし、成績も上げやすい
・経験から学んで活かしたことがあれば、他のことでも再現性が高いため
・仕事以外のスキルが弊社の仕事へフィードバックされることが自分自身の体験を通して知っているから
・人間性や対応力の幅が広がる
・能力開発や自身の成長に貪欲な人は、就業後も良好なアウトプットを出し続ける
6. <個人>職歴ブランクがある女性の離職のきっかけで多いのは、「結婚」「出産・育児」で約半数。転勤、介護等含めたライフイベントが少なからず影響
職歴ブランクに、「出産・育児」などライフイベントが少なからず影響
ブランク期間に入る際の退職理由を聞いたところ、「出産・育児」が最も多く半数超え、「結婚」が続きました。「配偶者の転勤」「介護」など他のライフイベントも10%前後と票を集めました。
7. <個人>再就職までのブランク期間は「2年未満」が約6割
個人が再就職するまでのブランク期間は「2年未満」が約6割
個人の方にお聞きしたブランク期間も、2年未満が58.6%。3年未満は69.5%と、ブランク期間が比較的短めで、企業向け調査の傾向と近くなりました。
8. <個人>求職活動において、約3分の2が、ブランク期間をポジティブに捉えられていない
求職活動において、約3分の2が、ブランク期間をポジティブに捉えられていない
ブランク期間が再就職において良い影響を与えていると思っている個人の方は全体の3分の1。すなわち、3分の2は良い影響があるとは思えていないようで、「職歴ブランクがある中でも優秀な人材がいる」と8割が考える企業向け調査結果と、大きく離れた傾向がみられました。
■株式会社ノヴィータ代表取締役社長 三好 怜子コメント
企業向け調査では、「職歴にブランクがあっても優秀な女性人材はいる」と考える企業の方が8割以上、そして7割近くの企業が実際に採用したことがあり、5割以上が「採用して良かった」という結果が出ました。労働人口減等もある中で人材確保に向けて、ブランク人材のことを大変前向きに考えていらっしゃる印象です。一方、個人向け調査では「約3分の2が、ブランク期間をポジティブに捉えられていない」という結果が出て、とても対照的であると感じました。
企業においてもブランク3年未満の方の採用が多いということや、自由回答のコメントを拝読する限り、ブランク人材の採用を模索したくても、実際にやってみると難しかった数少ない経験からでは選択肢にあがらない温度感も感じております。
我々がブランク人材を受け入れ、事業を展開する中で、ブランク人材の就職で起こりやすい課題も明らかになってきました。受け入れる企業側の準備も必要で、手間もかかりますが、業務のプロセス化や言語化に伴う働きやすさの向上や、人材マネジメントの体制整備など、企業側にも多数のメリットがあります。企業・求職者双方に不本意な構造的失業を減らすため、ブランク期間があってもまた働ける仕組みづくりに注力していきたいです。
株式会社ノヴィータ代表取締役社長 三好 怜子
■調査レポート
*本調査の情報を引用いただく際は、【調査主体:株式会社ノヴィータ】と明記の上、以下のリンクも貼付してください。
*本調査レポートの百分率表示は四捨五入で端数処理を行っており、合計しても100%とならない場合があります。
■調査概要
<企業向け調査>
調査名 :人材採用に関する調査
調査対象 :30人以上の企業・組織において、中途採用の最終決裁に携わる、
日本国内に居住する20代~60代の男女
調査期間 :2022年5月23日~5月25日
調査方法 :インターネット調査
調査主体 :株式会社ノヴィータ
調査実施機関:GMOリサーチ株式会社
有効回答数 :1,041名(男性779名、女性262名)
<個人向け調査>
調査名 :あなたご自身のキャリア観に関するアンケート
調査対象 :離職経験があり(現在・過去含む)、1年以内に再就職を希望
または既に再就職済の、日本国内に居住する25歳~49歳の女性
調査期間 :2022年5月31日~6月2日
調査方法 :インターネット調査
調査主体 :株式会社ノヴィータ
調査実施機関:株式会社ジャストシステム(Fastask)
有効回答数 :331名
■サービス予定内容
人材不足に悩んでいる中小企業や、成果を重視し時間や場所にとらわれない優秀な人材を欲しているスタートアップ企業に対し、ブランク人材をご紹介しマッチングと就職サポートを行うサービスです。
結婚・出産・転勤・介護といったライフイベントで離職した女性は、離職前に培ったスキルや強み、また離職後の人生経験などを活かして、短時間勤務や柔軟な勤務形態であっても生産性の高い仕事を行っていただける場合が多くあります。
さらに、特に中小企業・スタートアップ企業においては、採用活動の投資的側面から、短い時間で定着し活躍する人材を常に欲しています。
そこで、当サービスではマッチング時点で、インターンシップをご提案し、期間限定のトライアルプログラムを提供。離職時に得た仕事以外のスキルも含めて、企業と人材との期待値のすりあわせを行えるようにいたします。インターンシップ期間中の結果が想定以上の場合は本採用のステップに進み、同時に企業側の受け入れ体制整備も合わせてフォローを行うことで、スムーズな就職のお手伝いをいたします。
本サービスの提供により、求める能力や資格、労働条件など、企業と人材の間でのミスマッチによって生まれる「構造的失業」の解決を目指します。また、企業のテレワーク化を促進し、「新しい日常」に対応した働き方を定着させるとともに、ブランク人材を労働市場に多く呼び戻すための仕組みづくりに取り組んでいきます。
■株式会社ノヴィータについて
社名 : 株式会社ノヴィータ(英文名:NOVITA, Inc.)
代表者 : 代表取締役社長 三好 怜子
設立 : 2006年2月3日
本社所在地 : 〒107-0062 東京都港区南青山2-7-23-301
事業内容 : WEBコンテンツ企画制作事業、WEB広告制作事業、
WEBマーケティング事業、WEBシステム構築事業、
WEBコンサルテーション事業、人材サービス事業
有料職業紹介事業許可: 13-ユ-306314
労働者派遣事業許可 : 派13-307432
URL : https://www.novitanet.com/
BLOG : https://blog.novitanet.com/
※各社の会社名、製品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。
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