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真の日米友好の礎を築くための論考 竹田恒泰著『アメリカの戦争責任』刊行

 株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 清水卓智)は、8月11、竹田恒泰著『アメリカの戦争責任 戦後最大のタブーに挑む』(PHP新書)を刊行しました。


本書書影

 今年は戦後70年の節目の年として、例年にも増して先の大戦に関する話題が新聞、テレビ等、マスコミで取り上げられています。とくにここ一週間は、広島と長崎で原子爆弾投下によって命を落とした人々の慰霊祭が行われたこともあり、原子爆弾投下の是非をめぐる議論が多かったようです。
 原子爆弾投下については、とくにアメリカでは、戦争終結を早める契機になったという議論があります。しかし著者は「それは本当に正しいことなのか」と疑問を投げかけます。「ポツダム宣言」をめぐる米ソの攻防、削除された「天皇条項」など、著者は当時の資料を渉猟しつつ、原爆を投下するまでは日本を降伏させてはならないとアメリカが考えるようになった驚愕の経緯を描き出していきます。
 著者は本書で、先の大戦におけるアメリカの戦争責任という難題に取り組んでいますが、それは「何もアメリカを糾弾すること」が目的ではなく、「日本が日本の過ちを知り、アメリカがアメリカの過ちを知ることで、ほんとうの和解ができる」(第一章)と主張します。
 すでに著者の書籍ではおなじみの、本書冒頭の扉裏に書かれた読者へのメッセージには、「本書は日米友好の書です。/将来の日本人とアメリカ人が/本物の関係を築くために/必要なことを書きました。」と記されています。
 原子爆弾投下の正当性をアメリカ人が議論することは、「いつか必ず通らなくてはならない道」であり、その日は必ず来ると著者は指摘します。それが問われることがないまま迎えてしまった戦後70年というこの節目の年に、あえてこの問題を投げかけたところに、著者の覚悟が感じられる一冊です。


≪著者について≫
竹田恒泰(たけだ つねやす)
作家。昭和50年、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫にあたる。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。専門は憲法学、史学。平成18年、『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で、第15回山本七平賞受賞。主な著書に『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』『日本はなぜ日本のことを知らないのか』『日本人はいつ日本が好きになったのか』(以上、PHP新書)などがある。


≪『アメリカの戦争責任』について≫
定価:本体820円(税別)
新書判並製/288ページ

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