イタリアのパスタ最大メーカー「パスタガロファロ」と調理師学校...

イタリアのパスタ最大メーカー「パスタガロファロ」と 調理師学校「ニコ・ロミート・アカデミー」が来日  東京でシェフ向け料理セミナーを開催

2024年10月16日、イタリア最古のパスタメーカー「パスタガロファロ」と「ニコ・ロミート・アカデミー」が、東京の服部栄養専門学校にて1日限りのシェフ対象の料理セミナーを開催しました。本イベントには、日本を代表する異なる料理カテゴリーのプロのシェフが招聘され、乾燥パスタの歴史からパスタ料理の技法、最先端の調理技術を共有する貴重な場となりました。


ニコ・ロミート・アカデミーのシェフと参加シェフ


「パスタガロファロ」は、日本国内では、株式会社明治屋が輸入販売を担い、同社の9種類以上のパスタ商品を販売しています。イタリアで国民食ともいえるパスタ料理について、パスタガロファロとニコ・ロミートシェフの考える調理法を広め、パスタ料理への理解を深めることを目的としています。

デモンストレーションでは、ニコ・ロミートシェフと共にアカデミーから来日したシェフ2人が3種のパスタ料理の調理法を実演。その後、8人のシェフがそれぞれの技法に挑戦し、試食を行うことで、乾燥パスタの調理法への理解を深めました。

今回来日したニコ・ロミートシェフは、「まずは、我々の考える現代のパスタの世界を知ってほしい。今回の様に全く異なるバックグラウンドを持つプロの料理人に、『パスタガロファロ』のパスタの魅力と調理法を伝えられたことは非常に有意義でした。共に調理し、会話をすることで、今後の日本におけるパスタの可能性を再認識しました」とコメントしました。


ニコ・ロミートシェフからの指導を受ける

乾燥パスタについての解説をするニコ・ロミートシェフ

ニコ・ロミートシェフと


【参加シェフからのコメント】

「新潟の米をどう生かすか?ということを常に考えて料理をしているが、イタリアも同じ様にパスタへの深い歴史と敬意が感じられ面白かった。これまで料理にパスタを加えたことはないが、和食でもどう取り入れられるか考えたい」(桑木野 恵子氏)


「パスタの調理はあまり慣れていないので、経験が必要だと思ったが、徐々に慣れて新ジャンルにも挑戦したい」(赤間 敏氏)


「年に2回以上イタリアに行っているが、日本人が美味しいと思うものとイタリア人が美味しいと思う料理は違うと思うが、両方をリスペクトして料理をしていきたいと感じた」(小倉 知巳氏)


「今回ニコシェフから技法を学べて非常に勉強になった。これまでパスタを店で出すことはなかったが、ひとつの素材として、店のメニューでも出すことを検討してみたい」(本橋 奈緒氏)



【参加シェフ】

坂本 健(「Cenci」京都)

桑木野 恵子(「里山十帖」新潟)

本橋 奈緒(「Julia」東京)

小倉 知巳(「Regalo」東京)

赤間 敏(「Ukiyo」東京)

川手 寛康(「Florilege」東京)

岡野 健介(「Unito」東京)

平山 秀仁(「Alter Ego」東京)



【調理デモンストレーションを行った料理と調理法の特徴】

乾燥パスタの調理は、パスタの種類を選び、調理時間、湯切り、ソースとの絡ませ方の適切な時間配分が非常に重要です。今回のデモンストレーションでは、パスタの調理法として特に「マンテカトゥーラ」と「リゾッタトゥーラ」の2つの技法に焦点を当てて学びました。これらの技法は、素材の持つ自然な風味を最大限に引き出すための重要なステップとなります。


マンテカトゥーラ:パスタにクリーミーな食感を与える技法で、茹で汁や脂肪分を用いてソースとパスタを滑らかに仕上げる技法。

リゾッタトゥーラ:リゾットのようにパスタを煮込み、ソースや調味料がより深くパスタに絡むようにする技法。


1. フェトゥッチェ・アーリオ・エ・オーリオ(パスタガロファロ・フェットチーネ使用)

にんにくとオリーブオイルを使ったシンプルな料理で、素材そのものの味わいを引き立てる調理技法が学ばれました。マンテカトゥーラの技法を用い、茹で汁とオリーブオイルでパスタをクリーミーに仕上げ、パスタガロファロのスパゲッティが持つ小麦の風味を存分に楽しむことができました。


フェトゥッチェ・アーリオ・エ・オーリオ


2. リガトーニ・アッラ・カルボナーラ(パスタガロファロ・リガトーニ使用)

グアンチャーレ、卵黄、ペコリーノチーズを使ったクラシックなカルボナーラでは、パスタとソースが一体となるような調理法が中心でした。リガトーニにソースがよく絡むよう、マンテカトゥーラの技法で滑らかに仕上げ、火加減とタイミングがアルデンテの食感を保つ鍵となりました。


リガトーニ・アッラ・カルボナーラ


3. タラとパプリカのスパゲッティ(パスタガロファロ・スパゲッティーニ 1.5mm使用)

干し鱈とローストしたパプリカを使い、リゾット風に仕上げた一品。リゾッタトゥーラの技法を用いてスパゲッティを煮詰めながら調理し、ソースがエマルジョン効果で深く絡み合うように仕上げました。通常のスパゲッティとは異なる食感と風味が生まれる点が特徴です。


タラとパプリカのスパゲッティ


◆パスタガロファロについて

パスタガロファロは、1789年にイタリアのグラニャーノで設立された歴史あるパスタブランドです。グラニャーノの理想的な気候と伝統的な製法を活かし、高品質なデュラム小麦を使用したパスタを製造しています。パスタガロファロは、厳選された原料と伝統に根ざした職人技術によって、最高のパスタを提供し続けています。日本国内では、株式会社明治屋がその輸入を担っており、9種類以上のパスタ商品が展開されています。



◆ニコ・ロミート・アカデミーについて

ニコ・ロミート・アカデミーは、ミシュラン星を持つシェフ、ニコ・ロミートが設立した料理学校です。アカデミーは、次世代のシェフに革新的な技術とクリエイティブなアプローチを教えることを目的としています。アカデミーでは、基礎から高度な技術まで、幅広いカリキュラムを提供しており、学生たちは料理の技法だけでなく、食材や文化への深い理解を学びます。実践的な授業を通して、学生は業界のプロフェッショナルと直接交流する機会を得ることができ、将来の料理人としての成長をサポートしています。



◆ニコ・ロミート

イタリアのアブルッツォ州出身、ミシュラン3つ星シェフであるニコ・ロミートは、「イル リストランテ - ニコ・ロミート」のコンセプトをドバイ、北京、上海、ミラノ、パリ、東京、ローマのブルガリ ホテルズ&リゾーツで展開。大胆かつシンプルにイタリア料理を再解釈し、クラシックなレシピを新たな基準に昇華させています。2011年に料理学校「ニコ・ロミート・アカデミー」を設立し、次世代のシェフたちに技術と創造性を伝授。素材本来の味を引き出すそのアプローチは、世界中で高く評価されています。

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