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「京都市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例」の大改正及び 「新・京都市ごみ半減プラン」の策定について

~ピーク時からのごみ半減に向けて~

この度,京都市では,ピーク時からの「ごみ半減」に向け,「京都市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例」(以下「条例」といいます。)を,2R※1と分別・リサイクルの促進の2つを柱とした,全国をリードする条例へと大改正するとともに(平成27年10月1日施行),改正条例の内容をはじめとする新しいごみ減量施策を盛り込んだ「新・京都市ごみ半減プラン」※2を策定しましたので,お知らせします。


図1

※1「2R(二アール)」: ごみになるものを作らない・買わない「リデュース(発生抑制)),再使用する「リユース(再使用)」
※2「新・京都市ごみ半減プラン」: 廃棄物処理法に基づく「一般廃棄物処理基本計画」であるとともに,循環型社会・低炭素社会の構築を目指す計画として策定

1 ごみ減量の必要性
 (1)ごみ量の現状
京都市では,「みんなで目指そう!ごみ半減!循環のまち・京都プラン」(平成22年3月策定)(以下「ごみ半減プラン」)に基づき,様々なごみ減量の取組を,市民の皆様・事業者の皆様の御理解と御協力により実施してきた結果,ピーク時(平成12年度)に82万トンあったごみの量が,現在(平成25年度),4割以上の減となる47万トンにまで削減できました。

その結果,クリーンセンター(清掃工場)を5工場から3工場に縮小するなど,環境負荷の低減と,年間106億円もの大幅なコスト削減を実現できました。
また,1人1日当たりの家庭ごみ量は,他の政令市の平均の4分の3の445グラムと,大都市の中で最もごみの少ないまちを実現しました。
しかし,今なお,ごみの処理には年間261億円もの巨額の費用を要し,また,ここ数年は,ごみの減量がわずかな量にとどまっています。

 (2)ごみ減量の課題
クリーンセンターをできるだけ長く使っていくためには,定期的なメンテナンスと,約20年間使用した後には,約2年間にわたる大規模な改修が必要です。その際には,市全体のごみを2工場で処理しなければならず,その処理できるごみ量は,年間39万トン(ごみ焼却量35万トン)となることから,ピーク時からの「ごみ半減」39万トンは,必ず成し遂げなければなりません。

また,今後,成長戦略の推進により社会経済の活性化を図っていくことや,前計画の想定よりも人口減少を食い止めていることなどから,潜在的に発生するごみ量※は,「ごみ半減プラン」の見込みを上回る可能性が高くなっています。そのため,より一層,ごみ減量を加速させるための取組を推進する必要があります。

※ 潜在的に発生するごみ量:新たにごみの減量に取り組まなかった場合のごみ量

 (3)条例改正と新プランの策定へ
こうしたことから,平成27年3月,2Rと分別・リサイクルの促進の2つを柱とした,全国をリードする条例へと大改正するとともに(平成27年10月1日施行),改正条例の内容をはじめとする新しいごみ減量施策を盛り込んだ,「新・京都市ごみ半減プラン」を策定しました。

2 「京都市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例」の大改正
 (1)ポイント
ア 2Rを中心とする取組
ごみ減量について,重点化すべき6つの分野(1.ものづくり,2.食,3.販売と購入,4.催事(イベント等),5.観光等,6.大学・共同住宅等)における,特に重要な29の取組について,次のことを条例に掲げました。

(ア) 実施義務・努力義務
・ 関係事業者等の皆様に実施していただく取組(実施義務:8項目)と,実施に努めていただく取組(努力義務:21項目)を設定
・ 市民の皆様には,関係事業者等の皆様の実施義務8項目と「対」になる取組を,実施に努めていただく取組として設定 
・ 具体的な取組内容:別紙参照

(イ) 報告義務
・ 実施義務・努力義務の取組について,一定規模以上の関係事業者(飲食,小売,旅館等及び大学)から,当該年度の実施計画と前年度の実施状況を市に報告(報告された内容を,市がとりまとめて公表)

(ウ) 市民モニター制度
・ 関係事業者等(飲食,小売,催事主催者)による取組の実施状況を把握するための市民モニター制度を創設

イ 分別・リサイクルの取組
家庭ごみ,事業ごみともに,分別を「協力」から「義務」に引き上げました。
(ア) 家庭ごみの分別
・ 次のごみは,「燃やすごみ」の黄色い指定袋の中に入れず,決められた方法で必ず分別して排出していただきます。

  ・ 定期収集している資源ごみ(缶・びんペットボトル・,プラスチック製容器包装,小型金属・
スプレー缶)
  ・ リサイクルできる紙ごみ(新聞,ダンボール,紙パック,その他の雑誌等の雑がみ)
  ・ 大型ごみ
  ・ 有害・危険物(薬品類,石油類等)

(イ) 事業ごみの分別
・ 次のごみは,一般廃棄物収集運搬業許可業者が収集してクリーンセンターに搬入するごみ(透明袋による排出)又はクリーンセンターに自ら持ち込むごみとは,必ず分別して排出していただきます。
  ・ リサイクルできる紙ごみ(新聞,ダンボール,紙パック,その他の雑誌等の雑がみ)
  ・ 缶・びん・ペットボトル,プラスチック類,金属類等の産業廃棄物

(2)施行日
・ 平成27年10月1日
・ 事業所が排出する紙類で別に定めるものについては,平成28年4月1日

3 「新・京都市ごみ半減プラン」の策定
(1)名称
新・京都市ごみ半減プラン -京都市循環型社会推進基本計画(2015-2020)-
~ 資源の更なる有効利用と環境負荷の低減を目指して ~

(2)ポイント
改正条例の内容をはじめ,1)全国で初めてとなる,手付かず食品や食べ残しといった「食品ロス」を削減する目標の設定や,政令市初となる食品スーパーにおけるレジ袋有料化の市内全店舗への実施拡大,さらには,3.紙ごみなどの資源ごみの分別の義務化と,市民,事業者の皆様の自主的な分別・リサイクルの取組の支援強化など,新しいごみ減量施策を盛り込みました。

(3)基本理念
2Rと分別・リサイクルの促進の2つを柱とするごみ減量施策を推進し,資源・エネルギーの有効利用と環境負荷の低減等を図り,市民,事業者の皆様とともに循環型社会を構築し,「しまつの心」や「もったいない」といった京都らしいライフスタイルとビジネススタイルの定着を図り,持続可能な社会の実現,環境先進都市・京都の更なる進化,さらには京都の都市格の向上につなげていきます。

(4)計画期間
平成27年度から平成32年度までの6年間

(5)数値目標
平成32年度を目標年度として,「市受入量」(現在47.2万トン→目標39万トン)に加え,分別・リサイクルの推進効果とクリーンセンター2工場体制時に焼却できるごみ量(35万トン)を明確にするための「ごみ焼却量」(現在
44万トン→目標35万トン)を新たに設定するとともに,全国初となる,手付かず食品や食べ残しといった「食品ロス排出量」の削減(現在6.7万トン→目標5万トン(ピーク時の平成12年度9.6万トンから概ね半減))などの「2Rの促進に関する目標」と,「紙ごみ排出量」の削減(現在14万トン→目標10万トン)などの「分別・リサイクルの促進に関する目標」を設定します。
また,低炭素社会の構築に向けた数値目標として,ごみ処理における「温室効果ガス排出量」の削減目標(現在12万トン→目標8万トン)も設定します。


<主な数値目標>
図1:https://www.atpress.ne.jp/releases/61253/img_61253_1.jpg

※1 ごみ焼却量は,市受入量から,缶・びん・ペットボトル等の市による資源化量,バイオガス化によりエネルギー回収される量,直接埋立量を除いた量
※2 食品ロス及び紙ごみ排出量:平成12年度(食品ロス9.6万トン,紙ごみ22万トン)の概ね半減を目指す。

(6)ごみ減量施策
「2Rの促進」と「分別・リサイクルの促進」の2つの柱の下に,11の基本施策と29の推進項目により構成しています。

<ごみ減量施策の体系>
図2:https://www.atpress.ne.jp/releases/61253/img_61253_2.jpg

<主な推進項目>
「2Rの促進」~そもそもごみになるものを減らす~
・ 2Rを中心とするごみ減量に関する事業者,市民等の実施義務又は努力義務※
・ 事業者による取組の実施状況等に関する報告義務※
・ 食品ロス削減等の市民・事業者の行動場面別ごみ減量メニューの検討・支援・実施等
・ レジ袋使用枚数の最も多い業態である食品スーパーにおけるレジ袋有料化の市内全店舗への拡大実施に向けた取組の推進

「分別・リサイクルの促進」~ごみは資源・エネルギー,分別・リサイクル~
・ 分別の義務化※とその周知・啓発の徹底
・ 資源化可能な紙ごみ等のコミュニティ回収の拡大
・ 小型家電,電池,水銀含有廃棄物(蛍光管等)をはじめとする資源物及び有害・危険ごみの回収の促進
※ 条例に基づく取組

* 改正後の「京都市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例」の全文は,以下のホームページに掲載しています。
 【アドレス】http://www.city.kyoto.lg.jp/kankyo/page/0000180454.html
* 「新・京都市ごみ半減プラン」の冊子は,以下のホームページからダウンロードできます。
 【アドレス】http://www.city.kyoto.lg.jp/kankyo/page/0000180573.html


≪別紙≫

関係事業者・市民等の皆様に実施していただく取組

■ 関係事業者等の皆様に「実施していただく取組」(実施義務:8項目)
  市民の皆様に「実施に努めていただく取組」(努力義務:8項目)

別紙1:https://www.atpress.ne.jp/releases/61253/img_61253_3.jpg

 (注)この表に記載している各分野の取組と同様の効果が期待される類似の取組で義務を履行していただくこともできます。
  ※ 分別排出については,一部義務化されているものがあります(33ページの「2 分別・リサイクルの取組」参照)。

■ 関係事業者等の皆様に「実施に努めていただく取組」(努力義務:21項目)

別紙2:https://www.atpress.ne.jp/releases/61253/img_61253_4.jpg

(注)この表に記載している各分野の取組と同様の効果が期待される類似の取組で義務を履行していただくこともできます。
※ ドギーバッグ
食べ切れなかった料理を,来店者の希望により持ち帰る際に利用できる箱

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