NTT Comとメドレー、福島県双葉町における医療DX推進をめざし ICTを活用したオンライン服薬指導と処方薬の配送に関する実証実験を開始
NTTコミュニケーションズ株式会社(代表取締役社長:丸岡 亨、以下「NTT Com」)と株式会社メドレー(代表取締役社長:瀧口 浩平、以下「メドレー」)は、福島県双葉町(以下 双葉町)においてオンラインでの処方依頼・服薬指導、処方薬の患者宅への配送に関する実証実験(以下 本実証)を2023年11月21日より開始します。
なお本実証は、双葉町が進める「令和5年度福島県双葉町オンライン服薬指導実証事業」の一環として実施するものです。
1. 背景
東日本大震災の被災地である双葉町では、2022年8月30日の一部地域での避難指示解除に伴い、生活インフラの整備が進められています。2023年2月1日には、避難指示解除後初の医療施設となる双葉町診療所が開所しました。
しかし、双葉町には調剤薬局がないため現在は処方薬を診療所内で調剤していますが、患者のさまざまな病状に合わせた処方薬を提供するためには、多くの種類の医薬品を取り扱っている診療所外の薬局と連携した院外処方を検討していく必要があります。また、今までは処方薬を診療所内で調剤することができない場合は、後日改めて診療所で処方薬を受け取るか、患者自身で時間をかけて診療所外の薬局を訪問して調剤を受ける必要がありました。
本実証を通じICTを活用したオンラインでの処方依頼・服薬指導および配送が実現することで、患者は幅広い医薬品の提供と速やかな調剤を受けることが可能となり、双葉町における自治体サービスのさらなる利便性および品質向上に貢献します。
2. 本実証の概要
本実証は、双葉町診療所で医師による診察を受けた患者が、自身が指定する調剤薬局に対して処方箋を送信し、診療所内に設置した専用のモバイル端末によってオンライン服薬指導を薬剤師より受け、配送によって処方薬を自宅で受け取るものです。これにより、院外処方の実現に向けた有用性評価と課題抽出を行います。
実証期間:2023年11月21日〜2024年3月31日
実証場所:双葉町診療所
実証内容:双葉町診療所で受診した患者から診療所外の調剤薬局へのオンライン処方依頼および調剤薬局から双葉町診療所で受診した患者に対するオンライン服薬指導、処方薬の配送
<イメージ図>
3. 各社の役割
NTT Com:双葉町診療所への専用端末の配備、通信環境の提供
メドレー:「Pharms」(※) の提供およびオンライン服薬指導に関わる各種コンサルティング支援
4. 今後の展開
本実証で得られた結果を踏まえ、本実証で活用するシステムの改善を進めるとともに、今後、双葉町民への自治体サービスとしての提供を目指します。またNTT Comとメドレーは、本実証を通じて同様の課題を抱える他の地域における課題解決の糸口をつかむとともに、引き続きICTを活用して地域医療に貢献していきます。
(※):「Pharms」とは、「患者とつながる、地域とつながる、業務がつながる」をコンセプトとした、かかりつけ薬局支援システムです。オンライン服薬指導や服薬フォローアップといった患者とのコミュニケーションを促進する機能や、店舗での待ち時間削減が可能な処方箋のネット受付・店舗チェックイン機能などにより、門前薬局からかかりつけ薬局への転換を支援します。詳細については以下のサイトをご参照ください。
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