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名古屋大学大学院と共同で、紙おむつ交換時の母子相互作用を研究  “はいはい期”に「パンツ型」紙おむつを使用でリラックスしておむつ交換  赤ちゃんの成長に合わせた紙おむつ選びが大切  第17回日本感性工学会大会(2015年9月1日~3日)にて発表

ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、社長:高原 豪久)は、名古屋大学大学院環境学研究科の大平 英樹教授と共同で、乳幼児の“はいはい期”でのおむつ交換時における母子の相互作用について、乳幼児の心拍変動性と母子の行動コーディングで評価しました。この研究結果を、2015年9月1日~3日の第17回日本感性工学会大会にて発表しました。


《紙おむつ交換時の母子相互作用を研究する様子》

《紙おむつ交換時の母子相互作用を研究する様子》
https://www.atpress.ne.jp/releases/71737/img_71737_1.jpg


■背景
近年、測定技術の開発が進み、負担の少ない方法で乳幼児の行動や生理的反応の客観的な評価が可能になり、多くの研究がなされています。生後7ヶ月頃からの“はいはい”運動は、脳の発育(特に前頭葉の発達)に非常に重要※1とされていますが、この時期1日に平均7回も行う紙おむつ交換の環境が乳幼児に与える影響についてはまだまだ解明されていないことが多くあります。その1つとして、「テープ型」や「パンツ型」という紙おむつの形状が、“はいはい期”における乳幼児と母親の相互作用へ与える影響が考えられますが、こうした研究はほとんどなされていませんでした。
そこで本研究では、ユニ・チャーム株式会社 生活科学研究グループと名古屋大学大学院環境学研究科の大平 英樹教授との共同で、“はいはい期”の乳幼児を対象とし、おむつの形状による交換時におけるリラックス状態への効果に焦点を当て、自律神経系指標となる心拍変動性と、母子の行動を測定して分析しました。この研究結果を、2015年9月1日~3日の第17回日本感性工学会大会にて発表しました。
※1 東京家政大学附属 臨床相談センター紀要 第11集、瀬川 昌也氏 文献引用


■研究の概要
対象:7~12ヶ月の合計16名(男7人、女9人)の乳幼児、
   その内、ビデオ解析は母子8組で実施した。
期間:2015年3~4月

方法:
(1) 心拍変動性の計測
小型心拍センサーは、my Beat(ユニオンツール社製)で乳幼児胸部を計測した。
心拍(数・周期)、3軸加速度を同時測定しWHS-1アドバンス・ビューアソフト(Winフロンティア社製)で解析。
 《測定手順》
 [1] 小型心拍センサーを装着し心拍・体幹加速度を常時計測した。
 [2] 安静時間を設け、5分間は普段通り過ごした。
 [3] 母親が「パンツ型おむつ」を交換した。
 [4] [2]~[3]を繰り返し、合計3回のおむつ交換を実施した。
 [5] ある一定時間の休憩を挟み、「テープ型おむつ」の交換と測定を実施した。
   https://www.atpress.ne.jp/releases/71737/img_71737_2.jpg

(2) 行動コーディング解析
交換中の母子の行動は、ビデオ解析から行動コーディングシステムPTS-113型(ディケイエイチ社製)による感情評定を実施した。
観察項目は、乳幼児のネガティブな声・動作、母親のネガティブな声・動作とした。


■研究の成果
(1) おむつ交換時の動きの違い(安静の状態から交換時の変化)を3軸加速度計で計測
“はいはい期”のパンツ型での交換時における乳幼児の動きは、テープ型と比較して、抑制されていないことが確認できた。

《“はいはい期”での紙おむつ形状違いによる動作性比較》
https://www.atpress.ne.jp/releases/71737/img_71737_3.jpg


(2) 心拍変動性からリラックス状態を解析
“はいはい期”のパンツ型での交換時には、テープ型と比較して、乳幼児がリラックスした状態であることが確認できた。

《“はいはい期”での紙おむつ形状違いによるリラックス状態比較》
https://www.atpress.ne.jp/releases/71737/img_71737_4.jpg


(3) おむつ交換時の母子の行動コーディング解析
“はいはい期”のパンツ型での交換は、テープ型と比較して、乳幼児のネガティブな声や動作は、共に約5割減少し、母のネガティブな声は約8割、ネガティブな動作は約6割減少することが確認できた。

《“はいはい期”での紙おむつ形状違いによるネガティブ行動出現率測定》
https://www.atpress.ne.jp/releases/71737/img_71737_5.jpg


■研究参加メンバー
ユニ・チャーム株式会社 生活科学研究グループ
菅 文美
丹下 明子
石川 浩樹

名古屋大学大学院環境学研究科
大平 英樹


【名古屋大学大学院環境学研究科 大平 英樹教授のコメント】
https://www.atpress.ne.jp/releases/71737/img_71737_6.jpg
本研究で測定している心拍変動性(Nu%)は、交感神経系の相対的な活動の強さを反映する指標です。「パンツ型」おむつの交換時には、乳幼児の心拍変動性の低下と共に、自発的行動の非抑制が見られていることから、乳幼児がよりリラックスした状態にあったことが示唆されます。さらに、パンツ型おむつ交換時には、母子のネガティブな言動表出の減少が見られていることから、簡便で負担の少ないおむつ交換により母子共にストレスから解放されてリラックス状態が高まり、感情状態が改善されていると考えられます。こうした状態では、母子双方の満足感や愛着を増す効果が期待できると考えられます。


■当社のコメント
動きが活発になる乳幼児の“はいはい期”にとって、乳幼児の動きを妨げずに穿かせることが出来る「パンツ型」のおむつの方が「テープ型」に比べて生理指標(心拍変動性)・行動指標(ネガティブ行動出現率)両面からみて、母子共に交換時の影響に負荷が少ないことが確認できました。この結果から、母子の負荷を軽減するためには、赤ちゃんの成長に適した紙おむつを選ぶことが重要な因子の1つと考えられ、“はいはい期”のような動きが活発になる頃は「パンツ型」を選ぶのが望ましいと考えております。
当社では、今後も赤ちゃんの健やかな成長のために、これからも力を尽くしてまいります。


■会社概要
社名  :ユニ・チャーム株式会社
設立  :1961年2月10日
本店  :愛媛県四国中央市金生町下分182番地
本社  :東京都港区三田3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館
社員数 :1,297名[グループ合計13,901名](2014年12月)
事業内容:ベビーケア関連製品、フェミニンケア関連製品、
     ヘルスケア関連製品、化粧パフ、ハウスホールド製品、
     ペットケア関連製品、産業資材、食品包材等の販売


≪消費者の方のお問い合わせ先≫
ユニ・チャーム株式会社 お客様相談センター
TEL:0120-192-862

ユニ・チャーム株式会社 ホームページアドレス
http://www.unicharm.co.jp/

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