日本料理を働きながら学ぶ外国人料理人の受入れについて
2015.06.18 17:00
京都市では,京都市地域活性化総合特区において,全国で唯一,京都市内に限って「外国人の日本料理店での就労」の特例措置が認められており,特定伝統料理海外普及事業(※1)として,外国人料理人の受入れを通じて日本料理の海外への普及に取り組んでいます。
この度,特定非営利活動法人日本料理アカデミー(※2)との連携により,下記のとおり新たに2人目となる外国人料理人を受け入れることとなりました。平成27年6月 24日から受入店舗の「菊乃井本店」で勤務を開始する予定です。
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ユウゴ・ペレガリックス氏
記
1 新たな外国人料理人の受入れ
(1)外国人料理人
氏名:Ugo Perret-Gallix(ユウゴ・ペレガリックス)氏
年齢:24歳
国籍:フランス
〈主な職歴〉
シャトーホテル コルデイヤン・バージュ(Relais&Châteaux Cordeillan-Bages)
※ミシュラン二つ星
レストラン ル・ファンタン・ラトゥール(Restaurant Le Fantin Latour)
レストラン フラヴール(Restaurant Flaveurs)
※ミシュラン一つ星
【本人のコメント】
日本料理の洗練された盛り付けに魅了され,
ひとつひとつの料理を芸術品にまで高めようとする心意気に感動し,
いつかは日本料理店で働きたいと考えていました。外国人料理人が
京都の日本料理店で働くことができるようになったと知り,
絶好の機会と考えています。
フランスに帰国しましたら,フランスの食材で日本で学んだこと,
今までの経験を生かしながら,自分のお店を持って,まずはフランス人に
その魅力を発信していきたいです。
(2)受入事業者
受入事業者:株式会社 菊の井
受入店舗:菊乃井本店(東山区下河原通八坂鳥居前下る下河原町459)
大正元年創業,村田吉弘氏が3代目主人を務める。
ミシュランガイド京都/大阪2010以降,最新刊であるミシュランガイド
関西2015まで連続で三つ星を獲得するなど,日本を代表する料亭。
平成18年に,国内初となる在留資格「文化活動」での外国人料理人の
受入れを開始し,以降,世界中から熱意のある料理人を受け入れる活動を展開。
(3)受入期間
2年間(平成27年6月~平成29年6月)
2 受入れに対する京都市長のコメント
【市長のコメント】
世界では,本格的な日本料理を学んだ外国人はまだ少なく,
日本食「風」レストランが多いのが実情です。
ユウゴさんには,日本料理の調理技術を身に着けるだけでなく,
その背後にある奥深い日本文化も学んでいただき,“ほんまもん”の
日本料理を世界に発信してもらいたいと思います。
※1 特定伝統料理海外普及事業
(1)事業概要
外国人が,京都市内の料理店で働きながら日本料理の知識及び技能を修得し,
帰国後に,日本料理を世界に発信することを通じて,日本料理の海外への普及を図る。
(2)取組の経過
平成25年11月に,本事業を盛り込んだ京都市地域活性化総合特別
区域計画が認定され(全国で唯一京都市内に限る),平成26年2月に,
初の外国人料理人としてVerrat Julien(ヴェラ・ジュリアン)氏が
菊乃井本店での実習を開始した。同氏は平成27年2月に
母国フランスに帰国し,実家のレストラン等で日本料理に関する
フェアの実施やメニューを開発するなど,日本料理の普及に取り組んでいる。
※2 特定非営利活動法人日本料理アカデミー
設立:平成16年8月
理事長:村田吉弘(菊乃井主人)
事業内容:日本料理の発展を図るため,教育及び文化・技術・研究並びに,
その普及活動に取り組んでいる。日本の食文化を次代につなぐ地域に密着した
食育活動や世界の料理人との交流,若い日本料理人を対象にした研鑽事業等を
実施している。
今回の特定伝統料理海外普及事業においては,海外料理人の短期の受入事業で
培われたノウハウや,日本料理に関する専門的知見を活かし,京都市と連携して,
外国人受入れ料理店への助言や,実習計画策定への協力等を行っている。
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2016.01.07 16:00