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「狭心症」「心筋梗塞」は 3大生活習慣病でリスク大

報道関係各位
プレスリリース                      2008年2月21日
                    株式会社日本医療データセンター

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 日本医療データセンター『JMDCデータで読むヘルスケアレポート』vol.3
      「狭心症」「心筋梗塞」は 3大生活習慣病から
           4人に1人が虚血性心疾患を併発
       ~糖尿病・高血圧症・高脂血症と密接な関係~
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医療データベースの構築・分析及び健康保険組合へのソリューション提供を
行う、株式会社日本医療データセンター(所在地:東京都千代田区、
代表取締役:木村 真也)は、生活習慣病の代表である糖尿病、高血圧症、
高脂血症の3つの疾患に罹患している人は、「虚血性心疾患*」の発症率が高く、
放置状態で病院を受診した場合は、4人に1人が虚血性心疾患を併発してしまう
ことを発表しました。

*虚血性心疾患は冠動脈疾患とも呼ばれ、狭心症や心筋梗塞のように、
 冠動脈の閉塞や狭窄を原因として、心筋への血流が阻害されるために
 心臓に障害が起こる疾患の総称

この結果は、日本医療データセンターが契約する健康保険組合のレセプト
データから、30~59歳の糖尿病・高血圧症・高脂血症のいずれかの診断を
受けた患者23,886人を抽出し、これら3つの病気のパターン別に虚血性心疾患の
発症率を解析した結果、判明したものです。
発症率が最も高かった組み合わせは、「糖尿病・高血圧症・高脂血症」の3つを
併発している場合で、その割合は11.8%、次いで「高血圧症と高脂血症
(10.6%)」「高血圧症と糖尿病(9.9%)」 の順となっており、高血圧症が
深く関係している傾向を示しています。

さらに、上記のパターンに加えて各々の病気の診断時期(診療開始時期)を
考慮し解析したところ、定期的に病院で受診しながらも徐々に3大生活習慣病を
併発していった場合は虚血性心疾患の発症率は7.0%でした。これに対し、
病院受診時に3疾患を同時に診断された場合では、25.3%(約4人に1人)が
虚血性心疾患を発症しており、心疾患と診断されるまでの平均期間は
わずか半年だったことが明らかになりました。

■虚血性心疾患の発症率
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病気のパターン         発症率(パターン別患者数に対する
                    虚血性心疾患患者数)
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糖尿病・高血圧症・高脂血症   11.8%(1,734人中205人)
高血圧症・高脂血症       10.6% (3,065人中326人)
糖尿病・高血圧症         9.9%(1,278人中126人)
高血圧症             8.6%(6,342人中543人)
糖尿病・高脂血症         6.3%(2,052人中130人)
高脂血症             4.1%(6,464人中266人)
糖尿病              4.0%(2,951人中119人)
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※分析期間:2006年4月~2007年3月
※対象  :30~59歳の糖尿病・高血圧症・高脂血症患者23,886人

この分析から、北里大学医学部 佐藤 敏彦准教授(公衆衛生学)は、
以下のようにコメントしています。

「いずれも生活習慣の乱れが深く関与する糖尿病・高血圧症・高脂血症は、
ひとつ罹患してしまうと連鎖的に併病が起こりがちです。これらはまた、
健康診断の血液検査の結果で要治療といわれても自覚症状がほとんどないため、
放置状態にしてしまう人も多いようです。
今回の解析結果からもわかるように、治療を先延ばしにするほどメタボリック
シンドロームとして互いに悪影響を及ぼしあい、重症化するリスクが高まります。
検査で基準値を一つでも超えてしまった人は、日ごろの食生活を見直すなど
早めの対策が必要です。」

■本件に関する問い合わせ先
株式会社日本医療データセンター ヘルスケア事業部
担当: 小沼、岸村
TEL : 03-3511-6781
FAX : 03-3511-6782
MAIL: FAQ@jmdc.co.jp

■関連情報
メタボリックシンドローム対策レシピ「Pep! eco-recipe(エコレシピ)vol.9」
に詳しい情報が掲載されています。

http://www.jmdc.co.jp/eco-recipe

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◇JMDCデータで読むヘルスケアレポートとは
株式会社日本医療データセンターが、月1回発表するレポートで、
同社独自の技術を用いたJMDCデータ**を利用して、リアルな患者のデータから、
日本人の健康や疾病の傾向を分析するものです。

**JMDCデータ:株式会社日本医療データセンターが約33万人(2007年11月現在)
の健康保険組合加入者から収集した健康診断の情報やレセプト情報を解析した
データ。個人を特定しないよう加工され、時系列での処理が可能なため、
治療の経過などを疫学的に検証することが可能。

◇日本医療データセンター( http://www.jmdc.co.jp/
レセプト(診療報酬明細請求書)には、豊富な医療情報が含まれているにも
かかわらず、今までは個人情報の問題や、医療機関ごとに異なる用語や
フォーマットなどにより、データとして利用することが大変難しい状況でした。
2008年4月には、医療制度改革に伴う健康保険法改正により、
国内全ての健康保険組合に「医療費削減」を目的とした「組合員の健康増進等」
が義務づけられます。

このような背景のなか、国や健康保険組合の施策に対し、改善に繋げるための
「検証」というプロセスの必要性から、株式会社日本医療データセンターでは
新たなメタボリックシンドローム対策のソリューションを開発。
医療機関が健康保険組合に医療費請求時に使用するレセプトから、個人を
特定しない医療データ生成・分析を行うことができる、日本初の会社として、
健康保険組合および製薬会社などにデータ活用ソリューションを提供しています。

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