「PCaパラレル基礎梁工法」の開発と性能証明取得
- 基礎梁のプレキャスト化により施工の合理化を実現 -
安藤ハザマ(本社:東京都港区、社長:国谷 一彦)は基礎梁の施工の合理化を実現する「PCaパラレル基礎梁工法」を開発し、一般財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC 性能証明 第23-21号)を2023年10月24日付で取得しました。
1. 開発の背景
プレキャスト工法(以下、PCa工法)は、部材の精度と品質の向上、全体工期の短縮等の利点があり、上部構造の柱、梁については採用が進んでいます。一方で、基礎梁については、上部構造の梁に比べて重量が約3倍大きくなり、製造、運搬、楊重が困難なため、PCa工法はほとんど採用されていません。
これらの課題を解決するために、PCa部材の軽量化の取り組みを進めており、このたびプレキャスト鉄筋コンクリート半部材(以下、ハーフPCa部材)を用いて、これと施工現場で後から打ち込んだコンクリートで一体化することにより構造体または部材として機能するPCaパラレル基礎梁工法を開発しました。
2. 技術の概要と効果
・本工法は梁を幅方向に3分割し、2つのハーフPCa部材と中央部の後打ちコンクリート部分により構成されています(図1、2参照)。ハーフPCa部材であるために軽量化が図られ、加えてPCa部材が型枠として機能するために、省人化・省力化と短工期化が可能となりました。
・試算では、本工法を用いることにより従来工法に比べて、現場での人工を約40%削減できることも確認しています。また、木製型枠材を削減できるとともに、PCa部材に当社が保有する低炭素型コンクリートを使用することにより、CO2削減にもつながります。
当社は今後、本工法の展開を推進することで、働き方改革につながる基礎工事の生産性向上や、環境負荷低減に貢献していきます。
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