伸銅業界初、殺菌性能と耐変色性能に優れた銅合金 「CleanBright(R)」を使用したドアハンドルが北里大学新病院本館に採用
2014.07.23 17:30
三菱伸銅株式会社(取締役社長:堀 和雅、資本金:87億円、本社:東京都品川区)が開発した、耐変色殺菌銅合金「CleanBright(R)」によって製造されたドアハンドルが、このたび伸銅業界で初めて、北里大学新病院本館に採用されました。
■採用の背景
銅および銅合金の表面には潜在的殺菌特性が備わっており、医療・福祉分野における高頻度接触面に衛生材料として活用することが期待されていますが、表面の酸化による変色が普及への障害となっていました。当社では、この問題を解決すべく新しい銅合金の開発に着手し、従来の殺菌性能を持ちながら、かつ耐変色性に優れた洋白系銅合金(CleanBright(R))を開発しました。2011年からは、試作したCleanBright(R)製ドアハンドルを、北里大学病院の外来診察室や病室に設置し、2013年までの3年間、殺菌性能と耐変色性能について実地検証を行いました。検証に携わった北里大学医学部の笹原 武志博士は、『CleanBright(R)には3年経過後もほとんど変色が認められず、非常に良好な殺菌性能が確認され、今後、病原菌の接触伝播を予防するため不特定多数のヒトが触れるドアハンドルなどへの採用が推奨できる』とコメントしています。
北里新大学病院は、最新の医療機器を整備し、特定機能病院としての高度で先進的な医療を提供するため、2014年5月7日に、新病院本館が開院しました。CleanBright(R)製のドアハンドルは、内科専門外来や皮膚科外来の診察室、そして皮膚科病棟などの病室、計140箇所に採用されました。従来のドアハンドルと比べてシャンパンゴールド色の温かみのある色調が、新病院本館にマッチしていると、病院の関係者からも好評をいただいています。
■今後の展望
CleanBright(R)製ドアハンドルの製造を手掛けた株式会社ユニオンは、暮らしの中にこだわりの建物金物を提供しています。新しいことにチャレンジする気概と信念を大切にする同社は、この製造をきっかけに殺菌性能という新しいコンセプトで、さらに付加価値のあるものづくりを展開し、医療・福祉分野への進出を視野に入れています。銅および銅合金のさらなる普及を目指している一般社団法人日本銅センター(会長:宮川 尚久)は、今回、医科細菌学の先駆者である北里 柴三郎博士を学祖とする、北里大学の新病院本館に、CleanBright(R)製ドアハンドルが採用されたことから、銅合金製品の医療・福祉分野へのさらなる普及に弾みがつくことに期待を表明しています。
三菱伸銅株式会社は、今後、耐変色殺菌銅合金「CleanBright(R)」を医療・福祉分野のみならず、鉄道などの公共交通機関分野への普及拡大も視野に入れ、人々の暮らしと健康に貢献して参ります。