京都大学、マックビー、NTT Comが連携し認知機能低下の予防やケアに関する共同研究を開始
国立大学法人京都大学(以下 京都大学)と株式会社マックビー(以下 マックビー)、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下NTT Com)は、認知機能低下の予防に関して、早期の行動変容や定期的な脳の健康チェックの有効性評価および、認知機能に影響を与える可能性のある健康食品の探索・評価を目的とした共同研究契約を締結し、令和6年4月から共同研究(以下 本研究)を開始いたしました。
本研究の成果を活用することで、増加が予測されている認知症の予防や発症後のケアに貢献することをめざします。なお、本研究は、「京都大学大学院医学研究科・医学部および医学部附属病院医の倫理委員会」の承認を得た上で、自治体などの協力のもとデータ収集や解析を実施します。
1. 背景
高齢化が急速に進むなか、2025年には高齢者の5人に1人※1、国民の17人に1人が認知症になると予測されており、その予防や発症後のケアなどへの意識が高まっています。
認知症には進行段階があり、認知症の予備群として軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)があり、日本には400万人ほどいるといわれています。一方、MCIは適切な予防策を講じることで約16~41%の人が正常レベルに回復することがわかっています※2。そのため、MCIの状態を早期に発見し適切な対応を取ることが重要といわれています。
しかし、認知機能検査の手法は、医療機関での検査が必要なHDS-R(Hasegawa's Dementia Scale-Revised:改訂長谷川式認知症スケール)やMMSE(Mini-Mental State Examination:ミニメンタルステート検査)などを活用することが一般的で、初期段階から医療機関で検査を行う人は少なく、結果として認知機能の低下に気づくのが遅れたり、定期的な認知機能の確認が難しくなる傾向があります。
2. 本研究の実施概要
本研究の実施概要は以下の通りです。
(1)定期的な脳の健康チェックの有効性評価
NTT Comが提供する電話で脳の健康状態を確認できるサービス「脳の健康チェック」※3を活用することで、認知機能の低下に早期に気づくこと、および定期的に認知機能の状態を確認し、行動変容を起こすことが認知症の予防に効果があるかについて評価します。
(2)マックビーサプリメントの有効性評価
マックビーが提供するツルレイシ草を成分とするマックビーサプリメントは、高い抗酸化能力を持っており認知機能の低下を抑える可能性があることから、認知症対策のひとつとしての有効性について評価します。
3.3者の役割
京都大学:研究実施主体、データ分析
マックビー:健康サプリメントの提供と評価
NTT Com:認知機能評価方法の提供(「脳の健康チェック」)、データ蓄積および分析環境の提供
4. 今後について
京都大学は本研究によって、健康な脳機能を維持するための行動変容や認知機能の低下を抑える方法の確立に貢献します。
NTT Comはより簡単・便利に脳の健康を確認できる環境を提供することで、「認知症で不安になる本人・家族・企業が少なくなる社会へ」の実現をめざします。
マックビーは認知機能の低下に対して、本研究においてサプリメントの有効性の確認を行い、社会における尊厳の回復の一助をめざします。
※1:2015年1月、厚生労働省および関連11府省庁で策定し発表された認知症施策推進総合施策(新オレンジプラン)を参照しています。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/nop1-2_3.pdf
※2:厚生労働省:「あたまとからだを元気にするMCIハンドブック」を参照しています。
https://www.mhlw.go.jp/content/001100367.pdf
※3:「脳の健康チェック」はNTT Comが提供するサービスです。電話での会話によりAIが脳の健康状態を把握し、利用者へその場でフィードバックします。サービス詳細は下記をご参照ください。
https://www.ntt.com/business/lp/brainhealth.html
■関連リンク
電話で脳の健康状態を確認できる法人サービス「脳の健康チェック」を提供開始(2024年4月3日)
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2024/0403.html
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