「食料確保と食品ロス削減」両立を岡山県が支援 フードバンクと食品提供企業のマッチングサービスを 2023年4月3日より提供開始
自治体向けの業務支援を行う株式会社G-Place(本社:京都府長岡京市、代表取締役社長:綾部 英寿、以下「当社」)はフードバンクと食品提供企業のマッチングサービス「Foodeal」をリリースします。
同時に本サービスを利用し、岡山県は県内フードバンクと食品を提供したい企業をマッチングする事業を「おかやまフードトリップ」として2023年4月3日より開始します。またこれに先立ち、3月22日よりフードバンクと食品提供事業者の登録受付を始めます。なお本サービスは、フードバンク、登録事業者ともに無料で利用できます。
岡山県は本サービスの提供により、食料品の確保に取り組むフードバンクと、食料品を寄付したいが実施できていない事業者の双方の課題解決を目指します。
■岡山県の認識するフードバンクの課題と期待する効果
岡山県の食品ロス量は、事業系が約7割(令和元年度推計値)で、全国と比較して高く、令和元年度~3年度にかけて、食品ロス削減検討会を立ち上げ、フードバンクを介した食品提供の現状把握や課題の抽出、有効な対策の検証を行ってきました。その中でフードバンクと食品関連事業者の双方にマッチングに対するニーズがあることがわかり、廃棄物処理計画の目標達成に向けた起爆剤として事業系食品ロスのマ ッチングサービスの提供を開始することを決定しました。
例えば、フードバンクには大型倉庫をもっている大きな団体もあれば、保管設備の限られている小規模な団体もあり、取り扱う物量や、冷蔵・冷凍設備の有無など受け入れ可能な食品の条件が様々です。そのため、寄付を募った際に条件に合わない食品が提示され受け取れないことがあるなど課題があると言われています。一方企業側としても、型崩れや印刷ミスなどにより流通させることができない食品や、期限の近づいた災害備蓄品などが生じることがあり、食品廃棄削減や社会貢献の観点から寄付したいニーズがあっても、「どこでフードバンクの情報収集するのか」 「どこなら受け取ってもらえるのか」が分からず、寄付に至っていない状態があると考えられています。
岡山県はこのような状況を打開すべく、フードバンク情報を一元化するとともに、食品提供企業が提供可能食品を掲載し、受け取りたいフードバンクが提供依頼をすることができる「Foodeal」の利用により、タイムリーかつスムーズな食品提供の実現と食品ロスの削減を目指します。
■フードバンクと食品提供企業のマッチングサービス「Foodeal」とは
「Foodeal」は、フードバンクと食品提供事業者をマッチングするアプリです。次の3つの「eal」で食品(Meal)を「提供したい人」と「必要としている人」を繋ぐことをコンセプトに開発されました。
・「Foodeal」の3つの「eal」
「Appeal」…「食品」「提供したい人」「必要としている人」をアピールします。
「Deal」…取り引きを支援します。
「Zeal」…活動に熱意のある方を繋ぎます。
「Foodeal」サイト
「Foodeal」アプリ
岡山県の事業では、フードバンクは岡山県内で活動を行っている団体が対象であり、県に登録申請をおこない、承認が下りれば本システムに登録することができます。食品提供事業者は全国の事業者が対象となっており、県への申請は不要で、アプリ上でアカウント作成を行うことで食品の「出品」ができるようになります。
「出品」された食品のうち、フードバンク側が欲しい食品があれば、本システム上で「依頼」を行い、食品提供事業者側で「依頼」が承認されることでマッチング成立となります。マッチング後は、双方が直接連絡を取り合い、引き渡し方法などを調整し実際の食品の受け渡しを行います。最後にフードバンクがアプリ内で受領書発行を行うことで「取引完了」となります。
賞味期限、配送方法、アレルゲンなど詳細情報を確認し、提供依頼を送信。提供者が承認することでマッチングが成立します。
■食品ロス問題について
2015年に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に基づく「持続可能な開発目標(SDGs)」(※2)でも、食料廃棄の削減が重要な柱として位置付けられるなど「食品ロス」は国際的に重要視されており、日本でも2019年10月には「食品ロスの削減の推進に関する法律」が施行されました。そして、家庭系及び事業系の食品ロスいずれについても2030年度までに2000年度比で半減するとの目標が定められています。
その背景には、世界の食料廃棄量が年間約13億トンにのぼり、人の消費のために生産された食料のおおよそ3分の1が廃棄されているという実情があります。食料の生産に伴うCO2排出量は世界全体の排出量の約25%を占めるとされることからもこの問題が重要視されています。日本の食品ロス量は年間522万トンであり、これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量の1.2倍に相当します。このうち事業系は275万トンで、主に規格外品、返品、売れ残り、食べ残しなどによります。日本の食料自給率(カロリーベース)は37%で、食料の多くを海外からの輸入に依存しているにもかかわらず、大量の食品ロスが生じている現状があります。
※2 Sustainable Development Goalsの略称で2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標。目標 12「持続可能な生産消費形態を確保する」において、食料廃棄の減少が重要な柱として位置付けられる
参考
食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針 令和2年3月31日閣議決定
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/promote/pdf/promote_200331_0001.pdf (最終アクセス 2023年3月16日)
消費者庁HP 食品ロスについて知る・学ぶ
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/education/ (最終アクセス 2023年3月16日)
消費者庁特設サイト「めざせ!食品ロス・ゼロ」
https://www.no-foodloss.caa.go.jp/whats.html (最終アクセス 2023年3月16日)
■株式会社G-Placeについて
1968年に「日本グリーンパックス」という社名で事業をスタート。2019年5月、創業50周年を機に現社名に変更しました。『アイディアで未来をつくる、創造総合商社』を掲げ、さまざまな分野で独自性のある商品やサービスを提供しています。創業から一貫して、全国自治体のごみ減量促進を支援。また、再生可能エネルギーに関する資材や再生樹脂製品の販売、天然由来成分にこだわったオリジナルの化粧品や雑貨類の企画・販売なども行っています。現在では海外にも拠点を設け、積極的に事業を展開中です。
【会社概要】
商号 : 株式会社G-Place(読み:ジープレイス)
所在地 : 〒617-0835 京都府長岡京市城の里10-9
創業/設立 : 1968年5月7日/1969年5月16日
代表取締役社長: 綾部 英寿
公式HP : https://g-place.co.jp
プレスリリース添付資料
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