プレスリリース
DKIM/ARC対応のメーリングリストシステムが利用できる 『Mailman 2』から『Sympa』への メーリングリストシステム移行サービスを2025年5月1日提供開始
オープンソースソフトウェア※1(以下、OSS)に特化したIT企業である株式会社デージーネット(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:恒川 裕康、以下 デージーネット)は、OSSのメーリングリストシステムである『Mailman 2(メールマン・ツー)』から『Sympa(シンパ)』へのメーリングリストシステム移行サービスを2025年5月1日に提供開始します。
メーリングリストシステム移行サービスを利用することで、既存の設定をそのまま活用してメーリングリストシステムを利用することが可能になります。
Sympa利用イメージ
メーリングリストとは、登録されたメールアドレスにメールを一斉配布するための仕組みです。メールマガジンの配信のように組織外へのメール配送で利用する場合もあれば、社内の部署やプロジェクトメンバー間での情報交換として利用することもできます。
■Mailman 2利用の課題
『Mailman 2』とは、OSSのメーリングリスト管理ソフトウェアです。今では、『Mailman 2』にかわり、『Mailman 3(メールマン・スリー)』が、『Mailman』の新バージョンとしてリリースされています。しかし、『Mailman 3』は、日本語対応に一部問題があり、メールの内容によってメールが失われる場合があり利用することができません。また、『Mailman 2』は、Red Hat Enterprise Linux 8での、サポートが2024年6月で終了しており、現在はサポートを受けることができなくなっています。Red Hat Enterprise Linux 9では、『Mailman 3』を含むすべてのバージョンの『Mailman』を提供しておらず、日本のLinuxユーザは『Mailman』の利用が難しくなっています。そこでデージーネットでは、現在利用中の『Mailman 2』から別のメーリングリストソフトウェアである『Sympa』への移行サービスを開始しました。移行サービスでは、既存の設定をそのまま活用してメーリングリストシステムを利用することが可能になります。
■Sympaとは
1990年代に開発が開始された、メーリングリストを管理するためのソフトウェアです。OSSとして公開されているため、ライセンス料がかからず、アカウント数やメッセージの容量によって料金が変わることもなく導入が可能です。『Sympa』には、メーリングリストを作成するための基本的な機能に加え、マルチドメイン対応や、投稿の保管庫、各種カスタマイズ機能など、他のソフトウェアと比較しても十分な機能が揃っています。
■Sympaの特徴
1. WebUIからメーリングリストの管理が可能
『Sympa』は、リストの管理や設定をWebUIから行うことができます。『Mailman 2』ではWebUIではなくコマンド入力による設定が多いですが、それに比べて『Sympa』は直感的に操作がしやすいのが大きな特徴です。また『Sympa』はメールコマンドによる操作も行うことができます。
2. DKIM署名/ARC署名を付与できる
『Sympa』を通して配信するメールに対して、DKIM※2署名/ARC※3署名を付与することができます。2024年2月よりGoogle社および米国Yahoo社で適用された「メール送信者ガイドライン」では、メーリングリストシステムでGmail/Yahoo!メールのドメイン宛てにメールを配信する場合、ARCに対応する必要があると定義しています。その他にもいくつかの要件がありますが、これらに対応していないメールについては迷惑メールとして扱う、もしくは受信拒否となり、正しくメールを届けることができない可能性があります。通常、ARCの設定は手動で行う必要があり非常に手間がかかりますが、『Sympa』を利用することでこの手間を軽減することができます。
■移行できる項目
メーリングリスト移行サービスでは、主に以下の項目の移行が可能です。
・メーリングリスト
・メーリングリストの設定 ※
・リスト管理者
・リストの名称
・メーリングリスト内のユーザ
※設定項目によっては移行できないものもあります。
■価格
構築費用:2,387,000円~(ハードウェア別)(税込)
保守費用: 232,100円~(1年間)(税込)
※詳しくはお問い合わせください。
■デージーネットのサービス
1. システムの構築
デージーネットでは、OSSの構築やOSSのインストールが不安な企業向けに、構築サービスも提供しています。デージーネットで利用しているOSSは多岐にわたり、お客様に合ったOSSでシステム構築を行うことが可能です。
2. 導入後支援サービス
デージーネットでシステムを構築した場合、OpenSmartAssistanceという導入後サポートを提供しています。継続してシステム管理のサポートを行うサービスで、以下のようなサポートがあります。
・Q&A
・セキュリティ情報提供
・点検とチューニング
・障害調査、障害回避
・障害時オンサイト対応
・障害時システム再構築
・運用サービス
・ソフトウェアのアップデート
■参考URL
・メーリングリスト管理ソフトウェア~Sympa~
https://www.designet.co.jp/ossinfo/sympa/
■用語注釈
(※1) オープンソースソフトウェア(略称:OSS)とは、無償で利用でき、ソースコードが公開されているソフトウェアのことです。
(※2) DKIM(DomainKeys Identified Mail)とは、電子メールの送信ドメイン認証を行うための技術のひとつです。SPFの認証方法とは異なり、電子署名を用いて検証を行います。なりすましメールやメールの改ざんなどの対策に有効です。
(※3) ARC(Authenticated Received Chain)とは、メールが転送された際に、最終的な受信者がそのメールの信頼性を判断できるようにする仕組みです。
■会社概要
会社名: 株式会社デージーネット
代表者: 代表取締役 恒川 裕康
本社 : 〒465-0025 愛知県名古屋市名東区上社四丁目39-1
資本金: 4,000万円
URL : https://www.designet.co.jp/
TEL : 052-709-7121
FAX : 052-709-7122
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