鈴鹿市のヘアーサロン「for Season hair」が14年目に突入　三重県の過疎化が進むエリアでも集客できる仕組みを構築

これから更に増える過疎化問題のモデルケースを経営者マインドで突き動かす

2024.01.30 10:30

この企業へ連絡する

鈴鹿市末広北で運営しているヘアーサロン「for Season hair」が2024年4月でオープンから14年目になることをお知らせいたします。

for Season hair　メインビジュアルイメージ

東日本大地震が起きた2011年4月に、鈴鹿市末広北で「for Season hair」というヘアーサロンをオープンして、今年で14年目になります。車好きのヘアーサロンオーナー鈴木マサシは、サロンワーク以外にも若手育成に力を注ぎ、技術者としてデザイン学、カットセミナーを定期的に開催し、経営者としても未来の店舗作りのノウハウを幅広く提供して、地域活性化にも貢献しています。

激動の社会環境の中、駅からも距離がある過疎化が進むこのエリアで、皆様に支えられながら店舗運営を継続できました。そして、もがきながらも活動を続けた先に自分の成長があります。

■サロン仕事の環境が変わって

コロナ禍でお客様の来店頻度が変わり年間通して売り上げが激減し、最初はよくわからない状況だったので情報はメディアから汲み取り、自分の中で整理しながら営業しました。

お客様は人と接触する美容室に不安があり、サロン側もお客様との距離感が近い職種なので、相互不安など懐疑心がありながらの営業でした。周りの美容室では営業停止をする所もありましたが、お客様の為に営業し続けることを決断しました。お客様は不安を言葉には出さないまでも、普段より会話も控えリラックスした空気にはなりませんでした。

自分とスタッフがコロナになった時にお店を1週間閉めることになりそれでもお客様が待っていてくれたことに、ご予約の変更も快く受け入れてくれて、とても温かな気持ちになり励まされました。コミュニケーションの中でも楽しい話題は少なく、コロナについての情報交換が会話のメインとなり美容室の在り方が変わりました。このような中、お客様、スタッフが1日でも早く不安を解消できるよう、やり方を工夫してみました。

for Season hair　店頭看板

for Season hair　店内写真(1)

■私たちのサロンができること

まずは、検温機器の導入や営業時間の短縮、お客様やスタッフが触れる場所への光触媒消毒液の使用、潜水艦や病院の手術室などに使われている空間清浄機の導入、常時換気などで空間自体の安心感を与えることにしました。お客様との距離感が近い為に無料でマスクを配布し、カウンセリングでは距離を空けてコミュニケーションをとりお客様同士がかぶらないように予約調整や一人一人に合わせた対応をするようにしました。

また見直した部分では、業界で大半の店舗が使っている大手の集客広告をやめて、デジタル、アナログ、ビジュアルコミュニケーションの面で改善し自走出来る集客システムを構築しました。多く不安はありながらコロナ禍以前のあり方の検証をするためと、客層の質を優先し将来のお店をイメージした時に、現状と乖離が無くなるよう逆算して仕組みを構築していきました。

コロナ禍で来客数が減ったことで広いサロンを独占でき、よりリラックスできるプライベート空間をお客様に提供できるようになりました。その結果、お客様とサロンの空間を信頼時間に変換できたことも、好材料だったと思います。実際にコロナ禍以前は、ほとんどデジタルの活用はしていない状況だったのですが、様々なプロフェッショナルにアドバイスを聞いて、まず自分たちで出来るサービスとして、Zoom、LINE、自社サイトにてプレカウンセリング・サービスを追加しデジタルの仕組みを強化・構築しました。

このようにお客様の不安を減らす工夫をしたことで、現在お客様が戻ってきたことを考えると前進することをやめないで良かったと実感しています。

for Season hair　店内写真(2)

■仲間や地域のためにしたこと

コロナ禍での経験を通じて、人との助け合い、気遣いに気づかされたことで、違う形で人に何か手助けできる役割になりたいと思うようになり、まずは少人数の技術スキルアップや地域をからめたブランディング、店舗の問題解決など、今までの知見をまとめて講座を作ることにしました。

同業店舗運営のブランディングに1年間携わり、講座を受けた方々からは仕事が以前よりも楽しくなったとのお声をいただいたり、忘れていた何かを思い出させてもらえた！とご自身たちの意欲が湧き、自ら考えて行動するようになってもらえたのではないかと思っています。実際に、何年も通うお客様からのご紹介が増え、来店サイクルがコロナ禍前より早まり売り上げ向上に繋がりました。