ブログウォッチャーが「デジタル観光統計(訪日版)」の販売開始 11月より公益社団法人静岡県観光協会に提供
2023.10.20 11:00
株式会社ブログウォッチャー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:酒田 理人、以下「ブログウォッチャー」)は、10月20日、人流データを活用した訪日外国人の動態調査データ「デジタル観光統計(訪日版)」の販売を開始するとともに、11月より公益社団法人静岡県観光協会が運営する「静岡県観光デジタル情報プラットフォーム」へのデータ連携を開始することをお知らせいたします。
「デジタル観光統計(訪日版)」は、事前に許諾を得た訪日外国人から収集した人流データを、地域観光戦略策定に適した形式に加工した統計データです。「デジタル観光統計(訪日版)」で活用される訪日外国人の人流データは、国内で豊富な調査実績を持つ株式会社ナビタイムジャパンを含む、複数の訪日データ企業が保有する位置情報データを当社のデジタル技術を用いて統合し、国内最大規模の調査サンプル数を実現しました。これにより、信頼性が一層高まるとともに、これまでサンプル数が少ないことで有効な調査結果が得られにくかった、観光スポット単位や旅程ルートなど、訪日マーケティング施策における有用性の高い分析が実施可能となります。
「デジタル観光統計(訪日版)」は、データ納品、レポート作成、ダッシュボード組込みなど、さまざまな納品形式に対応しており、より手軽にご利用いただけるよう、観光人流モニタリングサービス「おでかけウォッチャー(訪日版)・仮称(開発元:公益財団法人九州経済調査協会)」や日本観光振興デジタルプラットフォームのオプション商品「インバウンド人流ダッシュボード(仮称)(開発元:株式会社オープントーン)」へのデータ連携を通じ、ダッシュボード商品の開発を進めております。
■これまでの経緯
2022年10月11日の入国制限緩和を皮切りに訪日外国人旅行客数が回復基調にあり、その動態把握及び手法確立の必要性がいよいよ高まっています。当社は国立研究開発法人情報通信研究機構(本部:東京都小金井市)の「データ連携・利活用による地域課題解決のための実証型研究開発(第3回)」に採択された「大規模位置データ連携による観光施策立案評価システムの研究開発(代表研究者:九州大学、研究分担者:九州工業大学・ブログウォッチャー、2020年度-2022年度)」の一環で、全国自治体、観光協会及びDMOなど 12団体の実証協力先とともに訪日外国人旅行客の位置情報ビッグデータの加工、可視化を行い、自治体観光行政における訪日外国人データの活用可能性の実証事業を行いました。「デジタル観光統計(訪日版)」は、上記取り組みにより得られた成果および実証事業完了後に、当社が実証協力先とともに実施した追加検証における成果を反映させたものとなります。
■提供する分析項目とアウトプットイメージ
1. 広域モデルルート分析データ
訪日旅程が長ければ地域周遊傾向が高まることを踏まえ、市場・時期別に異なる自地域滞在日数のポテンシャルを明らかにします。訪日経過日数別の地域滞在割合の変化に着目し、訪日旅程全体における域内滞在日数を増やすためにPRすべき観光地の魅力や周遊ルートの検討に役立てることができます。
参考:「デジタル観光統計(訪日版)」レポートイメージ
(分析可能な仮説)
・注力すべき旅程パターンにおいて、訪日旅程何日目に地域来訪しているかを把握した上で、旅程の前倒しなど、より長く域内滞在してもらうための周遊ルートを提示できないか
2. 観光スポット/ジャンル分析データ
観光スポット単位の来訪者数を把握し、自地域および周辺地域において訪日客の目的地となる地域の魅力を明らかにします。地域の観光資源の発掘や、国籍別の目的地傾向を把握し、プロモーションや受入環境整備に役立てることができます。
参考:観光人流モニタリングサービス「おでかけウォッチャー(訪日版)・仮称」開発中画面
(分析可能な仮説)
・国籍ごとに域内外で人気の観光スポットを網羅的に把握できているか
・地域固有の観光資源に着目し、「今だけ・ここだけ・あなただけ」の価値を提示できないか
・国籍ごとに支持される観光目的地傾向を理解し、新たな観光資源開発に繋げられないか
3. 市町村滞在・周遊分析データ
自地域の滞在区分(通過/滞在/宿泊)別の来訪者数を把握し、通過・滞在者の次の滞在地を分析することで、自地域における滞在時間を延ばし、宿泊・周遊を増やすための取り組みの方向性を明らかにします。市町村・月別の来訪者数傾向やイベント時期などの国籍別来訪者数を把握することができ、効果検証や次のイベントのターゲット選定、周遊ルートの作成に役立てることができます。
参考:日本観光振興プラットフォーム「インバウンド人流ダッシュボード・仮称」開発中画面
(分析可能な仮説)
・入国制限緩和前後からの経過月数ごと又は季節ごとに道内訪問地や集中/分散傾向に変化はあるか
・東アジア各国籍者の滞在地の違いや欧米豪旅行者特有の旅行動態はないか
・市町村ごとの滞在区分(通過/滞在/宿泊)の傾向を踏まえ、域内滞在延長の方向性を見定める
・自地域通過後の目的地または宿泊地となる周辺市町村を把握し、域内立ち寄りを促進できないか
・自地域と周遊傾向の強い市町村間の周遊ルートの情報発信を強化し、定番化できないか
■実証参加地域の声
・東京観光財団 総務部総務課 主任 山村 美穂さま
都内に点在する多様な観光スポットに、どのような地域の方々が訪れているのかが可視化されることは大きな価値だと感じております。また、訪日旅程分析により、いまのインバウンド旅行客が都内観光にどの程度の日数を割いており、限られた時間にどこを訪れているのかといった詳細まで確認することができます。従来のマーケティング活動に加え、こうした生きたデータを地域の観光推進団体が自ら活用することで、より一層、データに基づいた分析・施策立案に繋げていけると期待しています。
・愛知県観光コンベンション局 観光振興課 主事 小林 大地さま
愛知県では、2022年度に実証事業を実施の上、2023年度から「おでかけウォッチャー(国内版)」を正式に導入しました。現在は、県内市町村にアカウントを付与し、県全体で観光におけるEBPMを実践しています。
特に、地域資源を観光コンテンツ化する際のエビデンスとして、また、当該コンテンツの魅力を効果的にPRする際の広告配信ターゲットの設定とその効果測定において、地域とともに、本サービスを活用した成功事例の創出に取り組んでいるところです。
この度、訪日版をリリースされるとのこと、回復著しいインバウンドの取り込みと高単価コンテンツの造成に活用したいと思います。
・沖縄観光コンベンションビューロー 企画課 マネージャー 坂本 麻美さま
OCVBでは現在、ブログウォッチャーがデータ提供するデジタル観光人流モニタリングサービス「おでかけウォッチャー」を活用し、沖縄県における観光客の人流データを分析、市町村別×月別にわかりやすく可視化した観光マーケティングレポート「おきなわ観光地域カルテ」を開発。各地域の観光振興推進に係る計画や事業、イベントの実態把握や分析等への利活用を促進しています。この度、実証を経て進化した「デジタル観光統計(訪日版)」では、これまで見えなかったインバウンド旅行客の旅程×周遊の分析や国籍別の目的地傾向、市町村別の滞在・周遊分析などが把握できるようになり、訪日マーケティング施策の更なる精度向上に繋がるのではと期待を膨らませています。
■「静岡県観光デジタル情報プラットフォーム」の概要
公益社団法人静岡県観光協会は、2019年より静岡県DMOの提供を通じて、県下35市町村の観光データ分析基盤を構築し、観光行政のデータに基づく政策立案を進めています。2022年より国内観光来訪者数の分析のため、「デジタル観光統計(国内版)」を導入し、域内外2,000箇所の観光スポットの同時モニタリングを開始し、入国制限の緩和を受けて急回復するインバウンド旅行客のマーケティングや受入環境整備の高度化を目的として、「デジタル観光統計(訪日版)」の導入を予定しております。
・公益社団法人静岡県観光協会 事業統括ディレクター 上田 和佳さま
インバウンド人流データはサンプル数の把握が困難で、観光スポット単位の分析ができないことが課題でした。「デジタル観光統計(訪日版)」は、複数社データ統合によりこれまでの課題を解消し、訪日客が国籍別にどこに訪れているのかの把握ができることが極めて優れていると認識しております。データに基づき、きめ細やかなマーケティングや受入環境整備に活用していく基盤となることを期待しています。
■ナビタイムジャパンのインバウンド人流データについて
株式会社ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人向けナビゲーション・多言語観光案内アプリ「Japan Travel by NAVITIME」から利用者の同意を得て取得したインバウンドGPSデータと属性アンケートのデータを活用しています。
■株式会社ブログウォッチャーについて| https://www.blogwatcher.co.jp/
商号 :株式会社ブログウォッチャー
代表者 :代表取締役社長 酒田 理人
所在地 :〒104-0061 東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビル4F
設立 :2007年4月
事業内容:「プロファイルパスポート」位置情報データプラットフォームによる、
広告・分析・データ提供・サービス開発の実施。
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