『ジオ京都御所北』『ジオ調布』 2022年度グッドデザイン賞を受賞
2022.10.07 16:15
阪急阪神不動産株式会社では、『ジオ京都御所北』(京都府京都市)及び『ジオ調布』(東京都調布市)について2022年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しましたので、お知らせします。なお、今回の『ジオ京都御所北』『ジオ調布』の受賞により、当社のマンションブランド〈ジオ〉におきまして、6年連続 通算15案件の受賞となりました(昨年度は『ジオ北千里藤白台』『ジオ文京春日』で受賞)
■ジオ京都御所北
京都市上京区。今出川通から一歩奥まった通りに誕生しました。建築上の規制が強い京都市内の集合住宅において、いかに居住空間・外観に“心地よさ”を追求するか。「京都」の建築デザインを表面的に踏襲するのではなく、このまちならではの環境・スケール感・歴史観を捉え、デザインしました。
■ジオ調布
駅前の再開発事業が進む調布駅を最寄りとしながら、多摩川に寄り添う緑豊かな街並みを形成する布田6丁目エリア。外観は古くからの歴史を継ぐ戸建て邸宅街との調和に配慮するとともに、低層5階建てながら開放的な眺望を実現する配棟計画を行い、別荘地のような暮らしを提案しました。
受賞内容の詳細は次をご覧ください。
【受賞サイトURL https://geo.8984.jp/geo/prize/ 】
『グッドデザイン賞』とは
公益財団法人日本デザイン振興会が1957年に開始した、デザインによって暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。受賞のシンボルである「Gマーク」は、優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
■ジオ京都御所北
高さ規制15mエリアで5階建て集合住宅を計画すると、階高が低く抑えられ、さらに梁が開口を妨げてしまうことにより光や景色を取り入れにくくなりますが「ジオ京都御所北」では一部に逆梁構造を採用し、大きな開口による伸びやかな居住空間と、軒の深い外観デザインを実現することが出来ました。
通りに調和する“心地”
周辺に点在する寺院建築物と呼応させるため、フラットで奥行きのある軒と重なり合う庇をデザイン。京都建築ならではの美しさを表現しました。庇や柱で分節し、外観をスケールダウンさせるなど、通りや周辺環境への調和にもこだわりました。
くらしに求める“心地”
逆梁構造を採用し、住戸開口部上部に出てくる梁を排除することで開口高さを最大限に確保しました。これにより、空間の広がり・眺望を確保した心地良い居住空間を実現することができました。
審査員コメント
京都御所の北、閑静な住宅地に、周辺環境、町家、寺院建築の要素を分析し、庭、ボリューム配置、構造、間取り、仕上げを追求した総合的に優れた計画である。通り沿いには京都御所に息づく樹種を主体とした植栽を配して、圧迫感を軽減しつつ街並みに彩りを与えている。建築は雁行させることで住宅地の街並みと連続したスケールに近づけ、内部空間は外部に面した壁が増えることで光や風をより多く入れることができる質の高い配置である。高さ制限や景観規制で階高や屋根・庇等の形状が制限される中、逆梁構造の採用により天井高さに余裕を持たせ、開放感のある内部空間を実現している。深い軒裏は京都の建築を意識したもので、リズム感のあるファサードを創り出している。今後も周辺環境やその場所がもっているポテンシャルを注意深く分析しながら、地域をより良くしていく継続的な姿勢が期待されるところである。
物件概要
■ジオ調布
『ジオ調布』は、位置する布田六丁目が“別荘地にして多摩川を望む景勝地だった”という正統な記憶に立ち返り、戸建て街の中にあるマンションの在り方を再び問い直す事業としたい。そんな志しと想いのもとにスタートしたプロジェクトです。
多摩川の共生
周囲の緑と連続し、地域との架け橋になる多摩川を模した「四季の散策路」(公開空地)を設置。前面道路の白山通りの並木やツツジと連続させ「帰ってきた感覚」を演出する緑のアプローチを設け、調布や布田に自生していたであろう樹種を中心に選定し、多摩川との共生を考慮しました。
別荘地の再生
無機質なマンションではなく、温かみのある「別荘邸宅」というテーマで戸建て街との調和を追求しました。低層の戸建て街にあるため、建物自体の見た目の圧迫感を落とす工夫をすることで、再開発が進む駅前マンションの無機質な印象とは異なる有機的な佇まいを創出しました。
景勝地の創生
恵まれた敷地を活かすべく幾通りもの配棟を熟慮し、全3棟に「美しい眺望」を配しました。布田崖線上かつ南傾斜の見晴らしの良い高台で低層5階建てながら、開放的な眺望を実現しました。バルコニー空間にも温かみのあるデザインを施すことで心地良さを提供しています。
審査員コメント
戸建て住宅が建ち並ぶ周囲の環境に合わせて、ボリュームを分節し、3棟の低層分棟配置とした集合住宅である。傾斜地を活かした配棟計画は、周囲への圧迫感を低減するだけでなく、歴史をふまえた景勝地の眺望を獲得している点が素晴らしい。暖色カラーでコーディネイトされたファサードは、住宅街にふさわしく暖かみを感じさせるが、水平ラインを強調したスラブなどモダンな要素とも調和がとれている。敷地周辺に自生していたであろう樹種が植えられた庭園は、時間が経つにつれて、より周囲の環境に溶け込んでいくであろう。
物件概要
阪急阪神不動産株式会社 https://www.hhp.co.jp/
リリース https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/9c69a03754b037e53e7431db6447f0cec6179593.pdf
発行元:阪急阪神ホールディングス
大阪市北区芝田1-16-1