生産財商社初※1『ものづくり企業向け複合型 SaaS プラッ...

生産財商社初※1『ものづくり企業向け 複合型 SaaS プラットフォーム発表会』を開催! - 現場と(ゲンバト)ともに、-「ゲンバト」サービス開始  ~2024年12月末までオリジナルサービス無料※2~

「ともに、未来を切拓く」をパーパスに掲げる株式会社山善(本社:大阪市西区/代表取締役社長:岸田貢司 以下、当社)は、2024年2月21日(水)に『ものづくり企業向け複合型 SaaS プラットフォーム発表会』を開催し、「ゲンバト」( https://genbato.jp/ )のサービスを開始しました。


左から、西岡靖之氏、株式会社山善 藤川浩一、株式会社山善 岸田貢司、草場寛子氏


発表会では、当社の代表取締役社長 岸田貢司と営業本部 営業企画部副部長 ゲンバト推進室長 藤川浩一より「ゲンバト」に関するご説明のほか、ゲストにIVI(インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ) 理事長 法政大学大学院 デザイン工学研究科 システムデザイン専攻教授 西岡靖之氏と、株式会社盛光SCM 代表取締役 株式会社COBA 代表取締役 こーばへ行こう!実行委員会 実行委員長 草場寛子氏をお招きしてトークセッションを行いました。主な発表内容は、以下の通りです。


・株式会社山善 代表取締役社長 岸田貢司

「ゲンバト」を開発するに至った社会的背景


・株式会社山善 ゲンバト推進室長 藤川浩一

「ゲンバト」のサービスと、中小製造業が抱える課題(調査結果)


・西岡靖之氏 草場寛子氏

<トークセッション>

テーマ(1):日本の製造業における課題

テーマ(2):中小製造業を元気にするには

テーマ(3):中小製造業のこれから


※1:生産財を取り扱う商社が、製造業向けの複合型 SaaS プラットフォームを提供することが初。(自社調べ/2024年1月末現在)

※2:一部の機能・オプションについては、有料となります。



■山善が「ゲンバト」を開発するに至った社会的背景

(株式会社山善 代表取締役社長 岸田貢司)


日本の経済活動別名目GDP推移


上記グラフを見てみると、第1次産業と製造業を含む第2次産業が衰退し、第3次産業の割合が高まったことが見て取れます。


世界の名目GDP推移(上位4ヵ国)


上記「世界の名目GDP推移(上位4ヵ国)」からも分かるように、日本の名目GDPがドイツに抜かれ、4位になったことが先日発表されました。円安の影響はあるものの、日本の製造業が、かつての高度成長期に比べて勢いが失われたことも一因ではないかと指摘されています。

このような状況下では、「生産性を向上」することが、中小製造業の成長力の底上げを促し、日本の製造業をさらなる成長へと加速させるものと考えています。当社の新サービス「ゲンバト」は、ものづくり企業の皆さまが抱える様々な課題を解決して生産性向上に寄与し、成長を後押しするためのサービスです。当社のパーパス「ともに、未来を切拓く」をまさに体現すると言っていい、日本の製造業と「ともに、」日本のものづくりをエンパワーメントするためのサービスです。



■「ゲンバト」について(株式会社山善 ゲンバト推進室長 藤川浩一)

<開発の背景>

中小製造業の多くは、IT(デジタル)を活用した生産性の向上が避けられないと分かっていても、「デジタル人材がいない」「ノウハウがない」「コストがかけられない」といった理由から、デジタル化が進んでいません。そこで当社は、中小製造業が手軽かつ簡単に取り組めるためのサポートとなるサービスが不可欠であると考え、「製造現場にちょうどいいデジタルを」をテーマに、ものづくり企業向け複合型 SaaS プラットフォーム「ゲンバト」のサービスを開始することにしました。


<「ゲンバト」とは>

製造現場・経営にまつわる様々な課題を解決することが可能な、複合型の SaaS プラットフォームで、現在利用できるサービスは、4種類のオリジナルサービスと6種類のパートナーサービスの計10種類です。ゲンバトが目指す「ちょうどいいデジタル」とは、「使いたいものだけ」「すぐに始められる」「安価で手軽」なサービスです。この「ゲンバト」を通じて、中小製造業のIT(デジタル)・DX化をサポートすることで生産性向上に貢献していきます。


ものづくり企業向け複合型 SaaS プラットフォーム「ゲンバト」


<「ゲンバト」の10種類のサービスについて>

(1)4種類のオリジナルサービス

オリジナルサービスの大きな特長は、「サービス同士の連携」「各サービスが月々1~2万円で始められるサブスクリプション(定期課金)サービス」の2点です。


4種類のオリジナルサービス


(2)6種類のパートナーサービス

パートナー企業と連携して様々なサービスをご提供します。


6種類のパートナーサービス


<「ゲンバト」が考えるエコサイクル>


「ゲンバト」が考えるエコサイクル


製造業の皆さまに「ゲンバト」のサービスをご利用いただくことで、皆さまの生産性が向上し、収益機会が増え、新たな投資意欲が湧きあがり、そして、現場に必要なモノをお届けする。「ゲンバト」は、このエコサイクルを通じ、日本のものづくりの未来に向けて、製造業の皆さまとともに、持続的な成長を目指していきます。



■トークセッション

テーマ(1)「日本の製造業における課題とは」

<藤川>

大手製造業、中小製造業問わず「危機感を感じている」という現状がありますが、特に、中小製造業が解決へのアクションを起こせていないことが大きな課題だと感じています。


<西岡氏>

日本のものづくりを変えるのは、中小製造業です。土台を広げていくことが大切で、そのためにデジタル化をしっかりと進める必要があります。一方で、日本はデジタル化が苦手な傾向にあるので、「ゲンバト」が大きく流れを変えるものになって欲しいと思います。


<草場氏>

技術やノウハウが属人化しているにも関わらず、今まで現場を支えてきた人たちは70歳を超え、現場を離れる時期が迫っています。「本当に現場に必要なデジタル」や、「現場とデジタルの両方の知識を持つ若い人材」が、町工場には定着していないのが現状です。必要性を感じながらも、デジタル導入を先送りしている経営者がほとんどで、「危機感」を感じつつも対策を打てていないことが、私が一番危惧しているところです。


<藤川>

中小製造業が、手軽に簡単に取り組めるようなサポートツールを提供することが必要だと考えています。「ゲンバト」を利用することで元気になっていただき、また「ゲンバト」を利用するという“エコサイクル”をどんどん回していきたいと思っています。


テーマ(2)「中小製造業を元気にするには」

<藤川>

中小製造業の主な課題として、「人手不足」、「技術(事業)承継」、「営業力不足」などが挙げられる中で、「デジタル人材がいない」「ノウハウがない」「コストがかけられない」といった理由から、IT(デジタル)化が進まないという企業が多いのが現状です。一つの窓口で総合的なサポートが必要だと思います。


<西岡氏>

「IT(デジタル)・DX化」と聞くと、特に中小製造業の方々は構えてしまいがちですが、情報の流れの見える化をデジタルの力を借りて行う「ITカイゼン」だと思っていただきたいです。売上・収益に繋げていくシナリオを示すことで、このITカイゼンが意味を持ち、IT(デジタル)・DX化の流れの大きな変化になると思います。


<草場氏>

生産管理や図面・資産管理等における管理システムやサービスは、従来から数存在していますが、「1~2割の機能しか使っていない」「現場スタッフがシステムの機能を活用しきれていない」「実際の現場にシステムの機能が完全には適していない」のが現状です。現場とシステムを繋ぐ「ホームドクター役」がいれば、一気にデジタル化は進むと思っています。


テーマ(3)「中小製造業のこれからについて」

<藤川>

「ゲンバト」は、半歩先のデジタルとして取り組んでいただくことで、さらなる成長に繋がります。ものづくり企業の皆さまが笑顔になる未来を実現したいです。


<草場氏>

世の中にある多くの管理ソフトは、ソフトに企業が合わせなければならないのが現状で、それなのに数百万円以上の初期投資が必要となり、町工場には重荷になっています。

このような中で「ゲンバト」は、サブスクリプション(定期課金)サービスなうえ、「伴走型で製造業のみんなと一緒に作っていこう」というビジョンがあり、期待感が高まっています。私の会社でも、山善さんと「ちょうどいいデジタル」を一緒作っていきたいという一体感が出てきたと感じています。


<西岡氏>

中小製造業は、最先端を極めるべきだと思っています。私が指す最先端は、「最初にやる」「早くやる」「お客様のニーズにすぐ応える」というフロントエンドで、大企業だと意思決定に時間がかかり、できないことだと思います。技術的な組み合わせやお客様とのコンタクトに対して、「ゲンバト」をしっかり活用していくと、最先端をキープできる中小製造業が増えていくと思います。



【登壇者プロフィール】


登壇者プロフィール


■ものづくり企業向け複合型 SaaS プラットフォーム発表会 アーカイブ動画

<公開日時>

3月11日(月)13:30

アーカイブ動画URL: https://youtu.be/FNDrUtz6eVw


『ものづくり企業向け複合型 SaaS プラットフォーム「ゲンバト」サービス開始』のリリースもご参照ください。

URL: https://www.yamazen.co.jp/news/entry-2035.html



<株式会社山善 会社概要>

1947年創立。工作機械、産業機器、機械工具、自動化ロボットなど、世界のものづくりを支える「生産財」と、快適で便利な住まい・オフィス環境をつくる住宅設備機器や、くらしを豊かに彩る生活用品などの「消費財」を提供する専門商社。また、製造現場の自動化提案、脱炭素社会へ向けた省エネ事業の推進、生活者のニーズを具現化した商品の開発など、変化する時代に対応したソリューションを様々な分野でご提供しています。


【ゲンバトURL】

https://genbato.jp/


【株式会社山善 会社概要】

◆本社所在地: 大阪市西区立売堀2丁目3番16号

◆代表者  : 代表取締役社長 岸田貢司(きしだこうじ)

◆設立日  : 昭和22年(1947年)5月30日

◆資本金  : 7,909百万円(2023年3月31日現在)

◆売上高  : 527,263百万円(2023年3月期/連結)

◆株式上場 : 東京証券取引所市場 プライム市場

◆従業員数 : 3,215名(連結:2023年3月31日現在)

◆業種・業態: 工作機械、機械工具、住宅設備機器、家庭用品・機器等の販売

◆URL    : https://www.yamazen.co.jp/


今後も当社は、パーパスである「ともに、未来を切拓く」のもと、世界のものづくりと豊かなくらしをリードしてまいります。



■参考資料:製造業への意識調査結果

日本の製造業の労働生産性は、OECDに加盟する主要34カ国中18位と、2000年代から順位の低迷が続いています※4。そのような中で、製造業者がどのような意識を持ち、どのような課題があるのかを調べる目的で行いました。


※4:公益財団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2023」より


<アンケート調査概要>

■調査内容:生産性・課題についての意識調査

■調査対象:全国 中小製造業・大手製造業 1,048名

      ※下記詳細

       中小製造業 523名(従業員数300名以下/経営層・役員)

       大手製造業 525名(従業員数500名以上/経営層・役員・部長)

■調査方法:インターネット調査

■調査期間:2024年1月30日 ~ 2月1日



Q. 日本の製造業の労働生産性についての危機感


日本の製造業の労働生産性についての危機感


「とても危機感を抱いている」「危機感を抱いている」と回答した方は、大手製造業・中小製造業ともに8割を超える結果となり、現状に危機感を強めていることが分かります。



Q. (前問で「危機感を抱いている」と回答した方に対して)

生産性向上のための対策はとれているか


生産性向上のための対策はとれているか


「企業で検討しているが実行に移せていない」「検討も対策もしていない」と回答した方は大手製造業では約4割にとどまったのに対し、中小製造業では8割近くに上り、両者の対策の差が顕著に出た結果となりました。


Q. (中小製造業に従事している方に対して)

生産性向上の障壁の中で最優先で解決したいこと


生産性向上の障壁の中で最優先で解決したいこと


「人手不足」が突出しており、次に「技術の継承がうまく進まない」「新たな技術開発が進まない」「営業力不足」という回答が続き、人手不足の問題が中小製造業の生産性向上の大きな障壁のひとつになっていることが、改めて浮き彫りになりました。


Q. (中小製造業に従事している方に対して)最優先で解決したいことに対する対策について


最優先で解決したいことに対する対策について


前述の「最優先で解決したいこと」への対策について聞いたところ、「対策できていない」と回答した方は約9割に上り、中小製造業が課題に未着手のまま事業を行っていることが伺えます。


Q. (前問で「対策できていない」と回答した中小製造業に従事している方に対して)

対策できていない理由について


対策できていない理由について


「対策できる部署がない、人材がいない」が突出したほか、「どこから手をつけていいかわからない」、「IT/DXシステムの導入がコスト面で難しい」といった回答が上位に挙がりました。中小製造業のノウハウ不足や、コスト面でのハードルの高さがネックとなっていることが分かります。


Q. 生産性向上のための年間の予算について


生産性向上のための年間の予算について


大手製造業では、「3,000万円以上」の回答が一番多く、かつ500万円以上と回答した方が半数近くになったのに対し、中小製造業では、「50万円未満」の回答が一番多く、かつ500万円未満と回答した方が半数以上となり、両者の予算感の違いが大きく表れる結果となりました。



※ ニュースリリースの内容は発表時のものです。

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