【11月25日は「いいにごり酢の日」制定 記念セミナー】 古くて新しい“江戸の食薬、酢酸菌にごり酢” 旨味豊かな酢酸菌で、腸活・免疫力アップをサポート
酢酸菌ライフは、お酢づくりに欠かせない「酢酸菌(さくさんきん)」の健康価値や日常生活での取り入れ方を広く発信する団体です。この度、酢酸菌ライフは11月25日の「いいにごり酢の日」を前に、2024年11月19日(火)に「江戸の食薬『酢酸菌にごり酢』に学ぶ 最新!名医の免疫・腸活術セミナー」を、江戸時代から続く日本庭園を有する東京「八芳園」にて開催しました。
世界最古の調味料ともいわれるお酢は、食はもちろんのこと、生薬としても人々の健康を支え続けてきました。中でも江戸時代ごろに流通していたと言われるお酢で、近年、古くからある酢の蔵元から、「にごり酢」が復刻されつつあります。
「にごり酢」のにごりの正体はお酢づくりに欠かせない菌、「酢酸菌」です。そんな酢酸菌の研究が進み、免疫、腸活、さらには旨味など、一般的なお酢とはひと味違った「美味しくてからだに良い」成分だということがわかってきました。本セミナーでは、そんな酢酸菌・にごり酢の研究の最新情報や、美味しく食べる方法について、蔵元・江戸文化や発酵の専門家・医師・研究者など各界の専門家が一堂に会し、その魅力を解説しました。
<セミナーのポイント>
● にごり酢に含まれる「酢酸菌を食べる文化」を目指し、「11月25日をいいにごり酢の日」と制定
● 日本の伝統食「寿司」は、江戸時代、庶民に「酢」が普及したことで大きく広がったとされる
● 「酢酸菌にごり酢」は、江戸当時の製法を受け継いだ、旨味のある伝統酢
● 古くから人々の健康を支えてきた酢酸菌は、風邪・花粉症・疲労・倦怠感をはじめとする、4つの免疫トラブルに有効
● 酢酸菌の最新研究結果として、腸活への効果、さらに納豆菌と組み合わせることによる相乗効果がある
■江戸の食薬、「11月25日はいいにごり酢の日」を制定
お酢づくりに欠かせない菌「酢酸菌」。江戸時代ごろは、ろ過の技術が発達していなかったことから、酢酸菌を含んだ「にごり酢」が流通していたとも言われています。
江戸時代後期の飲食保健書『随息居飲食譜』には、『醋は、酸味があり性質は温かで、食欲を増進し、肝臓を養い守り、筋骨を強くし、寒さを取り除いて体を温め、酒毒を解し、消化を助け、気の流れを良くし、邪気を払う効能があります。魚や蟹の毒を解く作用があり、古い酢は味が濃く香りが豊かで、効能もより優れます』と記載があることから、当時の食薬として、旨味が残った酢が使われていたということが伺えます。
そんな江戸時代の発酵食品である酢酸菌にごり酢が「美味しくて、からだにいい」という歴史から、酢酸菌ライフ参画企業のキユーピーは、酢酸菌の研究・解析を重ね、江戸時代の製法を受け継いだ福岡の庄分酢は酢酸菌にごり酢を復刻し世の中に届けてきました。今後もさらに多くの人に味わっていただくとともに、「酢酸菌を食べる文化」を目指し、冬本番に備えてもらうことを目的に11月25日を「いいにごり酢」の日と制定したことを発表しました。
■江戸の食から紐解く、酢の重要性
約260年続いた江戸時代は食文化革命が起きた時代でもあります。1日2食から3食へ、生きるための食から楽しむための食の時代へ移り変わっていきました。当時の文献を見てみると、お酢の価値が進化し、広がりをみせていったことが伺えます。そんな江戸当時のお酢の製法は粗ろ過だったということから、江戸料理文化研究家の車先生は「当時のお酢は酢酸菌が残ったにごり酢もあった」と解説しました。当時の酢料理としては、「酢漬け」や「なます」、「ぬた」などがあげられるほか、中でも、現代の食事にも通ずる代表例として寿司があります。
江戸時代以前は塩漬けした魚をごはんにつけて熟成させる「なれずし」や「なまなれ」が主流で、現在のような酢飯は使われていませんでした。そんな古代の寿司が現在の形の握りずしに変化した背景には酢が。当時は冷蔵庫がない時代。魚を火で焼いたり、酢や塩で締めたり、煮たりと様々な技法が発展していきました。寿司ネタと同様にシャリに関しても、乾燥や傷みを防ぐための方法として、酢を混ぜるようになりました。酢には寿司ネタの劣化を防ぎつつ、ネタや米の味を高める意味があります。
その当時江戸中に広がったお酢は「粕酢」と呼ばれ、旨味や甘味を含んでいたそうです。このように、江戸時代の酢の変革がなければ、現在のような生魚を食べる文化が世界に広がらなかったと言えるかもしれません。
■旨味豊かな酢酸菌で、腸活・免疫力アップ
古くから人々の健康を支えてきた酢酸菌。他の菌とは異なる特徴をもつことから、これからの季節、気になる風邪・花粉症・疲労・倦怠感をはじめとする、4つの免疫トラブルにはたらくことが明らかになっています。なぜなら酢酸菌は、(1)乳酸菌や納豆菌には押せない免疫スイッチ(TLR4)を押す、(2)全身に号令を出す免疫の司令塔を活性化するの2つのパワーを兼ね備えているからです。
そんな酢酸菌の最新研究として「腸活」への効果が期待されています。便秘に悩む女性25人に毎日大さじ1杯のにごり酢生活を4週間試してもらったところ、「排便回数・排便数が優位に改善」し、「どんな腸でも理想的な便の状態に近づいた可能性」があります。腸には、身体全体で7割もの免疫細胞が集まっているといわれていますが、ほかの発酵食品にも負けず劣らずの腸活パワーがあると示唆されます。
また、酢酸菌は乳酸菌と組み合わせることで、免疫をより強力に活性化することも研究として明らかになっていますが、今回新たに納豆菌と組み合わせることでの相乗効果も判明しました。石原新菜先生は、「腸への効果はもちろん、お互いの効果を高め合うことができる酢酸菌を生活に取り入れて、日々の体調を整え、外敵に負けないからだをつくっていきましょう」と締めくくりました。
■酢酸菌にごり酢の「うま酸っぱい(旨味+酸味)」を体感
腸活効果も期待される酢酸菌。今回は当日参加者限定の特別メニューとして、八芳園のシェフが監修する「酢酸菌にごり酢メニュー」を提供しました。発酵マイスターで料理家の榎本美沙さんが、食材の組み合わせやからだに嬉しいポイントを解説しました。にごり酢の良い香りが会場内に広がり、参加者にはその旨味を体感いただきました。
<提供メニュー ※当日限定>
● フムスと魚介のタルタル にごり酢マヨネーズ:植物性タンパク質や食物繊維が豊富に含まれているひよこ豆のペーストが腸にうれしい、酢酸菌にごり酢の自家製マヨネーズの旨味を味わえる一品。
● 納豆と魚介を乗せた江戸玉川屋うどん:出汁にごり酢を加えることで旨味がありながらもさっぱりと。また、納豆と合わせてとることで免疫の相乗効果も。
● 本鮪の握り寿司 2貫:寿司酢ににごり酢を使用。まろやかで旨味がぐっと増す酢飯に。
■登壇者プロフィール
車 浮代 先生 江戸料理文化研究家/時代小説家
1964年大阪生まれ。江戸文化、特に浮世絵と江戸料理に造詣が深い。大阪芸術大学デザイン学科卒業。映画監督・新藤兼人氏に師事し、シナリオを学ぶ。現在は作家の柘いつか氏に師事。『第18回シナリオ作家協会 大伴昌司賞大賞受賞』。2024年3月15日に江戸風キッチンスタジオ『うきよの台所ーUkiyo's Kitchenー』を埼玉大学の近くにオープン。近著に、『天涯の海 酢屋三代の物語』(潮文庫)、『気散じ北斎』(実業之日本社)『蔦屋重三郎と江戸文化を創った13人』(PHP文庫)などがある。
石原 新菜 先生 イシハラクリニック 副院長
2006年帝京大学医学部卒業。同大学病院で2年間の研修医を経て、現在は父・石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。主な著書「おいしくて体に効くお酢レシピ(扶桑社)」他多数。
主な所属学会:日本内科学会、日本東洋医学会
榎本 美沙 先生 料理家・発酵マイスター
発酵食品、旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評で、各メディアで活躍中。オンライン料理教室「榎本美沙の料理教室」を主宰。35万人以上登録のYouTubeチャンネル「榎本美沙の季節料理」、instagram@misa_enomotoも人気。著書に『毎日の発酵食材レシピ手帖』(Gakken)、『榎本美沙のひと晩発酵調味料』(主婦と生活社)など多数。2024年1月には、監修ブランド「tsumugi-te-(つむぎて)」にて、オリジナルにごり酢を発表。
■「酢酸菌ライフ」とは
【酢酸菌の健康価値や日常生活での取り入れ方を発信】
世界最古の調味料ともいわれるお酢は、食はもちろんのこと、生薬としても人々の健康を支え続けてきました。酢酸菌ライフは、専門家の知見や最新研究などを交えながら、酢酸菌の健康価値や日常生活での取り入れ方を広く発信していきます。
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