鬼才とり・みきのSF・ホラー漫画作品集 『山の音』『パシパエーの宴』『トマソンの罠』が 電子書籍として一挙復刊! 10月28日(金)より発売
2022.10.27 09:30
株式会社文藝春秋コミック編集部は、ナンセンスギャグからシリアス系、映像作品の脚本・原作まで幅広い活動を展開する漫画家、とり・みきのSF・ホラー作品集『山の音』『パシパエーの宴』『トマソンの罠』を電子書籍として10月28日(金)に復刊します。
『山の音』
航空会社に勤める狩野忠は、恋人である伏田英理の実家がある九州の山村を訪れた。帰郷した英理が音信不通となったためだ。英理の実家を訪ねるが、本人には会えず、英理の母親から「この土地の者との縁組が決まった」と伝えられる。狩野は英理に会おうとするが、仮面をつけた異形の者から「殺されるぞ。あの山伏のように……」と警告を受ける──。(表題作「山の音」より)
他に「カットバック」、「隣の女」、「羽根の塔」、「憑かれた男」、「砂浜のメリークリスマス」、「銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ」(原作・大原まり子)を収録。
『パシパエーの宴』
ワイドショーのディレクター玉木康介は、人気女優が新興宗教「みことの会」に入信した事件を追っていたが、担当をはずされてしまう。代りに怪奇ネタを探していた玉木は、「件(くだん)」という人面牛身の妖怪の存在を知る。「件」は生後数日しか生きられないが、その間に予言をし、それは必ず的中するというのだ。取材を進めるなかで、「件」が「みことの会」とつながりがあることが判明する……。(表題作「パシパエーの宴」より)
他に「レンタルビデオ」、「カラオケボックス」、「木突憑」、「宇宙麺」、「甕」、「冷蔵(庫)人間第1号」、「金玉人間第1号」、「day dream」、「鏡地獄」(原作・江戸川乱歩、脚本・薩川昭夫)、「望楼」を収録。
『トマソンの罠』
15年ぶりに学生時代に住んでいた街を訪れた辰巳は、様変わりした街の風景に驚く。そこで辰巳は、ドアもないのに階段だけが壁に向かって消えている不思議な建物を撮影している人物に出会う。彼はそんな“無用の長物”をかつて巨人軍に在籍した大リーガーになぞらえ「トマソン」と呼んでいた。しかし辰巳は、その建物の不思議な造りの“理由”を、なぜか自分が知っている気がするのだ……。(表題作「トマソンの罠」より)
他に「エリート」、「鰐」、「コインランドリー」、「雪の宿」、「帰郷」、「石の声」、「渋谷の螺子」、「トマソンの罠の風景」を収録。
(著者からのコメント)
今回の3タイトルは、1980年代から2000年代にかけて描いたSF/ホラー系の作品をまとめた短編集です。長らく入手困難でしたが、このたび『トマソンの罠』初版の発刊元である文藝春秋から電書化されることになりました。とり・みきのギャグ以外の作品に馴染みのない方に読んでいただければ嬉しい限りです。
■書誌情報■
書名:『山の音』
販売価格:600円(税込)
詳細URL:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/1692129100000000000D
書名:『パシパエーの宴』
販売価格:600円(税込)
詳細URL:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/1692129200000000000G
書名:『トマソンの罠』
販売価格:600円(税込)
詳細URL:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/1692129300000000000J
■著者プロフィール■
とり・みき
1958年、熊本県生まれ。マンガ家。79年「少年チャンピオン」の読切作品『ぼくの宇宙人』でデビュー。以後、ギャグをメインにSF、ホラー、コミックエッセイなど多彩な作風の作品を発表。94年『DAI-HONYA』(原作:田北鑑生)、98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。他の主な作品に『るんるんカンパニー』『クルクルくりん』『愛のさかあがり』『キネコミカ』『石神伝説』『冷食捜査官』『プリニウス』(ヤマザキマリとの合作)等。また洋画の吹替や工事現場の看板に関する研究著書がある。
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