【新刊】Netflix「ザ・ファミリー: 大国に潜む原理主義」の原作者が散文+写真で切り取る“リアル” 『この、あざやかな闇-行きずりの人たちのスナップショットでたどる現代社会』 2月17日発売 駒草出版

駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部/所在地:東京都台東区台東1-7-1)は、フォト+散文集『この、あざやかな闇-行きずりの人たちのスナップショットでたどる現代社会』(著:ジェフ・シャーレット 訳:安達眞弓)を2023年2月17日(金)に発売いたします。

『この、あざやかな闇-行きずりの人たちのスナップショットでたどる現代社会』  駒草出版
『この、あざやかな闇-行きずりの人たちのスナップショットでたどる現代社会』  駒草出版
 

【暴力や偏見、不条理に満ちた世界各地の「闇」とそこに潜む「輝き」を、スマホのカメラで切り取ったフォト+散文集】

『ローリングストーン』『GQ』『ハーパーズバザー』などさまざまな雑誌メディアへの寄稿や、米国政治の中核に根をはる秘密結社を暴いたNetflixドキュメンタリー『ザ・ファミリー: 大国に潜む原理主義』の原作で知られるジャーナリスト、ジェフ・シャーレット。
現実を鋭く見つめる彼はコロナ(COVID-19)以前、そこに広がる世界を自らの小さなスマホのカメラ越しに捉え、SNSに投稿し続けました。

夜勤労働者、薬物常習者、ヒルビリー、ホームレス、モーテル暮らしの車椅子の女性、同性愛者といった人々や、寂れたよろず屋の品々や看板、アルバムの中の写真や落書き、スマホ上のSNSの画面、入れ墨、事故車、そして“あざやかな闇”――。

語り口はパーソナルでありながらも、市井の息吹を伝えるジャーナリスティックなその視線は、キラキラとした陽光に照らされた人やものより、むしろあざやかな闇の世界の住人へと向かい、いくばくかの逡巡を経つつも、強い意志と共感をもって対象とその周辺世界に分け入っていきます。

故郷アメリカに加え、ロシア、アイルランド、アフリカなど世界各地にわたった現地取材と、ハッシュタグやセルフィ―で飾られたネット空間でのやりとりの記録とが、「フォト」+「散文」というスタイルで結実したのが本書『この、あざやかな闇 -行きずりの人たちのスナップショットでたどる現代社会- 』(原題『This Brilliant Darkness: A Book of Strangers』)なのです。

【小さなスマホのカメラ越しに見えた、コロナ(COVID-19)以前の世界とは?】

きっかけは、ジェフ自身と父を立て続けに襲った心臓発作。父の病院へ見舞いにいく深夜、ふとインスタグラムを覗くと、そこには「#nightshift」 というハッシュタグをつけた、自分と同じように生活の中心が深夜にある人たちの姿がありました。
 
そこから彼は老若男女の夜勤の人々や薬物常習者と出会い、警察の暴力によって命を落としたアフリカ系アメリカ人の数奇な運命をたどり、プーチン政権下で命を脅かされながらもがき抗おうとするロシアの同性愛の若者たちや、モーテル暮らしの車椅子の女性と向き合っていきます。

ルポでありながら、どこかエッセイのような趣もあり、また一貫して低温でありながらも感情を動かす熱と勇敢さとユーモア、そして独特のリズム感が彼の文章から溢れます。

エピソードはすべて、ブラック・ライヴス・マター、コロナ禍、イデオロギーによる分断などが世界各地で目立った2020年や、世界に衝撃を与えたプーチン政権によるウクライナ侵攻(2022年2月~)以前のものですが、ここに集められた著者のテキストと写真は、読者に彼の目で捉えた現実を明確に提示し、予言的な意味合いをも感じさせます。

問題だらけの現代社会で、<他者と自己><生と死><喜びと哀しみ><光と闇>などの境界がいかにあいまいなものかを突きつける1冊です。

【推薦のコメント】

これは文学かルポルタージュか。
世界の〈闇〉を縫うように歩き、きしむ現実の音を聴いた日々。
希望はここからはじまる。

辻山良雄(書店「Title」店主)(帯コメントより)


<著者紹介>
ジェフ・シャーレット
1971年生まれ。『GQ』、『ハーパーズバザー』、『ローリングストーン』のライターを経て、現在は執筆活動と並行して複数の大学で教鞭を執る。著書に、キリスト教保守系カルト組織への潜入取材をベースとした『The Family』(Netflixドキュメンタリー『ザ・ファミリー:大国に潜む原理主義』原作)、『C Street』、『Sweet Heaven When I Die』があり、ナショナル・マガジン・アウォード、アウトスポークン・アウォードなどを受賞している。
Twitter:@JeffSharlet
Instagram:https://www.instagram.com/jeffsharlet

<訳者紹介>
安達眞弓(アダチ・マユミ) 
宮城県生まれ。訳書に『ヴィクトリア朝の毒殺魔』(亜紀書房)、『僕は僕のままで』、『どんなわたしも愛してる』(ともに集英社)、『死んだレモン』、『壊れた世界で彼は』(ともに東京創元社)、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』(共訳・駒草出版)、『ジミ・ヘンドリクスかく語りき』、『都会で聖者になるのはたいへんだ ブルース・スプリングスティーン インタビュー集1973~2012』(ともにスペースシャワー・ブックス)など多数。

【書誌情報】
『この、あざやかな闇-行きずりの人たちのスナップショットでたどる現代社会』
ジェフ・シャーレット 著
安達眞弓 訳
2023年2月17日 発売
四六判 384頁
ISBN:978-4-909646-65-1
定価:2,530円(税込)
発行元:駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部)


【お問い合わせ先】
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