「着る」だけで負担ケア 北海道で機能性Tシャツの導入へ 妹背牛町、保育現場の課題解決に向け“初”の実証実験
北海道雨竜郡妹背牛町と、身体機能改善の研究・商品開発を行う株式会社身体機能研究所(宮城県仙台市)は2022年12月、町内の保育士を対象に、身体機能へのアプローチを目的とした機能性Tシャツ「リライブシャツ」の着用結果を数値的に計測する実証実験をします。
社会で「待機児童問題」や「保育士不足」が深刻化するなか、仕事の負担に伴う人材不足が、全国の各自治体で課題となっています。妹背牛町は21年から、結婚・出産・子育て問題の取り組みを強化しており、その一環として保育士の負担のケアを目的とした「リライブシャツ」の導入を検討し、身体機能研究所と共同研究に至りました。
「リライブシャツ」は着るだけで経絡を整えるとされる“間接テーピング”技術を採用したTシャツ。実証実験では本製品の着用前から1週間後の変化を定点で計測します。
類似の検証は、すでに岡山県新庄村の介護施設職員と林業従事者の計34人を対象に実施。被験者の81%が「身体が楽になった」と認識しており、その他の自治体とも連携を図っています。「保育施設」で“初”となる妹背牛町での本実証実験は2023年春までに結果を発表する予定です。
■『保育環境』を支える保育士ケアに向けてプロジェクトが始動
実証実験に使用するのは「着るだけ」で経絡(中医学に由来する、気血が流れる身体内外に拡がる通路)を整え、人間本来の機能を取り戻すことを目指した機能性Tシャツ「リライブシャツ」「リライブインナー」。認定こども園妹背牛保育所の保育士8名に1週間着用してもらい、定量的に変化を計測します。
保育業界は仕事の負担に伴う人材不足・離職率の高さが一つの課題に挙がっています。問題解決のため、多くの自治体では、保育士をはじめ保育業従事者の職場環境の改善・労働者のケアに試行錯誤を重ねています。
妹背牛町も、他の自治体同様に保育施設の労働環境改善を進めており、機能性Tシャツの活用を検討するなかで、株式会社身体機能研究所(下記、身体機能研究所)と共同の実証実験を始めます。
■全国の保育業界へ 課題解決に向けた実証実験
本実証実験は、単に「リライブシャツ」の着用結果を基に全国の保育現場に生かすことを目的としています。
そのため、検証では「肩こり」「腰痛」「膝痛」など身体の不調、「イライラする」「だるい」など精神面での負荷の変化に関する定量評価だけではなく、客観的数値の指標となる立位体前屈(立った状態で膝を曲げずに前屈し、どこまで柔軟性があるか計る体勢)の画像を撮影し、姿勢の角度の変化を測定します。
<実施概要>
●期間 :2022年12月20日~12月27日
●参加施設:認定こども園妹背牛保育所
●被験者 :上記事業所に勤務する保育士8名
●研究内容:身体機能研究所の開発したリライブシャツ・リライブインナーを着用して行う。定量評価のための計測を行い、着用前・着用直後・1週間後に「立位体前屈・姿勢の角度」を計測。また、定性評価を行うためのアンケートも実施し、着用前に参加者が書き出した「身体の不調」について着用の1週間後にどのように変化したかの調査を実施。
■第三者機関測定で背筋力が平均38%変化。特許を取得した「リライブシャツ」
リライブシャツは、「着るだけ」で鍼灸のように経絡を刺激して整え、人間本来の身体能力を引き出すことを目的とした機能性Tシャツです。身体の経絡を正しく刺激し気血を流すとされる“間接テーピング”技術が取り入れられており、筋力・可動域・血流量・ストレス・疲労感・睡眠の質・動作などへのアプローチを目指して開発されました。
「着るだけ」という手軽さからも加齢や病で身体機能における不便を伴う方、アスリートなど身体機能を最大限活用したい方、心身ともに負荷が高い重労働従事者の方を中心に活用されています。
第三者機関での測定(※1)では着用することで、背筋力が平均38%、握力は10%変化したという結果が出ています。その他にも様々な実証実験が行われており、アパレルでは珍しく、特許を取得しています。(特許第6409143号)
※1:第三者機関での効果検証試験結果はHPでも公開しています。
■保育現場のケアをはじめ社会問題へアプローチ。自治体との連携を強化
地方自治体と身体機能研究所による「保育施設」での実証実験は、今回の妹背牛町が“初”となりますが、類似の検証は、すでに岡山県新庄村の高齢者向け介護施設や林業従事者向けに行われ、被験者の81%が「身体が楽になった」と認識する結果を得ました。また、大阪府守口市との「障がい者支援施設」との実証実験も行われております。
【参照】「介護施設や林業従事者の負担をケアする」岡山県新庄村との取り組みについて
【参照】「障がい者支援施設の負担をケアする」大阪府守口市との取り組みについて
今後も、日本全国の自治体との連携を強化しながら、保育施設など人々を心身の負担が大きい仕事の現場をケアを通じて、社会問題にアプローチを続けていきます。「保育施設」として“初”となる本実証実験の結果は2023年春までに発表を予定しています。
【研究商品概要】
リライブシャツ/プリントタイプ/Vネック/ポリエステル
展開 :全5色/8サイズ
価格 :8,800円(税込)
特許番号:第6409143号
リライブインナー
展開:全3色/6サイズ
価格:7,700円(税込)
■株式会社身体機能研究所について
株式会社身体機能研究所は「世界中の人たちが心身ともに健康で、幸せな生活を作り上げることに寄与する。」という企業理念のもと、“着る元気 リライブシャツ”の開発・製造を行う。(販売総卸元は株式会社リライブ販売)2019年よりリライブシャツの販売を開始。「リライブシャツ」は現在、年間延べ15万人に着用・活用されており、アイマスクやスパッツなどの商品展開をしている。
【会社概要】
社名 : 株式会社身体機能研究所
本社所在地 : 宮城県仙台市泉区長命ヶ丘 3-27-3 オメガコートビル1階
代表取締役 : 佐々木 貴史
事業内容 : リライブシャツの開発、製造
設立 : 2017年10月
ホームページ: https://shinken.biz
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