日本数学検定協会と日本福祉大学が「スポーツと数学」に関する 共同研究を開始 「誰もが参加可能なスポーツをつくる活動」と 「数学的活動」を融合させた学習プログラムの構築をめざす
算数・数学の実用的な技能を測る、実用数学技能検定「数検」(数学検定・算数検定、以下「数検」)を実施・運営している公益財団法人 日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:高田 忍、以下「当協会」)と、学校法人 日本福祉大学(所在地:愛知県知多郡美浜町、理事長:丸山 悟、以下「日本福祉大学」)は、スポーツをつくる活動および数学的活動を基軸とした学習プログラムの構築と実践をテーマとした共同研究を開始するにあたって、2024年5月1日(水)に日本福祉大学美浜キャンパスでセレモニーを開催しました。
本研究は、インクルーシブ教育の現状の課題や解決策の発見等を目的としたもので、「誰もが参加可能なスポーツをつくる活動」と「数学的活動」を融合させた学習プログラムの構築と実践およびスポーツと数学の関連性について、共同で調査研究を進めます。また、学校等における「スポーツと数学」を基軸とした学習カリキュラム構築もめざします。
■共同研究の概要
【研究テーマ】
スポーツをつくる活動および数学的活動を基軸とした学習プログラムの構築と実践
【研究の目的】
「誰もが参加可能なスポーツをつくる活動」と「数学的活動」を融合させた学習プログラムを構築し、学校等の教育現場での実践や、カリキュラムの検討等を通じて、インクルーシブ教育の現状の課題や解決策等の発見に寄与することを研究の目的とする。
【研究の概要】
「誰もが参加可能なスポーツをつくる活動」と「数学的活動」を融合させた学習プログラムの構築と実践およびスポーツと数学の関連性についての調査研究を進める。また、学校等における「スポーツと数学」を基軸とした学習カリキュラム等の検討も進めていく。
■研究代表者によるあいさつ
【藤田 紀昭 スポーツ科学部教授/日本福祉大学】
昨年から、日本数学検定協会のみなさまにはお世話になっており、すでに協力してきた経験もあるなか、共同研究開始のセレモニーを迎えることができ、とてもうれしく感じています。当初は数学とスポーツの連携は難しいと感じましたが、打ち合わせを重ねるなかで、新しい価値を創造すること、身体を使いながら学ぶことはおもしろい取り組みだと感じるようになりました。コロナ禍により対面で接する機会が減り、コミュニケーションが苦手な子どもたちも増えつつあるので、この共同研究が役立つことを願っています。
【高田 忍/公益財団法人 日本数学検定協会 理事長】
当協会では、さまざまな立場を有する人たちに対する、算数・数学の学習支援に取り組んできました。この取り組みをさらに進めていくには、他分野との連携が必須であると考えています。昨今では、従来のSTEAM教育にSportsの“S”を加えた、STEAMS(スティームス)教育がこれからの時代を生きぬくために必要だといわれています。こうしたことからも、藤田教授が取り組まれている、誰もが参加可能なスポーツを新たにつくる活動と、当協会の学習数学研究所が考える、数学的活動を組み合わせることにより、新たな価値を創造し、子どもたちが時代を生きぬく力を育成することに加え、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンについての課題解決に寄与していきたいと思います。
当協会は、今回の共同研究をとおして、当協会の行動指針である「私たちは、寄り添います」を体現し、人々の多様性を尊重し、より豊かになるような成功体験を提供してまいります。また、人類の発展に大きく寄与してきた数学の実用性・有用性を示すための学術研究事業をこれまで以上に推進し、充実させてまいります。
◆日本福祉大学について
日本福祉大学は、日本で最初の4年制社会福祉学部を開設し、ふくし(ふつうのくらしのしあわせ)を追求し続ける大学として、特徴をもつ市町のある知多半島の地の利を生かした、研究・教育環境づくりを行ってきました。また次世代に対するふくしへの気づきの提供、多領域との連携を図りながら、すべての人のふくしの実現をめざします。
【「数検」について】
実用数学技能検定「数検」(後援=文部科学省。対象:1~11級)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測り、論理構成力をみる記述式の検定で、公益財団法人 日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2006年以降は30万人を超え、また、数検を実施する学校や教育機関も18,000団体を超え、公費での活用も広がっています。以来、累計志願者数は700万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は40,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。
【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるIBT(Internet Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
【データサイエンス数学ストラテジストについて】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「データサイエンス数学ストラテジスト」は、データサイエンスの基盤となる数学スキルとコンサルティング力を兼ね備えた専門家として認定する資格制度で、2021年9月に新設しました。資格試験は、中級と上級の2つの階級があり、5肢択一のIBT(Internet Based Testing)形式で行います。データサイエンスの基盤となる基礎的な数学(確率統計・線形代数・微分積分)と実践的な数学(機械学習系・アルゴリズム系・ビジネス系数学)の理解度・習熟度を測定します。
【法人概要】
法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長 : 高田 忍
会長 : 甘利 俊一(帝京大学 先端総合研究機構 特任教授、
理化学研究所 栄誉研究員、東京大学名誉教授)
設立 : 1999年7月15日
事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)数学や学習数学に関する学術研究
(6)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL : https://www.su-gaku.net/
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。
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