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<日本・アメリカ・スウェーデン 3カ国のオーラルケア意識調査Vol.2> 6月4日~10日は「歯と口の健康週間」  欧米では自宅でのオーラルケア方法を歯科医院で学ぶのが一般的  スウェーデンではデンタルフロスの使い方まで指導を受けている人が7割

2014.05.22 10:30

ライオン株式会社(代表取締役社長・濱 逸夫)は、「予防歯科※」の考え方が一般的に根付いているアメリカ・スウェーデンと日本の3カ国においてオーラルケアに関する意識調査を実施しました。その結果、欧米では「治療」より「予防」目的で歯科医院を訪れており、自宅でのオーラルケア情報を歯科医師から得ている事がわかりました。


【図1】これまでに歯科医院で受診した診療科目(MA)

※予防歯科とは
ムシ歯などにかかってからの「治療」ではなく、かかる前の「予防」を大切にする考え方です。歯科医院などでの定期的な健診等を通じて「プロケア(プロフェッショナルケア)」を受けることと、歯科専門家の指導に基づいて自分自身で行う「セルフケア」の両方で積極的に歯と口の健康を守っていくことです。


<調査結果>
1.歯科医院へ通う目的は、日本は「治療」、欧米は「予防」
歯科医院への通院目的は、日本は「ムシ歯の治療」、欧米は「歯の健康診断」が、それぞれ6割以上で最多。

2.自宅でのオーラルケア方法は、欧米では「歯科医院で学ぶ」のが一般的。一方、日本は自己流
日本では自己流が最多に対して、欧米は半数以上が歯科医師からの情報を参考に。特にスウェーデンは、7割以上の人がデンタルフロスの使い方まで指導を受けた経験あり。

3.デンタルフロスの使用で差がつく「予防歯科」
欧米では半数以上がデンタルフロスを使用している一方で、日本での使用者は2割程度。ただし、日本のフロス使用者では、「予防歯科に取り組んでいる」が非使用者の2倍以上。


<オーラルケアマイスターからのアドバイス>
歯と口の健康は「プロケア」と「セルフケア」で保ちましょう!
ライオン オーラルケアマイスター・歯科衛生士 河村有美子

【調査概要】
対象   :15~69歳の日本人・アメリカ人・スウェーデン人の男女
サンプル数:計3,600サンプル(日本人1,200、アメリカ人1,200、スウェーデン人1,200)

<各国の年齢 性別>
男性/女性
15-19歳:100
20-29歳:100
30-39歳:100
40-49歳:100
50-59歳:100
60-69歳:100

調査期間:2013年11月22日-12月10日
調査手法:Web調査 ※分析には上記割付に各国人口構成比でウェイトをかけた値を使用


1.歯科医院へ通う目的は、日本は「治療」、欧米は「予防」
歯科医院への通院目的、日本は「ムシ歯の治療」、欧米は「歯の健康診断」が、それぞれ6割以上で最多。

歯科医院で受診した診療科目について、日本は「ムシ歯治療(66.6%)」が最も多いのに対し、欧米は「歯の健康状態の診断」(アメリカ:64.5%、スウェーデン:70.4%)が最も多い結果でした。その他の項目でも、「スケーリング」(日本:42.3%、アメリカ: 44.9%、スウェーデン:67.1%)、「歯のクリーニング」(日本:21.4%、アメリカ:57.7 %、スウェーデン:35.0 %)など、欧米では歯や口のトラブルを予防するための受診が日本よりも多い傾向にあることがわかりました(図1)。
また、直近1年間の歯科医院の利用回数を聞いたところ、日本は4.6回と、欧米に比べて2回以上多く通院していました。これは、欧米では通院の主目的が予防であるのに対して、日本では継続的な通院を要する治療が中心となっているためと考えられます(表1)。


【図1】これまでに歯科医院で受診した診療科目(MA)
http://www.atpress.ne.jp/releases/46625/img_46625_1.jpg

【表1】直近1年間での歯科医院利用回数(平均)
日本    :4.6回
アメリカ  :2.6回
スウェーデン:2.0回


2.自宅でのオーラルケア方法は、欧米では「歯科医院で学ぶ」のが一般的。一方、日本は自己流
日本では自己流が最多に対して、欧米は半数以上が歯科医師からの情報を参考に。特にスウェーデンは、7割以上の人がデンタルフロスの使い方まで指導を受けた経験あり。

オーラルケアに取り組むにあたり、欧米では半数以上が「歯科医師から得た情報を参考としている」(アメリカ:51.3%、スウェーデン:61.3%)のに対して、日本は30.8%にとどまっており、「特に、どの情報も参考にしていない(自己流)41.3%」が最多でした(図2)。
また、歯科医院でのオーラルケア指導について、「ブラッシング」は日本(48.7%)、アメリカ(38.3%)、スウェーデン(68.1%)の人が指導を受けた経験があると回答しました。一方、「デンタルフロスや歯間ブラシ等による歯間清掃」の指導については、日本は36.5%、アメリカは41.5%、スウェーデンは72.5%と、日本は3カ国で最も少ないことがわかりました(図3、4)。


【図2】オーラルケアに関して参考にしている情報(MA)
http://www.atpress.ne.jp/releases/46625/img_46625_2.jpg

【図3】歯科医院でオーラルケアに関する指導を受けたことがありますか?どこで受けましたか?:ブラッシング(SA)
http://www.atpress.ne.jp/releases/46625/img_46625_3.jpg

【図4】歯科医院でオーラルケアに関する指導を受けたことがありますか?どこで受けましたか?:デンタルフロス、歯間ブラシ等による歯と歯の間の清掃(SA)
http://www.atpress.ne.jp/releases/46625/img_46625_4.jpg


3.デンタルフロスの使用で差がつく「予防歯科」
欧米では半数以上がデンタルフロスを使用している一方で、日本での使用者は2割程度。ただし、日本のデンタルフロス使用者では、「予防歯科に取り組んでいる」が非使用者の2倍以上。

デンタルフロスの使用率は、予防歯科への取り組みが進んでいる欧米では半数以上(アメリカ:60.2%、スウェーデン:51.3%)に対し、日本は19.4%と低いことがわかりました(表2)。
また、「現在の歯の状態は歯科医師から見た場合に何点をつけられると思うか」を、100点を上限として聞いたところ、デンタルフロスの使用者は、3カ国いずれもデンタルフロス非使用者に比べて5点以上の差があり、いずれの国においても、デンタルフロスの使用者の方が、自分の歯の状態に対して自信を持っていることがわかりました(図5)。
なお、日本で「予防歯科にどの程度取り組んでいるか」聞いたところ、デンタルフロス使用者(50.5%)と非使用者(20.3%)の間に大きな差がみられたことから、デンタルフロスの使用を通じて「予防歯科」を実践していると意識している人が多いと考えられます(図6)。


【表2】デンタルフロス使用者の割合(SA)
日本    :19.4%
アメリカ  :60.2%
スウェーデン:51.3%


【図5】現在の歯の状態は歯科医師から見て何点をつけられると思いますか(100点満点)
http://www.atpress.ne.jp/releases/46625/img_46625_5.jpg

【図6】「予防歯科」について、現在どの程度取り組んでいますか(日本)(SA)
http://www.atpress.ne.jp/releases/46625/img_46625_6.jpg


<オーラルケアマイスターからのアドバイス>
歯と口の健康は「プロケア」と「セルフケア」で保ちましょう!

オーラルケアマイスター
歯科衛生士 河村有美子
http://www.atpress.ne.jp/releases/46625/img_46625_7.jpg

今回の調査から、スウェーデンやアメリカに比べ、日本では、口の中にトラブルを自覚してから歯科医院を受診する方が多いのが現状です。しかし、近ごろは、日本でも少しずつ、「健診」や「歯石除去」を受けるため、歯科医院を受診する方が増えてきています。

また、調査の結果、日本ではオーラルケアに関して、「セルフケアが自己流」と回答した方が41.3%もいました。自己流ではしっかりセルフケアしたつもりでも、十分な効果が得られない場合が多いといえます。
例えば、デンタルフロスなどの歯間清掃用具は、自分の歯や口の状態などに合わせて用具を選択し、効果的な使い方をすることが必要で、歯科医院ではその方に合った、アドバイスを受けることができます。
歯科医師や歯科衛生士は、健康な歯や口を保つための「予防歯科」に欠かせないパートナーです。少なくとも年に2~3回は歯科医院での健診を受け、自分のオーラルケアを見直す機会にして下さい。

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