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繊維・アパレル業界における社会課題の解決に向けて 水をまもるために、まとうファッション 「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクト開始

アンリアレイジ森永氏がプロジェクトに賛同し、衣装を制作 渋谷PARCOと京都市京セラ美術館で展示会を開催 プロジェクトに賛同し、新しいファッションを共に創る人を募集

2024.03.13 12:15

 京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本  秀夫、以下、京セラ)は、繊維・アパレル業界の水質汚染などの社会課題の解決に貢献するため、水の使用量を極限まで削減したインクジェット捺染(なっせん)*1プリンター「FOREARTH」(フォレアス)を開発し、このたび、3月22日(金)の「世界水の日(World Water Day)」に合わせて、人々の環境意識の向上を目指した「TRUE BLUE TEXTILE(トゥルー・ブルー・テキスタイル)」プロジェクトを開始します。

*1 生地に模様を印刷すること



 “水をまもるために、まとう”をコンセプトにした「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクトは、ファッションを身に着けることで繊維・アパレル業界における社会課題を知り、考えるきっかけを促す取り組みです。このたび、日本で最も美しい水質を誇る高知県・仁淀川の水を用いた水面の柄を「FOREARTH」でプリントした生地「TRUE BLUE TEXTILE」を制作しました。

 本プロジェクトの趣旨に賛同いただいた森永邦彦氏が手掛ける「ANREALAGE」(アンリアレイジ)さまと、数々のデザイナーを世に送り出してきたバンタンデザイン研究所さまに、合計5着の衣装を制作いただき、3月16日(土)から17日(日)まで東京渋谷PARCOで、3月22日(金)から3月24日(日)まで京都市京セラ美術館で展示いたします。さらに、先着順で本プロジェクトの趣旨にご賛同いただける方に「TRUE BLUE  TEXTILE」を無償提供いたします。

 京セラは、この活動を通じて、繊維・アパレル業界が抱える社会課題解決に努めてまいります。



■「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクト開始の背景

 従来、繊維・アパレル業界では、生地を染める際に、スチームや洗浄などの工程で大量の水を使用しており、その排水による水質汚染が世界的な問題となっています。加えて、在庫過多による大量廃棄問題も注目されており、早急な対応を迫られています。

 京セラは、これらの課題解決に貢献するため、高速・高画質印刷を実現するインク ジェット技術と、京セラドキュメントソリューションズのインク・機器開発技術を融合させ、水の使用を極限まで削減したインクジェット捺染プリンター「FOREARTH」の開発に成功しました。「TRUE BLUE TEXTILE」プロジェクトは、「FOREARTH」で印刷した生地で制作したファッションを通じて、“水をまもるために、まとう”という意義を多くの人々に考えていただく取り組みです。

<コンセプトムービー>

「もしも美しい服をまとうだけで、美しい水をまもれるとしたら?」という問いを通じて、繊維・アパレル業界の社会問題を知り、未来を考えていただくための動画となっています。

動画URL:https://youtu.be/9GjtkHfG9_s?si=cSwvGbyxmASG_TzU

 

■「TRUE BLUE TEXTILE」について

 「TRUE  BLUE TEXTILE」は、「FOREARTH」を活用し、これまで国土交通省実施の全国一級河川の水質調査において10年間で8回*2 、水質ランキング日本一に選出されている高知県・仁淀川の水面をプリントしたテキスタイルです。美しい服を着ながら、美しい水を守ることを両立し、このテキスタイルをまとうことで未来の環境を守っていく意思表示をしていただくことができます。


*2 国土交通省発表 全国一級河川の水質現況 (2012〜2016年、2018年〜2020年)

 2020年データ  https://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kankyo/kankyou/suisitu/pdf/r2_suisitu/pnf.pdf


<高知県・仁淀川について>            

高知県のほぼ中央を流れる全長124キロメートルの仁淀川(によどがわ)は、国土交通省の全国一級河川の水質調査によると10年間で8回、全国の水質ランキングで日本一に輝くほど、美しく清らかな水質が特長です。ターコイズブルーにもエメラルドグリーンにも見える輝きを放つことから、その神秘的な色彩は「仁淀ブルー」と呼ばれています。長年、地域の生活支え、川と人が共生

する仁淀川の景色は、後世に残したい景色そのものです。 

Photo  credit:一般社団法人仁淀ブルー観光協議会


■アパレル業界をけん引するデザイナーたちと「TRUE  BLUE TEXTILE」ドレスを制作

 「TRUE  BLUE TEXTILE」の発表にあたり、森永邦彦氏が手掛ける「ANREALAGE」(アンリアレイジ)にドレスを制作いただきました。また、森永氏の母校でもあるバンタンデザイン研究所の現役学生デザイナーにも、このテキスタイルを使用したドレスを制作いただきました。

 

<アンリアレイジ・森永邦彦氏作品コンセプト>

「WATER DROP  COLLECTION」

循環する一滴の水から発想した地球型の一着。水循環の始まりは、一滴の水滴。海水や地表面の水が蒸発し、上空で雲になり、やがて雨や雪になる最初の一滴を形にする。従来の捺染に比べ99%*3の水使用量を削減する「FOREARTH」のコンセプトを象徴します。

*3 当社調べ 2022年

ANREALAGE 森永邦彦

ANREALAGEデザイナー。1980年東京都国立市生まれ。2003年早稲田大学社会科学部卒、大学時代からバンタンデザイン研究所に通い、卒業と同時に「ANREALAGE」(アンリアレイジ)を設立。継ぎはぎの手縫いの服作りから始まり、今までにないファッションを生み出そうと最先端のテクノロジーを取り入れ、光の反射する素材使いや球体・立方体などの近未来的デザインを手掛ける。

日常と非日常をテーマにさまざまな異分野とのコラボレーションを行い、国内外の美術館での展覧会にも多数参加。

ANREALAGE:https://www.anrealage.com/


<バンタンデザイン研究所 作品コンセプト> 

「WATER  METAMORPHOSE」

あらたな才能が生み出す、水の動きにインスパイアされたファッション。

水は温度や状況に応じて自在に姿を変える存在です。時には優しく波打ち、時には激しく私たちに恵みを与える雨となり降り注ぎます。また、張り詰めたように凍りつき、やがて溶け出して流れる水の姿には、変化し続けるその強さと美しさがあります。この絶えず変わりゆく性質こそが、水が私たちの心を引きつける理由ではないでしょうか。


バンタンデザイン研究所

プロの現場による実践スクール事業を行い、「世界で一番、社会に近いスクールを創る」をビジョンとする株式会社バンタンが運営する「バンタンデザイン研究所」は、1965年にスタートした、ファッション・ヘアメーク・デザイン・映像・フォト・プロスケーターなどの分野に特化した人材を育成するクリエーティブ総合専門スクール(東京校・大阪校・名古屋校)。「世界が、わたしのファンになる。」をコンセプトに、現役プロのクリエイターを講師に迎え、業界と連携した実践教育で即戦力となる人材を育成する。

バンタンデザイン研究所:http://www.vantan.com/

 

 

■「TRUE BLUE TEXTILE」展示概要

<開催概要>

名称:「TRUE BLUE  TEXTILE at渋谷PARCO」

会場:渋谷PARCO 4F エスカレーターサイド

アクセス:〒150-8377 東京都渋谷区宇田川町15−1

会期:2024年3月16日(土)~ 17日(日)

入場料:無料

https://shibuya.parco.jp/

 

名称:「TRUE BLUE  TEXTILE at京都市京セラ美術館」

会場:京都市京セラ美術館  光の広間

アクセス:〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124

会期:2024年3月22日(金)~ 24日(日)

入場料:無料

https://kyotocity-kyocera.museum/

  

■「TRUE BLUE TEXTILE」の無償提供について

「TRUE BLUE  TEXTILE」の活動趣旨にご賛同いただける方に向けて、テキスタイルの無償配布を行います。先着順でなくなり次第終了となります。

詳細については、以下のURLよりご確認ください。

https://www.kyocera.co.jp/truebluetextile/

  

■世界水の日について

3月22日(金)は、「世界水の日(World  Water Day)」です。「世界水の日(World Water Day)」は、淡水の保全と持続可能な淡水資源管理の促進への人々の意識を啓発し、各国の行動につなげるため、1992年12月の国連総会で制定されました。以降、世界中で毎年3月22日やその前後に、さまざまな催しやキャンペーンなどが行われています。

 

■インクジェット捺染プリンター「FOREARTH」について

1)Water  Free Concept

水の使用量を限りなくゼロ*4まで削減した生地印刷

2)Creative  Free

独自開発の顔料インクで柔らかな風合いと、高い堅牢性を両立。フルカラー印刷を多種多様な生地で実現

3)Location  Free

水資源に依存しない捺染で、設置場所を選ばず、適地・適量生産により、物流コストや在庫の削減に貢献


「FOREARTH」は、生地の印刷時に水の使用量をほぼゼロにまで減らすことができるため、従来捺染の前後処理工程で使われるスチームや洗浄などの専用設備が不要になります。そのため、エネルギー消費量とCO2排出量を大幅に削減することにも寄与します。さらに、繊維・アパレル業界で重要な生地の風合いを生かした柔らかい手触りを実現し、綿、シルク、ポリエステル、ナイロン、混紡など多種多様な生地への高精細な印刷が可能です。


*4 FOREARTHは、プリント・乾燥のみで全工程が完了します。プリント工程では水を使用せず、ウオーターフリーを実現しました。また、機器のメンテナンスに使用する水の量にもこだわり、循環ベルト洗浄システムを搭載しており、搬送ベルトの洗浄水を循環システムでフィルタリングしながら再利用します。生地1kgあたりの水使用量を0.02L(当社調べ 2022年)まで削減しました。

■「FOREARTH」の詳細について

https://www.kyoceradocumentsolutions.com/ja/our-business/industrial/textile-printing/index.html


■「TRUE  BLUE TEXTILE」プロジェクトについて

https://www.kyocera.co.jp/truebluetextile/

 

※「FOREARTH」は、京セラ株式会社の日本またはその他の国における登録商標または商標です。

 


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