福島から始まる未来への歩み。 自然体験と震災の学びを通して子どもたちが 自分たちの未来について考える10泊11日の教育サマーキャンプ 「はじまりのキャンプーゼロー」が2022年8月に開催
2022.06.30 10:30
2022年8月2日(火)~8月12日(金)に、福島県会津地方及び浜通り地方にて、全国の小学4年生から中学3年生までの男女(定員10名)を対象にした未来教育サマーキャンプ「はじまりのキャンプーゼロー」を開催します。
申込フォーム: https://forms.gle/oXHDuScEgaaQ9GK97
「はじまりのキャンプーゼロー」_1
2011年3月11日に起こった大震災。
その日からこれまで「ふくしま」が歩んできた11年間は、「恵み」と「脅威」との付き合い方を実践・体現してきたものです。
そんな「ふくしま」だからこそリアリティをもって感じられる「恵み」と「脅威」の学びを通して、未来の担い手である子どもたちが自分たちの未来を考え行動するきっかけを得る場が「はじまりのキャンプーゼロー」です。
「はじまりのキャンプーゼロー」_2
「はじまりのキャンプーゼロー」では、10泊11日という期間を通して、福島県の内陸部である会津地方から沿岸部の浜通り地方までを横断します。
プログラムは、磐梯山と猪苗代湖を讃える会津磐梯エリアから始まり、森林・自然と調和した暮らしが根づく南会津エリアまで、計8日間をかけて自然環境についての知識を学び、その知識を実践活用するカリキュラムになっています。
期間中は、トレッキングや野外炊事を始め、テント泊や登山、時には地域の方々とのふれあいを通し、自然の「恵み」を肌感覚で学ぶ冒険にでかけます。
この8日間を通じて、子どもたちは、多様な仲間との集団生活やリアルな自然体験を通し、どこか他人事だった自然の「恵み」を、自分事として捉える力を育みます。
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最後の3日間は浜通りエリアへ舞台が移ります。
南相馬市をキャンプの締めくくりの場とし、津波や原発事故の爪痕が残るエリアやさまざまな新技術の見学・体験を行い、最後に自分たちの未来について言葉にするプログラムを行います。
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津波の爪痕や、原子力発電所の事故から11年が経っても避難指示が続く場所など、浜通り被災地の「影」を実際に歩いて体感します。
一方で、被災地には震災・原発事故の困難を乗り越え、新たなまちづくりに取り組む力強い動きも生まれています。そんな被災地の「光」の様子も体感します。
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これらのプログラムを通して、私たちがこどもたちに感じてもらいたい「きっかけ」が3つあります。それは「生(活)きる身体感覚を得るきっかけ」「自然に対する感性がひらくきっかけ」「自分ごとの未来を考えるきっかけ」です。
自然と共生する為に、尊大にならず、自然に対しリスペクトを持ち接する感性を、原体験を通して磨く事。そして同時に、未来は用意してもらうものではなく、自分たちで作っていくものだという気付きと行動に繋げていくきっかけとすることを、このキャンプを通じて実践する事が我われのミッションだと考えています。
自然と技術の光と影を体感した子どもたちは、ただ被災地を見るのとは違う気づきや感情を持つ事でしょう。また、今まさに未来に向かっている歩みに触れることで自分の「明日」への考え方も変わっていくことでしょう。
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■「はじまりのキャンプーゼロー」について
開催日程 : 2022年8月2日(火)~8月12日(金)
募集日程 : 2022年7月15日(金)締め切り 先着10名
活動場所 : 福島県会津磐梯エリア、南会津エリア、南相馬エリア
募集対象 : 全国の小学4年生から中学3年生までの男女
参加費 : 150,000円
申し込みフォーム : https://forms.gle/oXHDuScEgaaQ9GK97
詳細ページ : https://note.com/summercamp_zero
オンラインキャンプ説明会: 7月18日(月) 19:00~20:30
問い合わせ先:
はじまりのキャンプーゼロー事務局/キャンプディレクター 芳 有貴哉
共催:
・一般社団法人あすびと福島
(所在地:福島県南相馬市原町区泉前向15、代表理事:半谷 栄寿)
・一般社団法人dialogue
(所在地:福島県会津若松市中島町2-52、代表理事:島田 由香)
・Minamiaizu Outdoor Life Project
(所在地:福島県南会津郡南会津町駒戸山851-566、代表:澁川 絢有)
■主催者たちの想い(一般社団法人あすびと福島/代表理事 半谷 栄寿)
一般社団法人あすびと福島/代表理事 半谷 栄寿
一般社団法人あすびと福島が次世代育成の拠点を置く南相馬をはじめとする福島県の沿岸部は、2011年、大地震・大津波と原子力発電所の事故という未曽有の災害に見舞われました。
11年が過ぎ、放射線の除染が進み充分に安全な地域になりましたが、当時から時が止まっている現場がまだ残っているところもあります。
一方、未来に向かって新たな町づくりと価値づくりに立ち上がっている地元の人々がいます。大きな困難が立ちはだかっていても、ありたいと描く自分と地域の未来に向かって、力強く楽し気に前進している人たちです。
今回のキャンプに参加する小中学生の皆さんは、最後の3日間、南相馬の同世代や少し先輩の高校生たちとともに、福島沿岸部の「影(11年前がそのままの一部地域)」と「光(未来づくりへ進む新たな動き)」に向き合う体験をします。子どもたちは、このような非日常の体験を通してこそ、日常では思いつかない「自分たちの未来」について向き合うようになります。
11日間のキャンプの最後の「問」は、「未来のありたい自分とありたい社会、そのために始めたい一歩目」です。福島県を西から東に横断して会津磐梯、南会津、南相馬で行う「はじまりのキャンプーゼロー」は、参加する子どもたち一人一人が自分自身の未来に向かって新たな想いを起こし行動を始める原体験の起点ZEROとなると確信しています。
一般社団法人あすびと福島は、参加した子どもたちが自分の未来に向けて力強く前進していくきっかけとなるよう、スタッフと大学生インターンの全員で全力を尽くします。
■主催者たちの想い(一般社団法人dialogue/プロデューサー 芳賀 有貴哉)
一般社団法人dialogue/プロデューサー 芳賀 有貴哉
一般社団法人dialogueプロデューサーの芳賀 有貴哉と申します。「はじまりのキャンプーゼロー」会津エリア共同ディレクターを努めています。
僕自身は会津生まれ・会津育ちというバックグラウンドを持っており、遊びの場としても、学びの場としても福島の豊かな自然から多くのことをいただいてきたと感じています。
僕が高校生の頃、そんな福島を襲った大震災がありました。そして震災以来、「ふくしま」という言葉は大きな影を伴う言葉となってきました。
しかし、実際に暮らして見る「ふくしま」の自然も、そこで10年以上積み重ねられた人の努力も、そんな影なんて感じさせない豊かさと力強さを持っています。それは「ふくしま」だからこそ生み出せた、たどり着くことのできた光なのだと思います。
今、社会は環境汚染や気候変動などの地球規模的な課題に対して「SDGs(持続可能な開発目標)」を掲げ、次世代に託していける世の中を作ろうと邁進しています。これに全力を尽くし、持続可能な社会を実現することは非常に重要です。
同時に、未来を担っていく子どもたちに対して、なぜ持続可能性や自然との共生を考えなければいけないのかを考え、そして今後さらに予測不可能になっていく世の中でも強く柔軟に生き抜いていく力の種を蒔くことも大人たちがなすべき使命だと考えています。
この「ふくしま」にはその種蒔きを「過去-現在-未来」を通じて行うことのできる、この場所だからこそのコンテクストと価値があります。
この「はじまりのキャンプーゼロー」で過ごす11日間が、未来を担う子どもたちにとってより良い未来を考える原点となり、そして明日の自分が変わるようなかけがえのない経験になって欲しいと願っています。
■主催者たちの想い(Minamiaizu Outdoor Life Project/代表 澁川 絢有)
Minamiaizu Outdoor Life Project/代表 澁川 絢有
南会津町でのプログラム担当「Minamiaizu Outdoor Life Project」の代表を務めます、澁川 絢有(キャンプネーム:ケンユー)と申します。本キャンプでは、会津エリア共同ディレクターを務めます。
南会津町では、Minamiaizu Outdoor Life Projectのメンバー兼ガキ大将のお兄ちゃん達と一緒に、自然の怖さ(マイナス)を、幸せ(プラス)に変える魔法を学びに出かけます。
いきなりですが、私は、勉強が嫌いです。
答えや理論ばかりを説明されても、なんだかモヤモヤして「それって本当なの?」としか思えません。100回授業を受けるより、1回でも現場を見て、人と話して、自分で考えることの方が何倍も学ぶことが多いし、記憶に残ると思っています。
南会津町のプログラムでは、ただ単純にアウトドアを楽しむだけではなく、拠点となる集落の中を自分達で歩き、 現地の人と触れ合いながら3泊4日を乗り越えます。そこには、畑の先生や山の仙人、山菜の名人や狩猟の達人がたくさんいて、みんなが個性豊かに、多様性を持って暮らしを営んでいます。今回のキャンプでは、私たちスタッフは、決して子ども達の先生ではありません。
一緒により良い未来を探しに行く、ちょっぴり大きなお兄ちゃんです。共に学び、共に成長する準参加者として、子ども達と大冒険をしに行きます。ただし、ディレクターとしての最も大きな責務は『子ども達を、無事に、笑顔でお家に帰す』こと。
スタッフ一同、これまでの実践・実績・知識(野外救命資格WAFA、急流救命資格SRT-1 取得済)を駆使して、子ども達の大冒険をサポートします。
このサマーキャンプを通して、子ども達が大きく、そして美しく成長し、「福島県の至るところに“最高の友人”ができた」と、最高の笑顔とどろんこな体で親御さんに話してくれるその日まで、ディレクターかつみんなの友人第一号であるケンユーは、子ども達が南会津に来る日を、心からお待ちしています。