停電が起こっても普段通りの生活を実現 3電池のある暮らし ~様々な事業を紹介する 「積水ハウス ストーリー」の最新情報を公開~
2022.10.21 16:30
積水ハウスの様々な事業を紹介する「積水ハウス ストーリー」の公開を開始しました。
お客様の戸建て住宅への想いや、商品開発への想いを、毎回テーマを設定してご紹介します。第37弾として10月21日に、災害や停電時に備え、太陽電池、燃料電池、蓄電池の3つの電池を備えた住まいを建てたご家族のストーリーを公開しました。
自然災害により大規模な停電が発生することがあります もしも住まいに蓄電池があれば、、
■年々増加する自然災害、「もしもの出来事」ではありません
日本は元々地理的に地震や台風など自然災害の多い国と言われています。特に、ここ数年で大型の台風や局地的豪雨による洪水災害や土砂災害なども増加し、「数十年に一度」と言われていた大雨が毎年のように日本各地で発生しています。今年も9月に大型の台風14号、15号が発生し、広い範囲で大きな被害の爪痕を残しました。これらの台風により各地で大規模な停電が発生したことで日常生活にも支障が出ました。こうした災害は日々の私たちの生活の中での防災意識にどんな影響を与えているのでしょうか。
1時間に50mm以上の「非常に激しい雨」の頻度は年々増加しています (気象庁データより 積水ハウスが作成)
積水ハウスでは9月の「防災週間」に合わせて、自宅における防災対策普及を目的として、全国の20~60代の男女計500名を対象に「自宅における防災に関する調査(2022年)」(複数回答可)を行い、人々の防災への意識を調査しました。この調査によると、不安を感じる自然災害のトップは(1)「地震(94.9%)」ですが、(2)「大雨・洪水(48.6%)」(3)「暴風(台風)(44.2%)」と、年々増える豪雨災害への不安も高まっているようです。さらにその中で89.1%と多くの人が停電を経験しているようです。
積水ハウス 住生活研究所「自宅における防災に関する調査(2022年)」
積水ハウス 住生活研究所「自宅における防災に関する調査(2022年)」
では停電になったらどうしているのでしょうか。「自宅で電力が復旧するまで我慢(85.4%)」や、「懐中電灯やキャンドルの使用(43.5%)」などでしのいでいるようです。一方で「自宅でバックアップ電力の使用(4.6%)」と災害時に備えて十分な電力を確保している家庭はまだまだ少ないのが現状です。
積水ハウス 住生活研究所「自宅における防災に関する調査(2022年)」
そこで今回のストーリーでは災害や停電時に備え、太陽電池、燃料電池、蓄電池の3つの電池を備えた住まいを建てたご家族を紹介します。
■防災住宅ありきではなかった 3電池を選んだきっかけは
兵庫県に在住のSさんご夫婦が50年暮らしたご自宅を、3電池を備えた積水ハウスの防災住宅に建替えたのは2013年のことです。
防災住宅は3つの時間軸で設計されています。災害発生時には危険から身を守るために建物の強度を高めて生活空間を確保し、災害発生後は物流が途絶えても最低3日間は生活を維持できる水や食料を確保する仕組みがあります。そして停電から復旧までエネルギーをつくり、蓄え、生活を維持する「省エネ」「創エネ」「蓄エネ」を組み合わせた災害時でも安心できる住環境を提供できるよう工夫がされている住宅です。
当初夫・Sさんは災害に強い家を探していたというより、最新の設備機器に惹かれて、3電池の家に興味を持たれたそうです。
当時の状況を語るSさんご夫婦
台風による未曾有の大停電、しかし、はじめは停電だと気が付かなかった
そんなSさんご夫婦は2018年9月4日、最大瞬間風速50m/sを超える勢力の強い台風21号が徳島県南部と神戸市に上陸したことで、停電を経験します。この台風による近畿地方の停電は約240万戸という大規模なものでした。
「停電が始まったのは夕暮れ時。一瞬、電気が切れたんですが、そのあとうちはすぐ復旧したので何があったのか最初は全く気が付きませんでした」(夫・Sさん)
このとき近所のマンションではエレベーターが止まり、立体駐車場は動かず、停電で給水ポンプが動かないため水も出ない状況だったそうです。そんな様子を目の当たりにした夫・Sさんは「停電がいかに不便であるのか」を痛感したようです。
シャープな印象の3階建ての自宅の屋根には太陽電池も設置(左) 屋外に設置した燃料電池でも発電します(右)
■3電池の自動連携で普段と変わらない生活
「正直、わが家は別世界でした。停電の二日間ずっと電気が使える状態でしたから。二日目は晴れていたので太陽光発電が稼働しました。普段は太陽光発電の余剰分は売電しているんですが、3電池の家は停電の時に自動で蓄電池充電モードに切替わるので助かりました」(夫・Sさん)
「うちはテレビも見れましたし、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコンも普通に使えました。本当に助かりました。だから、電気も水もどうぞと、近所の方にも使っていただき、とても感謝されました。あとから、“なんでSさんのところだけ電気がついているのか、不思議で仕方なかった”と言われました」
妻・Yさんもにこやかに当時の状況を語ってくれました。
■環境やエネルギーに対する意識の変化
実は3電池の防災住宅は災害に強いだけではないのです。経済的にも環境にもやさしい住まいになっています。設備機器を活用すれば電気代、ガス代、売電・買電の収支などが一目でわかるようになっています。
「もともと最新設備に興味があってこの家を建てたので、環境意識が高かったわけではないんです。最新設備を使いこなしたいという思いからいろいろ調べたんですが、いつの間にかエネルギーをうまく使わないともったいない、という気持ちが生まれました」(夫・Sさん)
今では設備に連動するタブレット端末で電気代などをマメにチェックし、時流にあった効率的な電気の使い方を工夫しているそうです。
「今までは余った電気を売電していました。しかし売電の価格が下がり、一方で電気代は高騰していますから、売電せずに蓄電して、夜に使う方が電気代の節約になります」(同)
Sさんご夫婦が所有されているプラグインハイブリット車の充電も夜間に行っているそうですが、売電価格がさらに下がり、夜間の使用料よりも安くなったら、売電に回していた電力を車の充電に回すなど、臨機応変な対応で電気料金の節約を考えているそうです。
夫・Sさんは「未来を先取りした家に住むことで“エネルギー”をどう使うか考えられるようにました。個人単位の小規模システムだとしても実践することに大きな効果がある。未来の当たり前の生活を“今、している”という満足感が、心を豊かにさせてくれるんです」と語る。災害からの不安を払しょくし、環境にやさしい未来を先取りした3電池の防災住宅。みなさんの暮らしにも新しい未来の可能性を与えてくれるかもしれません。
参照リンク
■グリーンファースト ゼロ 防災住宅
https://www.sekisuihouse.co.jp/kodate/feature/sumai/environment/greenfirst_zero/ess/
■「在宅避難」需要はアフターコロナでも続くのか?自宅における防災の課題と対策
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2022/20220819/
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