「普通財産の貸付制度 3」新日本法規WEBサイト法令記事を2024年10月17日に公開!
2024.10.18 16:50
新日本法規出版株式会社(所在地:愛知県名古屋市中区栄1丁目23番20号、代表取締役社長:河合誠一郎)は、新日本法規WEBサイト法令記事「普通財産の貸付制度 3」を2024年10月17日に公開しました。
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https://www.sn-hoki.co.jp/
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執筆の背景
新日本法規WEBサイトでは弁護士・税理士・社会保険労務士等先生方の興味・関心のあるテーマ、もしくは話題の判例などを基に法令記事を執筆していただいております。
どの分野の先生がどんなテーマの記事をご執筆いただけるかは公開までのお楽しみです。
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今回のテーマは「普通財産の貸付制度 3」
行政財産の使用許可制度と普通財産の貸付制度における法的性質の違いによって、様々な側面で異なる結論が導き出されます。特に期間満了後の使用継続の場面における借地借家法等の適用(法定更新等の適用)の影響は大きく、どちらであるかは結果を左右する重要な事柄です。
また、それが明確な事案ではそれぞれの性質に沿った検討だけで済みますが、事案(特に古くから続く事案)によっては、その形式・形態から問題になり争われる場合もあり、注意が必要です。
行政財産以外の一切の国有財産が普通財産(地方自治体については、行政財産以外の一切の公有財産が普通財産)であり、国や地方自治体は財産台帳を作成し、変動の都度記録し、適正に管理しなければいけません。
両制度のどちらにあたるかが争われた例として、財産所有者(自治体)が行政財産(土地)の使用許可が終了したとして所有権に基づき建物収去土地明渡し等を求めたのに対し、明渡し等を求められた財産使用者側が対象財産は普通財産であるとして、過去に設定された借地権等を主張して争った事案があります。
裁判所は判断に際して、関連台帳の記載内容との整合性や財産表の性質、当時の地方自治法の改正状況、当時の国有財産の使用収益に関する取扱いの状況等を分析し、対象財産の取得経緯や位置関係、旧建物所有主体の借地権に関して更新や譲渡合意等がされた事情が認められないこと、法改正より後の一定時期から長期間に渡り使用許可の手続きが双方の間でほぼ継続されていた経緯等にも着目しました。そして、地方自治法第238条4項を示した上で、対象財産が普通財産であると認めることはできないと判断し、明渡し請求を認容しました。
裁判所の検討内容を見ると、使用者と財産所有者との間でこれまで取り交わされた内容に限らず、対象財産の取得目的、その後の管理態様や利用状況、台帳等の記録管理等行政内部の取扱い状況、使用開始経緯や途中経過等、すなわち「当該財産を取り巻くこれまでの経緯・経過」が重要な要素になり得ることがわかります。
また、財産使用が古くから続いてきたものについては、途中の法改正の影響や当初の目的、途中経過、これまでの双方の対応状況(認識)等も考慮しなければなりません。
土地明渡しの事案では使用者側・所有者側のどちらにとっても、結果によって大きな負担を伴うため、事案検討の際に上記の点について確認しておく必要があると考えます。
行政財産の使用許可制度と普通財産の貸付制度における法的性質の違いについて、実際の判決事案を取り上げて解説した「普通財産の貸付制度 3」は下記より全文お読みいただけます。
執筆者
髙松佑維(弁護士)
「普通財産の貸付制度 3」
https://tinyurl.com/25zk4u34
また、それが明確な事案ではそれぞれの性質に沿った検討だけで済みますが、事案(特に古くから続く事案)によっては、その形式・形態から問題になり争われる場合もあり、注意が必要です。
行政財産以外の一切の国有財産が普通財産(地方自治体については、行政財産以外の一切の公有財産が普通財産)であり、国や地方自治体は財産台帳を作成し、変動の都度記録し、適正に管理しなければいけません。
両制度のどちらにあたるかが争われた例として、財産所有者(自治体)が行政財産(土地)の使用許可が終了したとして所有権に基づき建物収去土地明渡し等を求めたのに対し、明渡し等を求められた財産使用者側が対象財産は普通財産であるとして、過去に設定された借地権等を主張して争った事案があります。
裁判所は判断に際して、関連台帳の記載内容との整合性や財産表の性質、当時の地方自治法の改正状況、当時の国有財産の使用収益に関する取扱いの状況等を分析し、対象財産の取得経緯や位置関係、旧建物所有主体の借地権に関して更新や譲渡合意等がされた事情が認められないこと、法改正より後の一定時期から長期間に渡り使用許可の手続きが双方の間でほぼ継続されていた経緯等にも着目しました。そして、地方自治法第238条4項を示した上で、対象財産が普通財産であると認めることはできないと判断し、明渡し請求を認容しました。
裁判所の検討内容を見ると、使用者と財産所有者との間でこれまで取り交わされた内容に限らず、対象財産の取得目的、その後の管理態様や利用状況、台帳等の記録管理等行政内部の取扱い状況、使用開始経緯や途中経過等、すなわち「当該財産を取り巻くこれまでの経緯・経過」が重要な要素になり得ることがわかります。
また、財産使用が古くから続いてきたものについては、途中の法改正の影響や当初の目的、途中経過、これまでの双方の対応状況(認識)等も考慮しなければなりません。
土地明渡しの事案では使用者側・所有者側のどちらにとっても、結果によって大きな負担を伴うため、事案検討の際に上記の点について確認しておく必要があると考えます。
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新日本法規出版株式会社(https://www.sn-hoki.co.jp/)
カスタマーリレーション局 担当:井上
TEL : 0120-089-339 FAX : 052-220-1455
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