御堂筋の玄関口に、高さ約150mのランドマークビル 「淀屋橋駅東地区都市再生事業」着工
民間都市再生事業計画、サステナブル建築物等先導事業に認定された次世代のまちづくりが始動
2022.07.12 14:30
中央日本土地建物株式会社(千代田区霞が関一丁目 代表取締役社長 三宅潔)と京阪ホールディングス株式会社(大阪市中央区大手前一丁目 代表取締役社長 石丸昌宏)は、淀屋橋駅東地区都市再生事業(以下「本事業」)について、2022年7月8日に新築工事に着手しましたので、お知らせいたします。
本事業では、中央日本土地建物が所有する「日土地淀屋橋ビル」と京阪ホールディングスが所有する「京阪御堂筋ビル」を共同で建て替え、エリア最高となる建物高さ約150mのランドマークビルを開発します。本計画建物は、熱負荷の低減や調光制御、排熱利用のほか、建物内のVOID空間(吹き抜け)を活用した自然換気システムなど、さまざまな省CO2技術を導入する先進の環境配慮型建築物です。
また本計画建物では、株式会社みずほ銀行(千代田区大手町一丁目 取締役頭取 加藤勝彦)が拠点を設置する予定です。
■本事業の計画および特徴
1.御堂筋の玄関口に、大阪の国際競争力と魅力の向上に資するまちづくり
2.サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)に採択、機能性と快適性を両立さ
せた高規格オフィス
3.上質な賑わいとビジネス活動を支援する3つの都市貢献スペース
4.周辺地区における歩行者空間の改善と防災性の向上
完成イメージ(北西方より)
1.御堂筋の玄関口に、大阪の国際競争力と魅力の向上に資するまちづくり
本事業は、中央日本土地建物が所有する「日土地淀屋橋ビル」および京阪ホールディングスが所有する「京阪御堂筋ビル」の敷地を一体化し、共同で建て替えを行うものです。
本事業を進める大阪駅周辺・中之島・御堂筋周辺地域は「都市再生緊急整備地域」と「特定都市再生緊急整備地域」に指定され、地域整備方針として、高規格オフィスの実現など業務機能の高度化を通じ、多様な機能をあわせ持つ国際レベルのビジネス地区を形成することが掲げられています。
大阪の業務集積地区である御堂筋の玄関口に位置し、「淀屋橋」駅直結の立地条件を有する本事業は、都市再生特別地区制度を活用した施設整備によって、大阪の国際競争力と魅力の向上に資するまちづくりを推進します。
淀屋橋エリア最高となる高さ約150mの建物外観は「御堂筋デザインガイドライン」に沿った魅力的な建築デザインとするとともに、高さ約50mに形成された基壇部の軒線は、御堂筋の統一感ある景観の形成に貢献します。夜間には印象的なライトアップを計画するなど、御堂筋にふさわしい、上質な賑わいのある街並みの創出を実現します。
2022年4月には本計画内容が評価され、国土交通大臣より優良な「民間都市再生事業計画」として認定を受けました。
完成イメージ(北西上空より)
完成イメージ(北西方より昼間外観)
完成イメージ(北西方より夜間外観)
2.サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)に採択、機能性と快適性を両立さ
せた高規格オフィス
御堂筋の玄関口である本事業計画地に、総面積約39,000平方メートル(約11,800坪)、基準階面積約1,600平方メートル(約480坪)の高規格オフィスを整備します。基準階専有部はアウトフレーム工法により、柱のないオフィスレイアウトを実現するとともに、フレキシビリティと眺望を確保します。
基準階専有部内の窓枠には自然換気装置を設けるほか、エレベーターシャフト上部を活用したVOID空間(吹き抜け)内の重力換気により約2回/時間の自然換気を行います。これにより感染症リスクを低減するとともに、執務空間にいながら屋外の新鮮な空気に触れることができます。また高層階のVOID空間内の一部をリフレッシュスペースとして、建物内でも光や風、緑が感じられる計画とします。
このほか、高性能外皮による熱負荷の低減や昼光センサーによる調光制御、高効率のコージェネレーションシステムによる排熱利用などを通じて、建物全体で省エネルギー化を実現します。
これらの計画が評価され、2021年12月、本事業は国土交通省より「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択されています。
完成イメージ(自然換気)
用途構成
完成イメージ(VOID空間内のリフレッシュスペース)
基準階平面計画
3.上質な賑わいとビジネス活動を支援する3つの都市貢献スペース
本事業では、立体多目的広場、コワーキングスペース等を備えたビジネスラウンジ、一般来館者も利用可能な展望テラスを整備し、御堂筋の玄関口にふさわしい上質な賑わいとビジネスの出会い・成長を支援する場を設けます。
(1)立体多目的広場
京阪電車・Osaka Metroの「淀屋橋」駅と接続する地下1階から地上2階は、3層吹き抜けの立体多目的広場を整備するとともに商業施設等を誘致し、明るく快適な地下空間を創出します。また、観光ステーションを整備し、駅利用者や観光客へ観光情報の提供・発信を行います。さらに周辺地区と連携したイベントを実施するなど、御堂筋の玄関口にふさわしい上質な賑わいを形成します。
完成イメージ(立体多目的広場)
(2)ビジネスラウンジ
中層階(10~11階)には、さまざまなビジネスの出会いと成長を支援する場として、コワーキングスペースや少人数対応オフィス、カンファレンス等を整備します。多様な人々の交流やビジネスマッチングを促すイベント等の実施を通じて、新たなビジネスの創造と業務機能の集積に貢献します。
完成イメージ(ビジネスラウンジ)
(3)展望テラス
最上階(30階)には、中之島や御堂筋の新しい観光・文化配信の機能を担う展望ホールやギャラリーを整備します。一般来館者も利用可能な本フロアには、商業施設等を誘致し、大阪の街並みを一望できる上質な空間を創出します。
完成イメージ(北西角地上空より)
4.周辺地区における歩行者空間の改善と防災性の向上
本事業を通じ、地下1階に接続する京阪電車・Osaka Metro「淀屋橋」駅の地下通路も一体的にリニューアルし、駅コンコースや周辺地区への歩行環境を改善するとともに、利便性を高め、周辺地区のネットワークを強化します。また地上部も十分な壁面後退を行い、快適でゆとりある歩行者空間を確保します。歩道と一体となった空地ではイベント等を開催し、周辺地区との回遊性強化を図ります。
本計画建物では、非常用発電機と自立性の高いコージェネレーションシステム等の導入により、インフラ断絶時には共用部だけでなく専用部にも、一定の電力を72時間供給します。また建物内には災害時の帰宅困難者等を想定した一時退避場所や防災備蓄倉庫を整備し、行政や地元団体と連携しながら、地域の災害対応拠点としての役割を担います。なお、本計画で整備する一時退避場所は、「御堂筋周辺地域 都市再生安全確保計画」に位置付けられています。
完成イメージ(駅コンコース接続部)
[持続可能な開発目標(SDGs)について]
2015年の国連サミットで採択された2030年に向けての国際目標「SDGs:持続可能な開発目標」として、17の目標と169 のターゲットが定められています。本事業では、以下の目標への貢献を意識し、各種取り組みを実施します。
■事業概要
所在 |
大阪市中央区北浜3丁目1番1他(地番) |
交通 |
京阪電車・Osaka Metro御堂筋線「淀屋橋」駅 直結 |
敷地面積 |
約3,940平方メートル(約1,191坪) |
容積率 |
1,600% |
構造 |
鉄骨造(一部 鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造) |
規模 |
地下3階 地上31階 |
高さ | 約150m |
延床面積 |
約72,850平方メートル(約22,037坪) |
用途 |
事務所、物販店舗、飲食店舗、駐車場 |
設計・施工 |
株式会社竹中工務店 |
■位置図
■事業スケジュール
2020年10月 |
既存建物解体開始 |
2022年7月 |
新築工事着工 |
2025年5月 |
竣工(予定) |
2025年夏頃 |
開業(予定) |
※現時点での想定スケジュールであり、今後変更となる可能性があります
淀屋橋駅東地区都市再生事業 TEASER MOVIE https://youtu.be/pifrbvs5UZo
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