九州発!“ナイジェリア布”のオーダー服を、SNSで全国へ 大分県の主婦が円安の打撃を乗り越え、 2024年6月14日から3日間、東京で展示会を開催
2024.05.14 09:30
ギャラリーカフェ ジョルジュ(東京都世田谷区)は、ナイジェリアから直輸入した希少な布地を紹介する展示会を2024年6月14日~6月16日に開催いたします。このナイジェリア布輸入は、大分県日田市に住む主婦がSNSを通じてナイジェリア青年と始めた事業です。その大胆な柄や鮮やかな発色が大分県在住の気鋭デザイナー達の手によって、洋服だけでなく和服にも仕立てられ、SNSでの全国注文が増えています。
大分県のデザイナーによる「クレイジーモモンガブラウス」
【日田の竹箸がキッカケだった、ナイジェリア布との出逢い】
大分県日田市に住む主婦・小関初美さんは、自然豊かな地元の風景や、箸で食事しているところなどをInstagramにアップしていました。2020年10月、それを見たナイジェリアの大学生から「そのお箸で食べてみたい」とのコメントをもらい、手元にあった日田の郷土品・竹の箸を送ったところ、2021年春にお礼の品々が自宅に届きました。その品を包んでいた木綿の布地にひと目で魅せられ、実費に若干の仲介料を上乗せして送金し、布地を送るよう頼みこんだのが始まりでした。2022年夏、届いた布地でスカートを作ったところ、涼しくて快適。その後、10回以上、その青年マーベラス・アウォデジさんより布を取り寄せ、浴衣・バッグ・鼻緒に布地を使った日田下駄などを作り、SNSに投稿してはすぐに買い手がつくという好反応。2023年9月には「アンカラTamo」として本格的に開業し、現在2人の現地バイヤーから仕入れています。
【止まらない円安に悩みつつ、布の価値を伝える】
現在大学を卒業し、決済担当として働いてくれているアウォデジさんとは、SNSのビデオ電話でやり取りしています。難しい二国間の送金や、輸送トラブル、布を扱い測る際の正確さなど、ビジネス面で指導を続け、いろいろ困難はありながらも、「いずれ、日本に留学させたい」と思うまでになっています。しかし、一番頭を悩ませるのは、円安問題。当初は1ドル115円からスタートしたレートがどんどん上がり、2024年5月現在は155円。同じ布でも1万円以上値上がりしてしまうという状況になっています。ナイジェリアコットンといっても、「アンカラ」「カンパラ」と製法によって手触りが異なるものがあり、現地では希少な藍染の「アディレ」も仕入れるなど、その多様性を伝えています。
【九州のクリエイターと組んで全国へ発信】
ナイジェリア布をひっさげ、車で県をまたいで展示会やマルシェに参加し、多くの人に広めようとしたものの、地元の女性たちの興味を得ることはなかなかできませんでした。ただ、そんな中、大分県で洋裁を手掛けるデザイナーがこの布地に惚れ込み、契約することができました。和服に仕立てたり、柄合わせによっても違った表情がでる、唯一無二なオーダー品として広がっています。
「今までアフリカ布は苦手と言っていたデザイナーさんが、ナイジェリアの布は違うと。この布を使うことで注文が増え、売上が二倍以上になったと言ってくれています。また佐賀県の着物着付け師のかたとも繋がりました。九州からナイジェリア布とそれによって元気になる様を発信していきたい」
1965年に、日本政府がODAの先駆けとしてナイジェリアに紡績工場(アレワ紡績)を作り技術提供したことで(その後、内紛によって撤退)ナイジェリア布には古き良き日本への不思議な懐かしさがあるといいます。
「そんな布地の背景も展示会では語っていきたい。いずれは、ナイジェリアにオフィスを構えて日本との懸け橋になれるよう、続けていきたいと思っています」(小関初美さん)
小関初美さん(左)と店主
【ナイジェリア布 アンカラTamo 展示会詳細】
日時 :6月14日・15日・16日 各日11時~17時
場所 :ギャラリーカフェ ジョルジュ
東京都世田谷区祖師谷3-36-29 TEL 03-6411-4333
小田急線祖師谷大蔵駅徒歩3分
内容 :大分県日田市「アンカラTamo」の手掛けるナイジェリア布の展示販売
雑貨や既製品もあります。ご飲食のワンオーダーをお願いします。
日田市でライブしたバンド用の衣装にも使用
<<ギャラリーカフェ ジョルジュ概要>>
創立: 2012年4月24日
代表: 森真弓
場所: 東京都世田谷区祖師谷3-36-29-2F
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