被災地の混乱を解消へ! 所有者不明動物の取り扱いに関し「ペットのおうち」や 「ネコリパブリック」などを含む全国70以上の 動物愛護団体が連名でガイドラインを発表。
ガイドラインに準拠した「全国保護動物データベース」も公開され、 自治体とのデータ連携により。効率的な保護の推進に活用されます。
株式会社 Easy Communications(所在地:東京都港区南麻布、代表取締役:内海 友貴)は、一般社団法人ネコリパブリック(所在地:岐阜県岐阜市正木、代表理事:河瀬 麻花)および、特定非営利活動法人 日本動物保護取扱環境支援機構(通称NPO SAP、東京都)らと共に、能登半島地震の動物レスキューに役立つ、民間団体における所有者不明動物の保護に関する行動規範をまとめた「民間団体による被災地の所有者不明動物の保護ガイドライン」と、民間団体により保護された動物の情報を集約する「全国保護動物データベース」を開発し、本日リリースしました。
■「地震で逃げ出した行方不明の猫が、県外の団体に保護されどこかに」
所有者不明の被災動物の保護に於いて、愛護団体が適切な手続きなく他県へ搬出する事により、迷子動物が飼い主のもとへ戻れなくなる状況が危惧され、被災地の住民の方々に不安が生じています。
一方で、所有者不明の動物は、推奨される取り扱い方法が、地域、公的機関、担当者によって異なるなど保護活動に混乱が生じる事案も確認されています。
この課題に対処するため、私たちは民間団体における所有者不明動物の保護に関するガイドラインの策定に協力し、保護された動物の情報を集約し自治体とのデータ連携を行うデータベース開発を行いました。
民間団体による被災地の所有者不明動物の保護ガイドライン
https://www.sap.or.jp/protection/guideline/
全国保護動物データベース
https://www.sap.or.jp/protection/
運営:特定非営利活動法人 日本動物保護取扱環境支援機構
■「被災地で活動する団体の活動指針に」
今後、被災地などで活動する愛護団体は、このガイドラインに準拠した保護活動を行い、保護記録のデータベース登録を遵守することで、動物と飼い主との再会を促進し、トラブルを未然に防ぐ努力を行うものとします。
■「集まったデータベースは定期的に行政に一括提出」
データベースに記録された情報は定期的に行政に一括提出され、被災動物の管理状況の把握と追跡を容易にします。
これらの取り組みは、被災動物保護活動の効率化及び標準化を図るだけでなく、被災地域の動物福祉向上及び被災地域住民の方々の不安解消に資するものであります。
尚、本データベースは民間保護活動の透明性と法令遵守を促進することを目的とし、所有権放棄された動物や一時預かり動物の情報も含め、災害地域に限らず全国での活用を目指すものとします。
■「現在の賛同団体は70以上。今後の被災地で活動する民間ボランティアの情報共有の場に」
現在、民間団体による被災地の所有者不明動物の保護ガイドラインに賛同している動物愛護団体は70以上に。今後、各団体が、保護動物データベースに被災地で保護した猫たちを登録していくことで、保護状況などの情報共有ができ、効率的に保護が必要な動物達の保護活動の協働や、促進につながっていきます。
■「今後の震災時の動物保護サポートの仕組み化にも活用」
今まで、震災時に民間団体などがレスキューした保護動物の頭数などは、データ化されておらず、行政も把握することが困難であったが、このデータベースを活用することで、行政が民間で保護された動物の数、所有権放棄や、一時預かりの数を把握することで、今後の被災地での動物保護サポートの仕組みをつくる上で有効なデータとなります。官民で協力し、今後の被災地の動物保護サポート体制の確立を目指します。
■「一般支援者の支援の判断基準に」
現在、多くの動物保護団体は、譲渡に際して行われる寄付、つまり生体の対価のような形で行われる寄付を活動資金としています。10年以上に渡り里親文化を普及させる中で、このような本来不適切な寄付の在り方を定着させてしまったのは、他でもない私たち「ペットのおうち」です。猛省し続けています。
本来、保護団体は「保護活動」が評価されこれに相応しい支援金があつまるべきであり、「譲渡活動」で支援金を得る文化は不健全です。この悪しき習慣により、里親が見つかりにくい動物を積極的に保護する団体が資金難に陥る一方で、繁殖事業者や生体販売者から売れ残りや繁殖引退動物などの純血種を仕入れ「保護動物」として高額な寄付金を設定して譲渡する営利的な保護団体(保護ビジネスや下請け愛護と報道され問題視されている)が大きな勢力を持つようになってしまいました。その結果「安易で無計画な繁殖や販売を里親文化が支える」という構図ができてしまった事は、遺憾の極みであります。
今回開発した全国保護動物データベースには、所有者不明の動物以外にも、一時預かり、飼い主による所有権放棄の動物も登録することが可能となっており、各団体間が保護している動物情報を開示することが可能です。
私たちは、このデータベースを被災動物の福祉、被災時の保護団体と行政のスムーズな連携といった活用はもちろんのこと、一般支援者が各団体の状況をみて、支援の判断基準にすることが容易になるような活用がされるよう、今後とも開発支援を続けてまいります。
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