<ダイキン『第20回現代人の空気感調査』>「東京の夏を検証!...

<ダイキン『第20回現代人の空気感調査』> 「東京の夏を検証!」東京在住の外国人100人に聞いた 「東京の夏の暑さ」に関する意識調査 9割が自国より暑い…。外国人は東京の夏をどう感じている!?

ダイキン工業株式会社は、この度、「東京の夏の暑さ」をテーマに、東京在住の外国人 100人を対象とした『第20回現代人の空気感調査』アンケートを実施しました。

図1、2:平均気温と暑さ比較
図1、2:平均気温と暑さ比較

現代人の空気感調査  http://www.daikin.co.jp/air/knowledge/library/index.html

『現代人の空気感調査』は、“空気”に関する現代人の意識や課題を浮き彫りにし、日頃意識されにくい“空気”について多くの方々に興味と関心を持っていただくことを目的として、2002年から実施しています。
これから東京に対する関心は世界的にも高まり、外国人観光客もますます増加していくことが期待されます。外国からの旅行者の大きな関心事の一つが、東京の夏の暑さです。実際に、東京に限らず日本の各地では、真夏日・猛暑日の観測日数記録を次々に更新しています。また、東京の平均気温はここ100年で3℃以上上昇しており、世界の都市の中でもヒートアイランド化が顕著であるとも言われています。では、東京を訪れた外国人に日本の夏はどう感じられているのでしょうか。また、どんな点に関心を持ち、何に驚きを感じるのでしょうか。

20回目となる今回の調査では、東京の夏を経験したことがある外国人を対象に、「東京の夏に関する意識と実態」を調べました。その結果、9割の外国人が「東京の夏は自国と比較して暑い」と感じていることが分かりました。また、暑さに適応している日本人の夏の生活スタイルや都市のエアコン設置状況などに驚きながら、徐々に自分も日本の夏に適応していく様子が見てとれ、興味深い調査結果となりました。

なお、今回の調査レポートでは、空調機器メーカーである当社の考察に加えて、気象予報士の今村涼子氏に、東京の夏の特徴や快適に過ごすためのポイントを紹介いただいております。

本調査の主な結果は以下の通りです。

■耐えられない暑さと感じる人がほとんど。東京の夏の暑さとその特徴は?
【調査結果(1)】
東京の夏は世界一過酷?約9割が自国より暑いと回答
【調査結果(2)】
暑さを感じる原因は湿度!?コンクリートに覆われた地面や夜間の気温も一因か
【調査結果(3)】
外国人が驚いた日本人の暑さ対策、1位は「日傘」、2位「うちわ・扇子」
【調査結果(4)】
日本は変わっている!?東京の夏で驚いた光景は?
―ところ変われば感じ方も変わる?暑さに関わる世界のおもしろ表現
【調査結果(5)】
日本人よりも暑がり?外国人のエアコン設定温度は24℃


■東京の夏は世界一過酷?約9割の外国人が自国よりも東京のほうが暑いと回答
東京の平均気温はこの100年で3℃以上上昇しており、世界の中でもヒートアイランド化(※)が顕著な都市と言われています。最高気温が35℃を超える猛暑日や熱帯夜の日数も増加しており、世界的に見ても東京の夏は過酷な環境だと言えるのではないでしょうか。(図1)
では、海外の方は東京の夏をどのように感じているのでしょうか。東京の夏を経験したことのある外国人へ「あなたは、東京の夏をどう感じますか」との質問をしました。その結果、すべての方が「東京の夏は暑い」と回答しており、さらに、「自国と比べてどう感じますか」という質問には、「耐えられないくらい暑い25%」、「暑い44%」、「やや暑い19%」と約9割(88%)の方が「自国よりも東京の方が暑い」と回答しました。(図2)
気温だけを見ると、中東や東南アジア、アフリカ地域では東京より高い気温を記録する都市も多くありますが、東京の夏の方が暑いと感じている方が多いという結果となりました。

図1、図2
http://www.atpress.ne.jp/releases/48980/img_48980_1.jpg

※ヒートアイランド現象:都市部の気温が郊外に比べて高くなる現象。都市では、アスファルトやビルからの輻射熱や冷房・車の排気熱などの影響により、夏になると気温が突出して上がる傾向がある。日中の気温の上昇や熱帯夜の増加によって熱中症等の健康への被害や生活上の不快さを増大させる要因になっている。この100年で東京の平均気温は3℃以上上昇しているが、日本全体は約1.1℃、世界全体は約0.6℃、ニューヨークは約1.6℃の上昇に留まっている。


■暑さを感じる原因は湿度!?コンクリートに覆われた地面や夜間の気温も一因か
東京の夏はなぜ暑く感じるのでしょうか。「あなたが東京の夏(屋外)を暑く感じる場合、その理由は何でしょうか」と聞いたところ、ダントツの1位は「湿度が高いため(80%)」でした。夏に太平洋からの湿った風が流れ込み、気温だけでなく湿度も高くなる日本の特徴をよく表しています。
2位以下に続いたのは、「気温が高いため(56%)」、「地面がアスファルトやコンクリートに覆われているため(28%)」、「夜でも気温が下がらないため(28%)」という回答でした。この結果はヒートアイランド現象の特徴と合致する結果となっています。都市化が進むことによりアスファルトやコンクリートの地面からの照り返しで温度が上がり、同時に地面や建物がため込んだ熱が放出されないため、夜間の気温が下がりにくく、多くの外国人が暑さを感じているようです。(図3)
また、人間は湿度が高いほど体感温度が高くなり、暑く感じるようになりますが、夏の蒸し暑さを定量的に表した指標として「不快指数(※)」というものがあります。気温と湿度から算出される指数ですが、夏期の湿度が高い東京は、世界の主要都市と比較しても、かなり不快指数は高いようです。(図4)
出身地域別の回答を見ると、中東・アフリカの方は特に湿度が苦手なようです(湿度が高いため96%)。ヨーロッパの方は夜間の気温が下がらないことで暑さを感じている方が多く見られました(夜でも気温が下がらないため56%)。気温だけ見ると東京と同等の環境の都市はありますが、暑さを感じる要素が複合的に重なる東京の夏は、世界一過酷とも言えるかもしれません。(図5)

図3
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図4、図5
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【テレビ朝日「スーパーJチャンネル」気象予報士 今村涼子氏に伺った、東京の夏の特徴―(1)】
東京はヒートアイランド現象の影響もあり、この100年で平均気温が約3℃上昇しました。
また、気温だけではなく湿度も高いことで、体感温度は実際の気温以上に高く感じます。
さらに東京の夏の特徴として、夜間の気温が下がりにくいという実態があります。昼間の日射や社会活動による排熱(真夏の日射の10%にも相当すると言われています)をコンクリートやアスファルトが吸収し、ため込んだ熱を夜間に放出しますが、その熱を建物が再度吸収してしまいます。熱の放出が妨げられることで、いつまでたっても気温が下がりにくいという悪循環に陥っているのです。
そのため、夜になっても気温が下がらず、昨年(2013年)は最低気温が30℃を超える日もありました。海外の人からすると、一日の中で涼しさを感じられる時間帯がなく、「東京の夏は自国よりも暑い」と感じる要因になっているではないでしょうか。
また、東京の中でも沿岸部より内陸部のほうが暑くなる傾向があります。一般的に、海上の気温は地上よりも高くなりづらいため、海からの風が吹く沿岸部は、内陸部よりも気温が上がりづらいのです。
関東地方では埼玉県熊谷市などで高い気温を記録することがありますが、これはヒートアイランド現象によって東京都心で温められた空気が、海側からの風により熊谷市のほうまで移動してくることも影響しています。同様の理由により、東京都内に限れば、練馬区付近で高い気温を記録することが多いです。


■外国人が驚いた日本人の暑さ対策、1位は「日傘をさす」
「東京の夏の暑さ対策で、あなたが感心した・驚いた対策はありますか」と聞いたところ、1位は「日傘をさす(46%)」でした。日本では多くの女性が暑さ対策、日焼け対策として日傘をさしていますが、外国ではあまり一般的でないようで、半数近い外国人が驚くという結果になりました。(図6)
2位は「うちわや扇子を使う(37%)」、3位は「浴衣を着る(35%)」「涼感グッズを使用する(35%)」でした。以下、「打ち水をする(32%)」「風鈴をつるす(21%)」が続いており、古くから日本人が実践してきた暑さをしのぐ知恵や工夫に、外国人が感心している様子が見て取れます。日本人にとっては当たり前と思っている暑さ対策も外国人から見ると不思議で驚きがあるようです。
日本の伝統的な暑さ対策が上位にランクインする一方で、「エアコンを使用する(18%)」ことに驚かれる方も意外に多くいることが分かりました。日本の場合、建物だけでなく電車等の乗り物も含め、「あらゆる場所にエアコンが設置されている」ことに驚いているようです。また、「屋内でのエアコンの設定温度が低すぎて寒く感じる」との声もありました。

図6
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■日本は変わっている!?東京の夏で驚いた光景は?
「東京で印象的・驚いた光景はありますか」と聞いたところ、多くの方が、「サラリーマンが真夏の暑い中でもスーツの上着を着て仕事をしている光景」に驚きを感じているようでした。一方で、「暑いはずなのに日焼け対策のため、腕の上部まで覆う手袋を付けたり、長袖の服を着ていたりしている」のが印象的だという回答も見られました。また、涼感グッズについても「扇風機のついている帽子をかぶっている人がいた」など、海外だけでなく日本でも珍しい光景を目にして驚いていたようです。

<東京で印象的・驚いた光景 おもな回答>
・ネクタイを締めて、上着を着るサラリーマン。(21歳、インド出身)
・女性が日焼けをしないように、夏でも腕を黒いカバーで覆っていること。(47歳、アメリカ出身)
・都会周辺での花火大会。七夕祭りや阿波踊りなどの夏のイベント。(28歳、香港出身)
・うちわが無料で手に入る。(33歳、タイ出身)
・暑いのに労働時間を変更せず、常に仕事を優先すること。(41歳、モロッコ出身)
・靴の底が溶けてなくなった。(28歳、エストニア出身)
・夏を生き抜いている自分自身。(31歳、フランス出身)


【ところ変われば感じ方も変わる?暑さに関わる世界のおもしろ表現】
あなたの国の言葉で、「暑さに関する独特の表現はありますか」と聞いたところ、下記のような表現が出てきました。地域や言語、文化によって暑さに対して様々なとらえ方、表現があるようです。

<暑さに関する独特の表現 おもな回答>
・地獄より暑い(アメリカ)
・黄泉の国より暑い(アメリカ)
・路上で卵が焼けるほど暑い(アメリカ)
・暑さでスズメが屋根から落ちてくる(オランダ)
・蒸し鍋のような暑さ(韓国)
・火であぶられるような我慢できない暑さ、溶けてしまいそうな暑さ(台湾)
・蒸(せい)籠(ろう)の中にいるような暑さ(香港)
・肝が破裂するほど暑い(タイ)
・ブタのように汗をかく(チェコ)
・オーブンの中にいるような暑さ(ロシア)


■日本人よりも暑がり?外国人のエアコン設定温度は24℃
日本人と外国人で、エアコンの使い方に違いはあるのでしょうか。「出身国および日本で夏に自宅でエアコンを使いますか」と聞いたところ、「出身国で使う人:56%」「日本で使う人:87%」という結果になりました。特にヨーロッパ出身の方は自宅でエアコンを使うことが少なく、日本に来てから初めて使う方が多いようです。(図7、図8)
また設定温度については、「外国人は24℃設定にしている方が最も多い」という結果でした。(図9)
夏場のエアコンの設定温度については政府が28℃を推奨していますが、外国人はそれよりもかなり低い設定温度になっています。外国人は東京の厳しい夏の暑さを乗り切るために、少しでも低めに設定しがちなのかもしれません。
日本のような高温多湿な環境の場合、室内の空気環境を快適にするためには特に湿度をコントロールすることが重要です。設定温度をさげなくても、除湿することで湿度を下げたり、扇風機などを活用して気流をつくったりすることで、涼感を得ることは可能です。

図7、図8、図9
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出身地域別にエアコンの利用実態を見てみると、「ヨーロッパ出身の方の72%が、エアコンを使ったことがない」という結果になりました。しかし、「日本での利用状況を聞いてみると、使ったことのない人の割合は4%まで下がっている」ことが分かりました。ヨーロッパは比較的涼しい地域が多く、夏でもエアコンを使わずに過ごしている方が多いようですが、さすがに東京の夏はエアコンなしでは乗り切れないようです。(図10)
また、中東・アフリカにおいては、「出身国でエアコンを使う(よく使う+たまに使う)人の割合は52%」でしたが、「日本では、エアコンを使う方の割合が100%」に上がっていました。中東・アフリカの人は夏を暑く感じる理由として、96%が「湿度が高いため」と回答していましたが、東京の蒸し暑さに対処するためにはエアコンが必須なのかもしれません。(図11)

図10、図11
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【テレビ朝日「スーパーJチャンネル」気象予報士 今村涼子氏に伺った、東京の夏の特徴―(2)】
日本の天気予報は世界的に見ても精度が高く、細かい情報まで提供しています。
近年、ヒートアイランド現象の影響もあり、急激に温められた空気がゲリラ豪雨となって東京の街を襲うことが増えていますが、そのような異常気象等についても対応が進んでいます。外出される際はお住まいの地域やお出かけ先の天気情報を細かくチェックしていただき、その日ごとの対策をとりましょう。
また、熱帯夜の翌日は熱中症が増えるというデータもあり、寝不足は体調にボディブローのように効いてきます。室内にいるときは暑さを我慢しすぎずに、エアコン等の空調機器を上手く使って温度管理をすることでしっかりと体調管理をすることをお勧めします。


【調査概要】
■表題  :外国人に聞いた「東京の夏の暑さ」に関する意識調査
■調査主体:ダイキン工業株式会社
■調査実施:株式会社マクロミル
■調査方法:アンケート調査(インターネット調査による)
■調査期間:2014年6月13日(金)~6月27日(金)
■調査対象:東京在住1年以上の外国籍の方100名
■回答人数:北米、ヨーロッパ、アジア、中東・アフリカ各25人、合計100名

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