努力義務化から1年。JA共済連が自転車のヘルメット着用に関す...

努力義務化から1年。JA共済連が自転車のヘルメット着用に関する本音を大調査! 認知率は8割超でも着用しているのはわずか4人に1人! 非着用理由は、似合わないよりも「面倒くさい」 一方、着用者の9割はリスクに対して高い意識を持っている。 自転車乗用中のリスクを正しく認識することによりヘルメット着用率向上へ

JA共済連(全国共済農業協同組合連合会・代表理事理事長 村山 美彦)は、令和6年秋の全国交通安全運動(2024年9月21日(土)~30日(月)まで)に合わせて、全国の男女15歳~84歳の“自転車利用者“と“自転車非利用者(歩行者や自動車ドライバーなど)”計22,400人を対象に、自転車の交通ルールや自転車のヘルメット着用に関する大規模意識調査を実施しました。


努力義務化を認知している人は各年代8割以上。内容まで理解している人も7割を超える一方で、ヘルメット着用者はおよそ4人に1人(世代別では20代男性が高く、50代女性が低い結果に)

令和5年4月1日から施行された自転車利用者のヘルメット着用努力義務化を認知している人はどの年代においても80%以上で、年代が高くなるほど認知度も高かった。また、その内容を正しく解釈できている人は70%を超えた。

一方で、着用している人は全体の26.2%。認知・理解は高くても、ヘルメット着用を実践するには至っていない。なお、着用率が一番高かったのは20代男性(37.7%)で、一番低かったのは50代女性(13.6%)。

非着用の一番の理由は、似合わないよりも「面倒くさい」

自転車乗用中にヘルメットを着用しない理由は、「ヘルメットの着用が面倒だから」(82.8%)が一番高く、「似合わない」(57.6%)を上回った。ヘルメットの準備や保管場所、持ち運びといった煩わしさがヘルメット着用を妨げる大きな原因の一つのようだ。

ヘルメット着用者はリスクに対して高い意識!着用理由は約9割が「自分自身の安全のため」

ヘルメットを着用している人に着用理由を聞いたところ、「自分自身の安全のため」(89.4%)、「交通事故のニュースを見てもしものことを考えている」(79.4%)など、交通事故のリスクに対して高い意識を持っていることがわかった。

自転車非利用者の8割以上がヘルメット着用者に好印象!ヘルメット着用への関心も高い

自転車非利用者(歩行者・ドライバー)は、ヘルメット着用者に対して「命を守るための行動で常識的だと思う」(83.3%)、「法令をしっかり守る姿勢は素晴らしい」(83.1%)と好印象を持っている。

また、自転車利用者の守れていないと思う交通ルールについて、「自転車乗用中はヘルメットを着用すること」(42.3%)がトップになるなど、今般の改正道路交通法の施行を契機に、社会全体のヘルメット着用への関心も高まっている。


JA共済連では、自転車利用時のヘルメット着用の重要性を認識していただくため、地域貢献活動WEBサイト「ちいきのきずな」において、動画「自転車乗るならヘルメット!~かぶろう、大切な命を守るために~」(https://social.ja-kyosai.or.jp/bicycle_helmet/)を公開しています。

「自転車利用者のヘルメット着用に関する調査」調査結果の詳細

■ヘルメットの着用努力義務化を認知している人は8割以上。7割超の人が内容まで理解している。一方、ヘルメットを着用しているのは4人に1人!(トップは20代男性!ワーストは50代女性)

自転車を利用している男女11,200人を対象に、自転車乗用中にヘルメットを着用しているかを調査。その結果、着用している人は全体の26.2%でした[図1]。

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。


着用率が一番高かったのは20代男性で、「常に着用している」(21.8%)、「おおむね着用している」(15.9%)を合わせて37.7%でした。一方、一番低かったのは、13.6%で50代女性でした[図2]。

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。


改正道路交通法の施行により、令和5年4月1日から年齢を問わず自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。このことを知っているかを調査すると、どの年代においても80%以上の人が認知しており、年代が高くなるほど認知度も高い傾向がありました[図3]。

また、理解度を調べるため、法令の解釈に関する選択肢のうち正しい解釈を選ぶ質問をしたところ、正しい解釈である「着用を努めることが義務付けられ、違反時の刑事罰や行政罰なし」と回答した人は73.1%となりました[図4]。


ヘルメットの着用努力義務化についての認知・理解は進んでいる反面、自転車利用者の着用率の低さがうかがえました。


■非着用の一番の理由は、似合わないよりも「面倒くさい」が原因

自転車乗用中にヘルメットを着用しない人を対象に、その理由を尋ねました。「非常に当てはまる」「ある程度当てはまる」と回答した人は、「似合わない」(57.6%)よりも、「ヘルメットの着用が面倒だから」(82.8%)の方が多くなりました。似合わないということよりも、「面倒くさい」という気持ちがヘルメット着用を妨げる原因のようです。

また、心理面から理由を探ったところ、男女の差が見られました。より心理的な壁があるのは女性で、「ヘルメット姿の自分が気恥ずかしいから」(男性46.9%、女性65.4%)、「ヘルメットが似合わないから」(男性48.9%、女性65.2%)に、それぞれ65%以上が「非常に当てはまる」「ある程度当てはまる」と回答。中でも男女差が最も大きかったのは、「ヘルメットのデザインが気に入らないから」(男性44.9%、女性64.7%)で、約20%の差がありました[図5]。

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。


■着用者はリスクに対して高い意識を持っている!着用理由に約9割が「自分自身の安全のため」

自転車乗用中にヘルメットを着用する人を対象に、その理由を聞くと、「自分自身の安全のため」(89.4%)、「交通事故のニュースを見てもしものことを考えている」(79.4%)などが主な回答でした[図6]。

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。


また、心理面から理由を探ったところ、61.3%が「ヘルメット着用が習慣化し、着用しないと落ち着かないから」と回答。ヘルメット着用者は、見た目よりも、着用しないリスクを理解し、着用が習慣化されている傾向がみられました[図7]。

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。


■歩行者・ドライバーが、自転車利用者の行動に対して重視する交通ルールは「ヘルメット着用」。着用者は「命を守るための行動で常識的だと思う」「法令をしっかり守る姿勢は素晴らしい」

歩行者・ドライバーを対象に、自転車利用者の守れていないと思う交通ルール1位は「自転車乗用中はヘルメットを着用すること」で42.3%、2位は「歩道通行時は、自転車は車道よりを徐行・もしくは降車して歩行すること」(37.6%)、3位は「一時停止(止まれ)などの標識に従うこと」(32.0%)でした[図8]。

また、ヘルメット着用者に対してどのように感じるかを調べると、「命を守るための行動で常識的だと思う」(83.3%)、「法令をしっかり守る姿勢は素晴らしい」(83.1%)、「安心感がある」(80.5%)となりました。また、「誠実そうに見える」(75.7%)や「好意的に感じる」(74.7%)という回答もあり、世間からは、好印象を持たれていることが分かります。さらに、「かっこいいと思う」(42.6%)、「快適そうに感じる」(40.8%)と感じる人がいることも判明しました[図9]。


■着用率が向上するきっかけは法的環境の整備。非着用者では6割以上が「ヘルメットの保管場所や持ち歩きに困らないですむ時」「自転車の運転に不安を感じた時」と回答

ヘルメット着用率が向上するきっかけはどのような時かを聞くと、ヘルメット着用者、非着用者、自転車に乗らない歩行者・ドライバーの3つのグループとも共通して、「ヘルメットの着用が義務化した時」(着用者82.5%、歩行者・ドライバー82.0%、非着用者80.8%)や、「ヘルメット非着用者に対して罰金刑が課せられることになった時」(78.1%、82.1%、80.7%)、「ヘルメット着用に対する取り締まりが強化した時」(79.7%、81.2%、77.6%)など、法的環境による回答に票が集まりました[図10]。

非着用者に焦点を当てると、「自転車から降りた後、ヘルメットの保管場所や持ち歩きに困らないですむ時」(66.6%)や「自転車の運転に不安を感じた時」(62.0%)、「自分や身近な人が交通事故にあいそうになった/実際に事故にあった時」(60.6%)にも票が集まりました[図11]。


■着用を検討する言葉・着用を促す言葉1位は「あなたの命が大切だから着用してね」

ヘルメット非着用者に対し、「大切な人があなたにヘルメット着用を促そうとする時、どのように言われたら着用を検討しますか?」と質問。また、ヘルメット着用者・歩行者・ドライバーに対しては「大切な人にヘルメットの着用を促す時、どのような言葉をかけますか?」と質問したところ、最も多かった答えは、いずれのグループも共通して「あなたの命が大切だから着用してね」(非着用者34.4%、着用者46.1%、歩行者・ドライバー45.8%)でした[図12]。


以上の調査結果から、どのグループも「ヘルメットは命を守るものだ」という共通認識があり、大切な人の命を守りたいという思いは社会に共通した思いだと言えます。自転車のヘルメット着用に対し「面倒くさい」で済ますのではなく、あなたの大切な命のために、そして、あなたの安全を心から願う人のために、ヘルメットを着用してほしいと考えます。


JA共済連では、引き続き、交通事故のない社会をめざして、交通事故の未然防止や交通事故被害者支援など、さまざまな活動に取り組んでまいります。


【調査概要】

・調査テーマ:自転車および自転車利用者ヘルメット着用状況に関する調査

・調査方法:WEBアンケート調査

・調査対象者:全国の15歳~84歳の“自転車利用者“と“自転車非利用者(歩行者や自動車などのドライバー)” 計22,400人

・調査実施日:2024年8月9日(金)~8月22日(木)

・調査主体:JA共済連(全国共済農業協同組合連合会)

・調査機関:株式会社 市場開発研究所

「自転車乗るならヘルメット!」を社会全体の合言葉に

■ヘルメット着用率向上のための啓発動画を紹介

JA共済連のWEBサイト「JA共済地域貢献活動ちいきのきずな」では、「自転車乗るならヘルメット!~かぶろう、大切な命を守るために~」というテーマで、自転車利用時のヘルメット着用の重要性を動画でわかりやすく解説しています。

今回実施した調査結果によると、自転車利用者の年齢や生活スタイルによってヘルメット着用に対する抵抗感は様々ですが、ヘルメットを着用する必要性はただ一つ、それは、大けがのリスクを大幅に軽減し、自転車利用者の命を守るためです。

交通ルールを守ること、そして「自転車乗るならヘルメット!」を社会全体の合言葉にし、ヘルメット着用率の向上を目指しています。


<自転車乗るならヘルメット!〜かぶろう、大切な命を守るために〜 特設WEBサイト URL>

https://social.ja-kyosai.or.jp/bicycle_helmet/




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