EIZO、医用モニター品質管理の新しい国際規格に対応した モニターとソフトウェアを出荷開始
EIZO株式会社(本社:石川県白山市、代表取締役社長:実盛 祥隆)は、医用モニター品質管理の最新国際規格「IEC 62563-2」に対応した医用モニターとソフトウェアを2023年3月から出荷します。
1. 詳細
医療の安全を確保するため、X線写真やCT、MRIなど患者の検査画像の表示には、これらを忠実に表示できる「医用モニター」の使用と、その表示品質を維持するため「品質管理」が重要です。
しかしこの「品質管理」の基準や方法は、日本やドイツなど一部の国では規格化されているものの、規格がない国も多く存在します。
そこで当社は、日本画像医療システム工業会(JIRA:Japan Medical Imaging and Radiological Systems Industries Association、以下 JIRA)のメンバーとして、国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission、以下 IEC)に対し、国際的な規格の必要性を2018年に提案。以降、当会議におけるワーキンググループにおいて議論をリードし、2021年11月に新国際規格「IEC 62563-2」の制定に至りました。
また当社は同業他社に先駆け2023年3月から、新規格に対応した医用画像表示モニター「RadiForce」とモニター品質管理ソフトウェア「RadiCS」を海外向けに順次出荷します。
なお、この新規格制定に参画した当社社員の太田 尚志は、当活動への功績により、経済産業省の令和4年度表彰を受賞しました。
参考) ニュースリリース:令和4年度産業標準化事業表彰 産業技術環境局長表彰を受賞
https://www.eizo.co.jp/company/news/2022/NR22-GA008.pdf
2. 各国の医用モニター品質管理規格
医用画像を表示するモニターとしての品質を満たしているかを導入時点で評価し、使用過程においても、その品質を維持・管理するための評価項目や判断基準値は、JIRAやドイツ規格協会(Deutsches Institut fur Normung e.V.)など各国の機関で規格化されています。
「IEC 62563-2」(今回新たに制定された国際規格)
スイスに本部を置くIECが2021年11月に作成した「医用電気機器―医用画像表示システム―第2部:医用画像ディスプレイの受入試験と不変性試験」。
当規格は、2022年5月、米国食品医薬品局(FDA)の放射線診断モニター(Display Devices for Diagnostic Radiology)の認定規格(Recognized Consensus Standards)の一つにもなりました。
「JESRA X-0093」(日本)
JIRAが作成した医用画像表示用モニターの品質管理に関するガイドラインです。
> その他の国のガイドライン紹介ページ
https://www.eizo.co.jp/products/radiforce/quality_control_guideline/
3. 当社製品の対応
■医用画像表示モニター「RadiForce」
当社の医用画像表示モニター「RadiForce」は、出荷先の国や地域ごとに定められた品質管理規格やガイドラインに則った検査を工場で実施したうえで出荷しています。2023年3月より海外向けには、「IEC 62563-2」に沿った検査を順次生産工程での検査に追加します。
国内向けには、引き続き「JESRA X-0093」の受入試験を製造工程で実施し、その試験結果を「出荷試験報告書」としてモニターに同梱します。
> RadiForce製品一覧ページ
https://www.eizo.co.jp/products/radiforce/
■モニター品質管理ソフトウェア「RadiCS」
当社は、各国の医用モニター品質管理規格に則して、モニターの品質維持・管理を簡単に実現できるソフトウェア「RadiCS」を販売しています。海外向けの最新バージョンにおいて「IEC 62563-2」に対応、新規格に対応した品質管理が実現できます。
> RadiCS製品ページ
https://www.eizo.co.jp/products/radiforce/radics_ux2/
本製品は医療機器ではありません。EIZO、EIZOロゴ、RadiForce、RadiCSは、EIZO株式会社の日本およびその他の国における登録商標です。
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