10月・東京都から「東京ビジネスイベンツ先進エリア」に指定 丸の内仲通りで都心型MICEを推進するモデル事業実施
~国際的なおもてなし・交流の場としてオープンカフェ等、 魅力的な都市空間を創出~
企業動向
2014年10月15日 18:00丸の内仲通り空間活用モデル事業2014実行委員会(まちづくり団体、行政、地元企業の5団体で組成)では、2014年10月18日(土)~24日(金)の期間、都心型MICE(※1、2)推進、国際都市にふさわしい空間創出の取組として、「丸の内仲通り空間活用モデル事業2014」を実施します。
2014年度グッドデザイン賞も受賞した「丸の内仲通り」の様子 1
◆都心型MICEの先進エリアとしての取組
本モデル事業は、多彩な交流を生み出す魅力ある国際都市を目指してまちづくりに取り組む大手町・丸の内・有楽町(以下 大丸有)地区が、当地区の特色である会議・宿泊・商業施設等の様々な施設・機能の集積、開発の中で整備されてきた道路・空地等の交流空間及びエリアマネジメント活動を活かして、エリア全体で国際会議を受入れる都心型MICE(※1、2)の拠点として環境整備を行う取組の一環として行うものです。
期間中の19日(日)~24日(金)には東京国際フォーラムで「IBA(国際法曹協会)年次総会」(※3)が開催され、多くの参加者が地区内を訪れることが予想されており、訪日外国人に対し都心型MICE拠点としての大丸有地区の特徴をアピールする機会ともなります。
この機会を捉え、本モデル事業では、来場者が丸の内仲通りを中心とする都市空間や多様な施設・機能の集積を楽しめるようにエリア情報を掲載したツールを作成して配布する、また道路空間を「ユニークベニュー(特別な空間)」(※4)として利用することを想定したシーンを創出するなど、大丸有地区ならではの「交流」「おもてなし」の提供を目指します。
※1 MICE:企業会議(Meeting)、企業の報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、展示会・イベント(Exhibition/Event)の総称。
※2 都心型MICE:大型化・複合一体化が進む海外等のMICE施設に対し、都心の様々な施設・企業集積や利便性といったポテンシャルを活かして、施設単体ではなくエリア全体で高付加価値のMICE環境を提供すること(造語)。
※3 IBA(国際法曹協会):日本弁護士連合会をはじめとする世界約200の弁護士会と3万人以上の弁護士が会員となっている世界最大の法曹団体。毎年10月頃、世界各都市で弁護士のオリンピックと呼ばれる年次総会を開催しており、今回が日本及び東アジアで初めての開催。約5,000人の参加者が見込まれている。
※4 ユニークベニュー:歴史的建造物や公的空間等で、会議・レセプションを開催することで特別感や地域特性を演出できる会場のこと。
◆地権者やテナント店舗が一体となって実現する歩行者天国。オープンカフェや憩いの交流空間を創出
本モデル事業では、国際都市に相応しい空間創出の取組として、期間中は、丸の内仲通りの車道を一定時間車両通行止めとし、歩行者天国として開放。丸の内仲通りに面した飲食店が道路上に客席を拡大したテラス席を設けます。また、エリア全体にイスやテーブルを配置し人々が集いやすい場をつくることで、まちににぎわいと交流を生み出します。
期間中の交通の変化を調査し、地元・来街者から評価を受けることで、本事業の有効性を検証・問題を把握し、公民が協調して丸の内仲通りの歩行者空間としてのあり方を検討していきます。
なお、2014年10月9日には大丸有地区が、東京都のMICE拠点育成支援事業の一環として「東京ビジネスイベンツ先進エリア」に指定されました。また、丸の内仲通り等は、2014年10月1日に行われた東京圏国家戦略特別区域会議で発表された計画(素案)において、都心型MICE及び都市観光の促進を図るため、道路法の特例の活用検討を進めるエリアと位置づけられています。
<実施概要>
■名称 :丸の内仲通り空間活用モデル事業2014
■期間 :2014年10月18日(土)~10月24日(金)
■歩行者天国実施時間:平日7:00~22:00、土日9:00~18:00
■場所 :丸の内仲通り(東京都千代田区丸の内二丁目、
三丁目:丸ビル前~国際ビル前)
■主催 :
丸の内仲通り空間活用モデル事業2014実行委員会(以下5団体で組成)
特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会/千代田区/一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会/株式会社東京国際フォーラム/三菱地所株式会社
◆期間中の取組と、開催イベント
●オープンカフェ等の実施(歩行者天国)
・丸の内仲通りの赤枠内が歩行者天国になります。*但し東西方向は交通規制外。
・飲食路面店が屋外にテラス席を拡大。その他、車道にイス、テーブル、パラソルを配置します。*荒天時は主催側の判断によりテラス席を撤去する場合があります。
交通規制時間帯 :平日7:00~22:00、土日9:00~18:00
テラス席営業時間帯:平日11:00~21:00、土日11:00~17:00
*テラス席の営業時間は交通規制時間帯の範囲内で店舗の営業時間にあわせ前後する可能性があります。
<屋外テラス席拡大店舗>
CAFE SALVADOR(富士ビル)
PAGLIACCIO(パリアッチョ)丸の内(丸の内仲通りビル)
CAFE GARB(丸の内仲通りビル)
<イス、テーブル等配置>
国際ビル前、明治安田生命ビル前、丸ビル前に設置予定
※Herman Miller Store Tokyo(明治安田生命ビル)がイスを一部提供。あわせて同社が支援をしている「石巻工房」(東日本大震災で津波被害を受けた宮城県石巻の自立復興を促す施設として設立された工房)が制作したイスを設置。
※一保堂茶舗 東京丸の内店(国際ビル)が営業時間を延長(通常19:00までの営業時間を、期間中平日は19:30迄営業)。
●「街角に音楽を」コンサートの開催
ミュージシャンがランチタイム等に憩いのひと時を演出します。
*雨天時は中止となります。
*国際ビル前、富士ビル前、BRICK SQUARE前、丸の内仲通りビル前、丸ビル前で開催。
●パーティ空間の創出(ユニークベニューを想定したシーン創出)
期間中平日、CAFE SALVADOR(富士ビル)前は、夕刻からパーティ空間として、音楽とお酒を楽しめる空間演出を行います。
*酒類の一部はキリンビールマーケティング株式会社による協賛。
◆東京圏 国家戦略特別区域計画(素案)について
東京圏の第1回国家戦略特別区域会議(2014年10月1日開催)で確認された区域計画(素案)において、丸の内仲通りは以下のように位置付けられています。(関連箇所を抜粋)
II.法第2条第2項に規定する特定事業の内容等
区域計画に特定事業として位置付けるべき事業について、まずは、以下に掲げるものを候補とし、検討・調整を行い、次回以降の区域会議において結論を得る。
1.都市再生・まちづくり分野
(2) エリアマネジメントに係る道路法の特例(国家戦略道路占用事業)
丸の内仲通り、行幸通り等において、大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会等が、道路法の特例を活用し、イベントの開催時におけるカフェ、ベンチ等の設置等により、都心型MICE及び都市観光の推進を図る。(速やかに、公安委員会との協議を開始)
◆東京都 MICE拠点育成支援事業「東京ビジネスイベンツ先進エリア」について
MICE拠点育成支援事業とは、東京都による事業であり、東京における国際会議をはじめとするMICE誘致を促進するため、地域が連携してMICE関連施設の集積を活かし、エリア内での受入環境整備に取り組む団体等を「東京ビジネスイベンツ先進エリア」として指定し、重点的な支援を行うもの。「東京ビジネスイベンツ先進エリア」の指定エリアは、公益財団法人東京観光財団による支援(MICE受入に必要なノウハウの提供や受入環境整備の取組に対する助言等)及び地域が提案するMICEの受入環境整備に向けた取組に対し財政支援が受けられます。
大丸有地区は、東京都による指定エリアの公募に応募し、2014年10月9日に「東京ビジネスイベンツ先進エリア」の指定を受けました。
・団体名 :一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会
・指定エリア:大手町・丸の内・有楽町地区
・取組概要 :地区内の受入施設との連携を図り、地域一体となった推進体制
を構築する。また、交流空間を活用したモデル事業を実施し、
大丸有でしかできないMICEの舞台を提供するとともに、エリア
の情報を国内外に発信する。
◆丸の内仲通りについて
「丸の内仲通り」は、日本を代表するビジネス街である大手町・丸の内・有楽町地区(通称:大丸有地区)の中心を貫く幅員21m、全長1.2kmにも及ぶ都心の街路空間です。アーバン・リビングルームというコンセプトのもと公民が協力し「通過する道路」を、回遊する憩いの場、イベントの舞台という「快適な交流空間」へと、歩道と車道を一体的に変えた取組が評価され、2014年度グッドデザイン賞を受賞しました。
大手町・丸の内・有楽町地区には、約4千社の企業集積、約23万人の就業者、公民協力による施策実現体制、街の組織的活動を支える複数の街づくり団体が存在し、これらが街の活動に多彩に参画連携していることが特徴となっています。中でも地域活動の中心組織である特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会が、丸の内仲通りという都市空間を舞台に様々な活動を実践していることに特色があります。「ストリートギャラリー(屋外彫刻展示)」「地域参加のお祭り」「光のイルミネーションイベント」「夏の打ち水イベント」「演出効果の高いバナーフラッグによる広報事業」など多岐に亘る取組が公民連携により実現しています。そして、これらの成果はまちづくり団体のコーディネートにより、まちのハード(街路灯へのバナーやハンギングフラワーの設置、イベント用電源の装備等)とソフト(エリアマネジメント運営の仕組み、地元企業の支援、就業者の参加等)が両輪となって、初めて実施に至ります。
丸の内仲通りは、「人が中心の空間」へ改変するため2002年より順次整備を進め、ビルと路面による空間基本構成を保ちつつ、車道幅員を9mから7mに狭め、歩行者空間は両側に1mずつ拡大して7mを確保。自然石(アルゼンチン斑岩)による共通の仕上げで、区有地・民地の境界にこだわらない一体的な整備を行いました。
幅員 :21m(歩道:車道:歩道=7m:7m:7m)
全長 :1.2km
所有者:千代田区所有
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