医療機関・介護施設におけるクレーム対応能力に関する調査報告 「クレームに関する知識」と「コミュニケーション能力」に課題。 「年齢」よりも「教育の差」が能力を左右。
2014.12.24 11:00
株式会社ウィ・キャン(所在地:東京都中央区、代表取締役:濱川 博招、以下 ウィ・キャン)は、医療機関・介護施設におけるクレーム対応能力について、2014年4月1日~10月31日にテスト形式での調査を行いました。その結果について公表いたします。
調査結果詳細
http://www.wcan.co.jp/pdf/PR201412_graph.pdf
■調査の狙い
近年、医療機関や介護施設にとって患者や利用者、その家族といかに応対するかは、運営の大きな課題となっております。「モンスターペイシェント」といった形で社会問題化するなど、深刻なケースも増えてきました。問い合わせやクレームの初期対応を誤ったことで、「モンスター化」するという事例も中には見受けられることから、適切なクレーム対応は現代の医療機関、介護施設にとって欠かせない能力であると考えられます。
そこで、ウィ・キャンでは、クレームへの対応能力について、その実態を掴むと共に、可視化して定量的な評価・検討を行うためにテスト及び調査を実施しました。
■調査結果のポイント
(1)医療機関に比べて介護施設の方が、クレーム対応に対する正答率が低い結果となった。
(2)全体的な傾向として、「クレームに関する知識」と「コミュニケーション能力」に課題が多くなった。
(3)年代別では20代・30代でもっとも正答率が高くなり、40代以降では正答率が低下した。
(4)クレーム対応に関する教育を受けた場合には、教育を受けていない場合に比べて正答率が高い。特に「コミュニケーション能力」等で差が大きくなった。
■調査ツールについて
ウィ・キャンがNPO法人メディカルリレーションマネジメント協会(所在地:東京都中央区、理事長:内藤 佳郎)と共同で開発中の、クレーム対応能力に関する試験を利用しています。以下の6つの分野からなり、それぞれの能力を可視化できるように開発を進めています。今回の調査にはそのベータ版を用いました。2015年春には一般への公開も予定しています。
・実践対応力
実際のクレーム事例を題材に、業務時に適切な対応ができるか。
・クレーム知識
クレーム対応処理に必要なプロセスや感情理論を理解しているか。
・組織・役割
チームで解決するために必要な知識を有しているか。
・共感基礎力
患者や利用者に共感するために必要な、基本的なマナー等を理解しているか。
・コミュニケーション
傾聴、プレゼンテーション、アサーティブスキル等を有しているか。
・コンプライアンス
法令・職場規則などのルールを理解して適切な行動ができるか。
<NPO法人メディカルリレーションマネジメント協会について>
医療・福祉機関の従事者に対して、患者等の利用者やチーム医療の構成員となる医療・福祉機関の従事者との良好な関係を構築すべく、高いコミュニケーション能力、ヒューマンスキルを持った人材を育成する事業等を行っている。
■調査概要
調査方法 : 筆記式のクレーム対応能力に関する試験を実施
調査対象 : 全国の医療機関・介護施設に依頼を行い、職員を対象に実施
調査期間 : 2014年4月1日~10月31日
サンプル数: 649
調査URL : http://www.wcan.co.jp/pdf/PR201412_graph.pdf
■会社概要
商号 : 株式会社ウィ・キャン
代表者 : 代表取締役 濱川 博招
所在地 : 〒104-0045 東京都中央区築地2-10-6 Daiwa築地駅前ビル9階
設立 : 2002年4月
資本金 : 4,000万円
URL : http://www.wcan.co.jp
事業内容: <一般企業向け>
人材派遣事業、人材紹介事業、教育・研修事業
<医療機関向け>
人材紹介事業、教育・研修事業、
患者満足度向上の調査およびコンサルティング