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松伯美術館開館30周年記念特別展 「文化勲章 三代の系譜 上村松園・松篁・淳之展」を開催します。

世紀を超えてそれぞれの道を究め繋いできた上村家三代の美の系譜を紹介

 近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、開館30周年を記念して、2024年5月18日(土)から7月15日(月・祝)まで松伯美術館開館30周年記念特別展「文化勲章  三代の系譜  上村松園・松篁・淳之展」を開催します。

 上村松園は格調高い美人画で1948年に女性として初めて文化勲章を受章しました。松園の息子・松篁は花鳥画の世界で新たな日本画表現を切り開き、1984年に同章を受章。そして、花鳥画を通して東洋独自の絵画空間を追求してきた松篁の長男・淳之が2022年に同章を受章しました。日本画の分野で三代にわたり文化勲章を受章した事例はこれまでにない空前の快挙です。

 松園、松篁、淳之はそれぞれ描く対象や画風は異なりますが、日本画ならではの美を追い求める情熱や根底にある美意識は受け継がれてきています。

 本展では、3人の画業を振り返り、他館所蔵作品も含め、それぞれの名品約60点を一堂に展観します。特に上村松園の作品(本画)については、「月蝕の宵」(大分県立美術館蔵)など当館で初めて展示する作品も含め、すべて他館所蔵作品です。

 本展開催期間中にご来館いただいた皆さまに、開館30周年記念クリアファイルをプレゼントします。

    詳細は別紙のとおりです。  

 上村松園「月蝕の宵」大正5年(1916)大分県立美術館蔵

艶やかな着物を来た女たちが月蝕を鏡に映して楽しんでいる。著作にも繰り返し取り上げられており、松園自身にとっても思い出深い作品と思われる。



別紙

1. 名  称  松伯美術館開館30周年記念特別展  文化勲章 三代の系譜 上村松園・松篁・淳之展

2. 開催期間  2024年5月18日(土)~2024年7月15日(月・祝)

3. 主  催  公益財団法人 松伯美術館、読売新聞社

4. 会  場  松伯美術館

5. 休 館 日  月曜日(ただし、7月15日は開館)

6. 開館時間  午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時00分まで)

7. 入 館 料  大人〔高校生・大学生を含む〕1,400円、小・中学生700円

        ・20名以上は団体割引(入館料1割引)

        ・障がい者手帳のご提示によりご本人と同伴者1名まで入館料2割引

8. 展示作品数  約60点

9.  主な展示作品 ※作品名に下線のあるものは当館初展示

 ●上村松園 

  【通期展示】「月蝕の宵」大分県立美術館蔵、「静」東京国立近代美術館蔵、「初雪」大川美術館蔵 ほか

  【5/18~6/16展示】「青眉」吉野石膏コレクション、「春さめ」大分県立美術館蔵 ほか

  【6/4~6/16展示】 「夕暮」京都府立鴨沂高等学校蔵(京都府文化博物館管理)

  【6/18~7/15展示】「砧」山種美術館蔵、「美人詠哥」吉野石膏コレクション ほか

 ●上村松篁

  【通期展示】「蓮」・「熱帯花鳥」・「真鶴」・「松虫草」松伯美術館蔵 ほか

  【5/18~6/16展示】「杜若」神奈川県立近代美術館蔵、「閑庭迎秋」松伯美術館蔵

  【6/18~7/15展示】「池」京都市美術館蔵

 ●上村淳之  

  【通期展示】「秋映」・「双鶴」松伯美術館蔵、「十二支」京都花鳥館蔵、「月の水辺」個人蔵 ほか

  【5/18~6/16展示】「憩」松伯美術館蔵

  【6/18~7/15展示】「雁金」 京都市美術館蔵

10.  その他  本展覧会開催期間中、ご入館の皆さまに開館30周年記念クリアファイルをプレゼントします。

   ※お一人様一部、無くなり次第、終了。

以 上



《参考画像》

上村松園「静」

昭和19年(1944)

東京国立近代美術館蔵


上村松園「青眉」

昭和9年(1934)

吉野石膏コレクション


上村松園「砧」

昭和13年(1938)

山種美術館蔵


上村松篁「杜若」

昭和53年(1978)

神奈川県立近代美術館蔵


上村淳之「十二支 辰」

平成18年(2006)

京都花鳥館蔵



《参考》

〇松伯美術館について

 松伯美術館は、上村松篁・淳之両画伯からの作品の寄贈と近畿日本鉄道株式会社(現 近鉄グループホールディングス株式会社)からの基金出捐により1994年3月に開館した。

 当美術館では、上村松園・松篁・淳之三代にわたる作品、下絵、写生等、美術資料の収集と保管、展示を通じ、三代の画業を紹介することを目的としている。また、広く日本画の普及、作家の育成を図るため、特別展、公募展等も開催している。

 

○当館の名称の由来

 「松」は、松園・松篁両画伯の名前と、美術館所在地である故佐伯勇近鉄名誉会長旧邸の庭に植えられている百数十本の松に、「伯」は、画伯の伯と佐伯氏の伯あるいは邸内の茶室の号、「伯泉亭」に由来するものである。また「松伯(しょうはく)」の音は、常磐木である「松柏」にも通じるようにとの意味が込められている。

松伯美術館 (外観)※大渕池の対岸から臨む。


【開館時間】 10時~17時(入館は16時まで)

【休館日】  月曜日、年末年始、展示替期間

【電話番号】 0742-41-6666

【所在地】  〒631-0004 奈良市登美ヶ丘2丁目1番4号

【館長】   上村 淳之

【所蔵作品数】上村松園・松篁・淳之の作品 約600点 ほか


●上村松園

明治8年(1875)~昭和24年(1949)

京都に生まれる。鈴木松年、幸野楳嶺、竹内栖鳳に師事。1948年、女性として初めての文化勲章を受章。京都の風俗、歴史、謡曲の物語等に取材した気品ある格調高い女性像を描く。


●上村松篁

明治35年(1902)~平成13年(2001)

京都に生まれる。母は上村松園。京都市立絵画専門学校に学び、西山翠嶂に師事。1948年、日本画団体「創造美術」の結成に参加。1984年、文化勲章受章。近代的造形、色彩感覚を取り入れた花鳥画で知られる。


●上村淳之

昭和8年(1933)〜

京都に生まれる。父は上村松篁。京都市立美術大学に学び、在学中より新制作協会展に入選。以後、同展及び創画展を中心に作品を発表する。東洋独自の空間表現を模索しながら花鳥画の新しい展開を求め研鑽を重ねている。2022年文化勲章を受章。

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