<自転車の安全利用促進委員会レポート> 鹿児島県教育委員会主催「自転車通学許可校等担当者研修会」にて 「自転車通学指導セミナー」を7月26日(金)に開催 鹿児島県の教職員約30名が参加
自転車の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する自転車の安全利用促進委員会と一般社団法人自転車協会は、2024年7月26日(金)に鹿児島県教育委員会主催の鹿児島県運転技能向上センターで行われた『自転車通学許可校等担当者研修会』にて自転車通学指導セミナーを実施し、鹿児島県内の自転車通学、または日常の自転車乗車を認めている小・中・義務教育・高等・特別支援学校の教職員約30名が参加されました。
鹿児島県の中学生は、自転車事故件数は少ないものの、第一当事者割合は、全国でワースト4位と高い結果となっており、被害者になるだけではなく、加害者になってしまうケースが多いと考えられます(当委員会調査による)。本講演では、鹿児島県の中学生・高校生に自転車事故の多い要因について考えるほか、ヘルメット着用努力義務化によるヘルメットの重要性、他都道府県の自転車通学指導の好事例を紹介しました。
講師の遠藤まさ子(自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト)は、自転車の安全性、自転車を取り巻く法律、リスク予測・技術力の向上などの自転車通学指導のポイントを挙げながら、全国で実際に行われている取り組み事例を具体的に紹介しました。また、生徒が加害者になってしまう事故に関して「交通ルールだけではなく、なぜ必要なのかを伝えていくことが重要です。特にイメージしづらい事故の加害者になってしまうケースは、リアルな情報を伝えることで、重大さの理解につながります。」と解説しました。さらに自転車自体の安全性について指導していくことの重要性に触れ、「安全基準をクリアしたBAAマークの貼られた自転車を選ぶことや、メンテナンスの重要性を指導していくことは、快適性だけでなく安全性に直結するので、事故を未然に防ぐことができます。」と説明しました。
講演後は鹿児島県交通安全協会指導員による自転車運転の実技研修も行われました。ルールや自転車の車体自体の安全性についても改めて理解いただき、教職員の皆様が改めて自転車通学の安全指導について考える機会となりました。
【参加した教職員の感想】
・詳しい事例や大切な事を改めて知ることができたので、今後に活かしていきたいです。
・現状の課題について参考になりました。他県の事例を取り入れたいと思いました。
■参考資料
≪講師略歴≫
遠藤 まさ子
自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト
自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い各誌に寄稿。自転車の中でも子ども乗せ自転車、幼児車、電動アシスト自転車を得意とし、各種メディアで自転車の利活用、安全指導等解説を行う。
≪自転車の安全利用促進委員会≫
自転車の安全利用促進委員会とは、一般社団法人自転車協会の協力を受け、安全安心な自転車利用のための啓発活動を行う団体です。自転車の利用者の方々に快適な自転車生活を送って頂くため、購入時に知っておくべき自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーなどの情報発信を行っています。また、活動の一環として教職員や学生を対象とした、自転車通学指導セミナーも全国で開催しています。
≪BAAマーク≫
BAAマークは、一般社団法人自転車協会が定める自転車安全基準に適合した自転車に貼られています。自転車安全基準には全部で約90項目の検査項目があり、ブレーキ制動性能、フレーム・駆動部の強度、ライトの光度、リフレクターの反射性能などの検査に合格する必要があります。
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