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小石川から世界へ、和菓子職人の挑戦  日本最高峰の職人「一幸庵 水上 力」 世界に和菓子の魅力を伝える書籍を出版

一幸庵店主 水上 力(みずかみ ちから)氏の和菓子表現の集大成である書籍「IKKOAN」が12月上旬に都内の主要書店にて発売されました。日仏英の三か国語で書かれた書籍「IKKOAN」は、世界に向けて和菓子の美しさを伝えるために水上氏とそのクリエイションに共感するクリエイターによって作られました。書籍「IKKOAN」は、水上氏の和菓子に対する想いを綴ったコラムと、日本古来の72候という暦をモチーフにした72種類もの和菓子の写真によって構成されており、和菓子の美しさを伝えると同時に、日本人の古来からの鋭敏な感性を伝えるものでもあります。


書影

近年、和食がユネスコの世界文化遺産化に認定され、世界的に日本食ブームが起こる一方、和菓子職人に注目が集まることがほとんどなく、有名パティシエばかりにスポットライトがあたっています。私たちは、後継者問題や人材不足に悩む和菓子業界の課題は、世界中の菓子職人と肩を並べ、憧れられる和菓子職人がいないことだと考え、水上氏のような街の和菓子屋でありながら、世界に通じるクリエイションを行う職人を紹介する出版物を通して、突出した和菓子職人の姿を世界に伝えることで、和菓子産業を盛り上げることを目的に本プロジェクトを進めています。

本書の費用の一部はクラウドファンディングで集められ、和菓子の書籍としては異例の216万円もの資金を集めました。書籍を出版した後は、海外の美術館関係者に書籍を使ったプレゼンテーションなどを行ない、和菓子をテーマにした初の海外美術館での展覧会実現を目指します。


▼書籍「IKKOAN」の内容について
日本古来の季節、72候。春夏秋冬が四季。立春や夏至、秋分に大寒などが二十四節気。更に細かく分けたものを、72候(しちじゅうにこう)と呼びます。72すべての季節は、その季節の情景や旬を表す言葉となっています。

例えば、鴻雁北(こうがんかえる)。
4月10日~4月14日のことを指します。冬を過ごした雁が北国へと帰っていきます。季節の訪れとともにその姿を表す候鳥として、春に飛来し秋に去る燕と対を成して、暮らしや文学の中で親しまれてきました。

蛙始鳴(かわずはじめてなく)。
5月5日~5月9日のことを指します。春先に冬眠から醒めても、暫くの間は眠そうだった蛙が、ようやく鳴き声を聞かせ始めます。

この、72候の季節を竜安寺の石庭のように小さくも美しい和菓子として凝縮し、日本人の感性を世界に伝える本。それが「IKKOAN」です。


▼一幸庵 水上 力について
水上 力
東京文京区在住 茗荷谷 一幸庵店主
1948年生まれ 東京都出身
1971年より京都で丁稚奉公から和菓子職人としての修行を開始
1976年に名古屋にて修行を終える
1977年 東京茗荷谷にて一幸庵開店

現代の和菓子職人として、国際的かつ、多岐にわたった活動を行っている。
エコール・ヴァローナ 東京や仏サダハルアオキや仏ジャン=シャルル・ロシューを始めとする、国際的なチョコレート会社やパティスリーメゾンと、積極的なコラボレーションを行っている。
仏ヴァローナ社の招待によりイタリア・ミラノで開催された食のエキシビションである“Identita Golose”でのデモンストレーションや、トップパティシエが集まる「ルレ・デセール・インターナショナル」日本会議でのデモンストレーション、ロサンゼルス ジャパニーズ・アメリカン・ナショナル・ミュージアムでの講演など、積極的なデモンストレーション/講演を国際的な場で行う。


<一幸庵について>
お菓子調達所 一幸庵
東京都文京区小石川5-3-15(東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅から徒歩5分)
東京都小石川にて1977年に開業以来、小石川で和菓子を作り続けている。同時に、海外からパティシエがたびたび研修に訪れるなど、日本に興味を持つ海外の菓子業界において知る人ぞ知る存在でもある。


<一幸庵ブランドブック制作委員会について>
水上力氏に賛同し、組まれたチーム。東京をベースとしたクリエイティブチームを主体にしながら、翻訳者にフランスアルザス、アメリカニューヨークで活動している和菓子職人が連携しています。

クリエイティブディレクション・企画編集 南木 隆助
東京都文京区出身。幼い頃から一幸庵のお菓子を食べて成長する。慶應義塾大学SFC坂茂研究室卒業。空間のデザインを軸にしながら、まちづくりからオフィス、店舗デザイン、企業ブランディング、CI/VI開発、出版など広い領域の戦略立案からクリエイティブまでを行う。日本の食文化と芸術を融合させたパリ 魯山人展の企画/空間設計(2013年)やユーグレナオフィス設計(2015年)、築地市場場外のブランディング(2016年に向けて制作中)などを行う。国内の大学や青山自由大学での講義・講演も。日本空間デザイン賞2014 優秀賞、アジア太平洋広告祭2014 ブロンズ等 受賞多数。

アートディレクション 川腰 和徳
アートディレクター・コミュニケーションデザイナー
鳥取県米子市出身、多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、アートディレクター、CMプランナーとして活躍。企業広告から商品開発、地域ブランディング、PV監督など様々な領域のブランディングデザインを手がける。朝日広告賞 グランプリ/広告電通賞 最優秀賞/ACC CM FESTIVAL 金賞、カンヌライオンズ Finalist/アジア太平洋広告祭 銅賞等 受賞多数

フォトグラファー 堀内 誠
プロデューサー 佐藤 勇太
フォトレタッチャー 山田 陽平
デザイン 入澤 都美
PR 奈雲 政人
仏文訳 セシル・ササキ
英文訳 メアリーベス・ウェルチ


<取り扱い>
・一幸庵
 東京都文京区小石川5-3-15
・HMV&BOOKS TOKYO
 東京都渋谷区神南1-21-3 渋谷モディ 5F-7F
・代官山蔦屋書店
 東京都渋谷区猿楽町17-5
・SHIBUYA BOOKSELLERS
 東京都渋谷区神山町17-3



<書籍情報>
ハードカバー/198ページ
価格:2,990円(税別)
ISBN 978-4-907301-21-7
※ブックケースは別売り

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