GfK/NIQ Japanは、世界主要約60ヶ国における小売店販売実績データ等をもとに、世界市場規模相当に拡大推計した2024年4-6月のスマートフォンの販売動向および今後の見通しを9月5日に発表した。

・2024年4‐6月の世界スマートフォン販売数量は前年比4%増と1‐3月に続きプラスを維持、低価格帯が牽引
・2024年は前年比微増、2025年は前年並みの販売数量を予測

　4‐6月の世界スマートフォン販売数量は前年比4％増で、1‐3月に続きプラスの推移だった。前年同期の落ち込みが大きかった新興市場を中心に複数の地域で前年比増の販売となった。価格帯別では低価格帯(USD-250)が伸びを牽引した。新興市場の回復が貢献したほか、先進市場でも他の価格帯より強い伸びが見られた。中価格帯(USD250-500)は1‐3月に続き前年比減で、多くの地域でマイナスの推移が続いた。高価格帯(USD500+)は市場全体よりは弱かったものの1‐3月に続き前年比プラスの販売だった。中でもUSD800+帯は折り畳みやAI機能を搭載したスマートフォンといった話題性の高い製品も多く、USD500-800帯よりも強い伸びを示した。

　2024年後半は下落幅の縮小がさらに進んだ時期との比較となりこれまでより前年比が鈍化する見方で、年間で前年比微増の予測だ。2025年は物価高の影響緩和や消費の回復による追い風を想定する一方、2024年の前年比伸びが大きい新興地域は反動で伸長率の見込みが厳しくなることが推測される。そのような点を考慮し、現時点で25年は24年並みの販売数量を予測している。