4年ぶり開催・有鄰館演劇祭 「遊戯空間」が戦乱と疫病の世を描きトップを飾る
一般社団法人遊戯空間は、コロナ禍を経て、4年ぶりの開催となった「第14回桐生市有鄰館演劇祭」(隔年開催)に東京の演劇ユニット 遊戯空間が参加、16日午後2時公演で、演劇祭9団体23演目のトップバッターを切ったことをお知らせします。
「妖話会 ayashi no wakai Stage-4 - 雨月物語「菊花の約」「浅茅が宿」(石川 淳『新釈雨月物語』より)」で描くのは、戦乱の世にも育まれる友情や愛情―死してなおその恩義に応えるため、時空を超えた人の思いが織りなす異界の世界。「菊花の約」の赤穴宗衛門は役務の道中に疫病にかかることで語り手の丈部左門と出会い、また「浅茅が宿」含め両作品には室町時代の戦乱と、相次ぐ疫病の流行に翻弄される人々が登場し、現代の世相と相通ずる世界観に観客も我がことのように没入しました。
動画 16日夜公演ダイジェスト: https://youtu.be/CewjeP6MnnI
遊戯空間主宰で演出の篠本 賢一は、観世流能楽師・観世 榮夫氏の私塾で長らく直接薫陶を受け、有鄰館の趣ある蔵を生かし、シンプルで幽玄な世界を生み出しました。また遊戯空間所属の加藤 翠は、有鄰館演劇祭設立当時の1997年から参加の女優・千賀 ゆう子氏とともに何度も桐生に足を運んだ女優で、有鄰館の空気感をとらえながら、すっきりかつ情感たっぷりに文芸の立体化に挑みました。この遊戯空間に、群馬県内でプロデュース・演出・俳優として活躍する中村 ひろみが、昨年の「三島由紀夫リーディングat有鄰館公演」に続き出演。
土蔵である酒蔵の中で、設楽 瞬山演奏の尺八、篠笛、能管の響きにのせて繰り広げられる様式美を追求した「雨月物語」に観客から大きな拍手をいただきました。
■遊戯空間 https://www.yugikukan.com/
俳優、演出家の篠本 賢一が主宰し、現代劇創作を続けている集団。1988年旗揚げ。近年は、主に古典芸能の現代劇化や現代詩の演劇化など、「文学性の高い言語を軸にした劇的空間創造」に注力。その理念と方法は、篠本が約20年間にわたり故観世 榮夫から薫陶を受けた能楽ワークショップの経験が基となっている。日本の古典芸能が持つ優れた演劇性を未来につなぐ劇―現代人の心に豊饒な感動を与え、新たな「様式美」を追求する「現代の能楽」を目指している。
<篠本 賢一>
東京都出身。俳優、演出家。「遊戯空間」主宰。故観世 榮夫より能メソードを吸収し、伝統演劇を視野に据えた現代劇を創作している。また福島の詩人・和合 亮一の現代詩をテキストにした「詩×劇」シリーズにも着手し、3.11以後もコラボ作品を上演する。アマチュアへの指導、交流も精力的に行い、演劇や朗読の魅力の拡散に努めている。最近の主な演出に『詩×劇 フクシマの屈折率』『サド侯爵夫人』など。宮城学院女子大学 非常勤講師。
<加藤 翠>
埼玉県出身。慶應義塾大学文学部卒。俳優養成所から劇団活動を経て後、フリーの俳優として活動。2005年から千賀 ゆう子企画の活動に参加し、坂口 安吾、岡本 太郎らの作品や、近松門左衛門、平家物語の古典原文の語りに取り組む。桐生市の有鄰館演劇祭には過去5回出演。近年の主な作品に『安吾を語る「白痴」』(千賀 ゆう子企画)『正義の人々』(オフィス再生)、語り『桜の森の満開の下』、『炎のメモワール(原爆被爆手記)DVD』など。
<中村 ひろみ>
東京都出身。明治大学文学部演劇学科卒業。1989年~群馬県前橋市在住。92年~演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ主宰。劇場ではない空間の歴史や文化を活かし、ゼロからの作品づくりに取り組む。2019年 上三原田農村歌舞伎舞台初のシェイクスピア劇プロデュース・演出・出演。前橋文学館リーディングシアター制作・演出・出演多数。群馬大学並びに県立県民健康科学大学非常勤講師、一般向け朗読・演劇セミナー講師多数。
<演奏/設楽 瞬山>
都山流尺八を川村泰山師に師事。NHK邦楽技能者育成会卒業。NHK邦楽オーディション合格。2011年の第37回都山流本曲コンクール全国大会をはじめ、同大会第40回 第42回にて金賞ならびに文部科学大臣奨励賞受賞。演奏活動の他、数多くの演劇や語りの音楽も手がける。現在、都山流尺八楽会竹琳軒大師範。都山流本曲講士補、検定委員補。泰山会会員。山本邦山尺八合奏団団員。むつのをメンバー。アンサンブルアンビエンス アーティスト。物語シアターメンバー。日本三曲協会会員。
■群馬県桐生市・有鄰館演劇祭「蔵芝居」
第14回有鄰館演劇祭 蔵芝居2023: https://kurashibai.wixsite.com/kiryu
1997年第一回有鄰館演劇祭「蔵芝居」開催以来、隔年開催。県内外から様々な劇団やユニットなどが参加し公演を行なう。趣ある「蔵」を生かした実験的な演目が行われ、東京はじめ群馬県外の多くの演劇人が、その魅力にひかれている。
有鄰館(旧矢野蔵群)は、享保2年(1717年)に現在の矢野園の創業者である近江の商人初代矢野久左衛門が来住し、二代目久左衛門が寛延2年(1749年)現在地に店舗を構えて以来、桐生の商業に大きく寄与してきた矢野本店の蔵群。
この蔵群は酒・醤油・味噌などの醸造業が営まれていたころの建物で、古いものは天保14年(1843年)、敷地内には合計11棟あり、ビール蔵を除いた建物が桐生市指定重要文化財となっている。
■遊戯空間 有鄰館×雨月物語 リーディング公演 概要
遊戯空間公演 第14回桐生市有鄰館演劇祭参加
「妖話会 ayashi no wakai Stage-4 - 雨月物語「菊花の約」「浅茅が宿」(石川 淳『新釈雨月物語』より)」
作 :石川 淳
構成・演出:篠本 賢一
<出演>
語り:篠本 賢一 中村 ひろみ(演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ) 加藤 翠
演奏:設楽 瞬山
<日程 2023年>
9月16日(土)14:00開演
9月16日(土)18:00開演
9月17日(日)14:00開演(全3回)
※受付開始・開場は開演の30分前
<会場>
有鄰館・酒蔵
https://www.city.kiryu.lg.jp/.../yuurinkan/1002114.html
群馬県桐生市本町2丁目6-32
<チケット料金(予約・日時指定自由席)>
一般(前売)2,500円 :(当日)3,000円
学生(前売)1,500円 :(当日)2,000円
高校生以下(前売・当日共):1,000円
*予約ページ カルテットオンライン
https://www.quartet-online.net/ticket/ayashino4
<問合せ/遊戯空間>
Mail: yugikukan@gmail.com
Tel : 090-8432-8033
*メールでご予約の方は本文に「氏名・かな・希望日・枚数・電話番号」を記入し送信
<スタッフ>
作 :石川 淳
構成・演出 :篠本 賢一
舞台監督 :国井 聡
照明 :文月、曽根 一輝
音響 :小森 広翔
チラシデザイン:工房S
協力 :有限会社創新企画 演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ
アトリエそら
制作 :一般社団法人遊戯空間
■新釈「雨月物語」
『雨月物語』は上田 秋成によって江戸時代後期に著わされた読本。9編の怪異小説から成り近世日本文学の代表作ともいわれる。石川 淳はこれを創意ある現代語訳で現代に蘇らせた。
「菊花の約」
ときは室町時代。丈部左門は出雲の侍赤穴宗衛門と出会い、義兄弟の契りを結ぶ。赤穴は9月9日の重陽の節句に必ず帰ると約束し、出雲へと旅立つ―。
「浅茅が宿」
戦国時代の下総。勝四郎は家の再興のためと発起し、妻に「秋には帰る」と言い残して京に上る。しかし戦乱のため帰郷は叶わず7年の歳月が流れた。ようやく帰った勝四郎を待っていたのは―。
■遊戯空間 次回公演 仇討ちされた側から見た「忠臣蔵」
『吉良屋敷』シアターΧカイ提携・遊戯空間公演
作 :関根 俊夫
美術・上演台本・演出:篠本 賢一
2023年11月1日(水)~11月5日(日) 劇場/東京・両国 シアターΧカイ
元禄十五年(1702)十二月十四日に起きた「忠臣蔵」を仇討ちされた、側の『吉良屋敷』から見た意欲作。台本は、山田 洋次門下の関根 俊夫、上演台本・演出には、十年にわたり『全段通し仮名手本忠臣蔵』を上演してきた篠本 賢一が満を持してあたる。
出演 :佐々木 梅治(劇団民藝)、河野 正明(劇団俳優座)、中山 一朗、
永野 和宏(劇団新人会)、大川原 直太(劇団俳小)ほか
音楽演奏:設楽 瞬山(尺八) 早川 智子(琴)
令和5年度芸術文化振興基金助成事業
日程 :2023年11月1日~5日
チケット(全席指定):S席 6,000円 S席墨田区民割 5,000円 A席 4,500円
学生 3,000円
<次回公演お問合せ・遊戯空間>
HP : https://www.yugikukan.com/
メール : info@yugikukan.com
制作携帯: 090-8432-8033
<次回公演アーカイブ配信>
11月6日(予定)より
■団体概要
名称 :一般社団法人遊戯空間
主宰 :篠本 賢一
所在地:埼玉県和光市新倉2-12-1-310
TEL :090-8432-8033
プレスリリース動画
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